カラダのだるさ、むくみ、胃のもたれに漢方薬が有効だった1例

48歳女性、学校の先生です。

平成30年5月からカラダがだるい、足がむくむようになってきました。

また月経中は眠気が強くなり、目の周りにクマができます。

8月下旬に当院を受診されました。

既往歴:バセドウ病(甲状腺機能亢進症)にて総合病院に通院中、メルカゾール内服中

食欲普通、体格は大きく肉付きも良い、寝つき悪い、排便は毎日あるも有形便にならず、全身が冷える、目が疲れる、目がかすむ、胃がもたれる、月経周期は28日、経血量が多い

舌:表面がツルツルしている、苔なし、舌下静脈:怒張あり、両胸脇苦満あり、心下痞鞭著明、おへその両側に圧痛点あり

学校の先生で仕事がハード、お子さんの手がかかり疲れる等にストレスが多いようです。

冷えて胃腸の調子が悪そうなので六君子湯(りっくんしとう)、月経に関するトラブルは冷えて微小循環が悪そうなので当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)をお出ししました。

2週間後再診。

「今まで出していただいた漢方薬の中で一番良かった!やっと飲み続けられそうな漢方薬に出会えた」

今までの漢方薬には、こういう印象はなかったのね(失礼しました)。

六君子湯を飲み始めたら、胃のもたれが取れ、気分が明るくなったそうです。

当帰芍薬散も飲みやすく、カラダが冷えにくくなったようです。

この2つは当面飲み続けたいと言われます。

当面月1回の受診を続けることになりました。

両者ともカラダを温める方向に向けます。

 

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高血圧に黄連解毒湯が有効だった1例

56歳女性。

以前から近医で高血圧症で降圧薬内服中です。

半年前から漢方外来を受診されています。

漢方外来では頭痛、疲れなどに五苓散(ごれいさん)、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)が著効しました。

平成30年7月28日の夜に左鼻出血が見られました。

鼻出血の量が多かったため救急車で総合病院に搬送されました。

救急外来で止血処置をしてもらい無事止血しました。

搬送時血圧が200/11、血液検査、点滴などを受けて安静後血圧は180台にまで下降したそうです。

週明けに耳鼻科を受診し、特に問題なし。

その後全身倦怠感があり当院を受診されました。

発熱なし、元気なく、しんどい、だるいを連発しています。

血圧は180/93、今回の事件以来ずっと高いようなので、近医の内科を再診し、内服薬の変更の必要性につき相談してもらうことにしました。

この夏の暑さでへばっているのかな、という印象です。

診察上、これといった大きな異常なし。

点滴希望だったので点滴をして安静を保ってもらいました。

その間、顔が暑い、のぼせる、血圧が高いので黄連解毒湯を2包飲んでもらいました。

2時間後、血圧は158/85まで下がりました。

頭痛、吐き気なし、のぼせも軽快したので帰宅可としました。

黄連解毒湯は鼻出血にも良いので、高血圧+鼻出血対策として2週間内服としました。

その間い内科で高血圧に関する治療方針を決めてもらうことにしました。

今年は鼻出血が多いです。

お子さん、大人も来られています。

黄連解毒湯は苦いですが、確かに効きます。

便秘があれば三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)が有効です。

 

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後鼻漏、皮膚のかゆみに漢方薬が有効だった1例

49歳女性。

平成30年5月頃から咳と鼻水が始まり、後鼻漏が止まらず、咳が続いている。

耳鼻科、内科を受診し治療を受けるも鼻汁が止まらない。

3年前から両上肢に湿疹ができてかゆい、皮膚科を受診し内服薬、外用薬を使用するも改善されない。

この2点を相談されました。

食欲普通、毎日軟便、冷えなし、首・肩が凝る、口の中、ノドが渇く、目が疲れる、皮膚はカサカサする、非常に汗をかく、月経不順あり。

診察で歯痕舌、心下痞鞭、右胸脇苦満あり。

抗アレルギー薬、十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)を処方しました。

2週間後再診。

「漢方薬は飲めました、皮膚がかゆくないです、抗アレルギー薬で後鼻漏もいいみたいです」

喜んでおられました。

後鼻漏に関しては抗アレルギー薬で十分対応できたということです。

カラダが疲れていた、多汗もあったので補中益気湯をお出ししましたが、カラダが元気になったら皮膚も良くなってしまいました。

今年のような蒸し暑い夏には補中益気湯でカラダを持ち上げ、かゆくて引っ掻いて傷ができてしまっている皮膚には十味敗毒湯がバッチリ効きました。

これからまだ暑い時期ですので、夏が終わるまで内服を続けることで納得していただきました。

 

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やる気が出ない、夜間の頻尿に漢方薬が有効だった1例

51歳女性。

5年前から更年期障がいで気分にむらがある、やる気が出ない、婦人科で検査を受けるも異常なし(一般検査、ホルモンも正常)。

朝から昼間で失速している(本人談)。

夜間に排尿で2回、3回と起きてしまう。

今年(平成30年)の6月下旬に初診。

食欲、排便は普通、寝つきが悪い、手足が冷える、右大腿にしびれ、首・肩が凝る、足がむくむ、頭が重たい、疲れるとめまいがする、憂鬱で、色々と心配、不安になる、家から出たくない、疲れやすい。

診察すると、歯痕舌著明、舌下静脈の怒張も著明、心下痞鞭(しんかひこう、心窩部痛に近い)あり、両胸脇苦満(肋骨下の圧痛)あり。右下腹部(臍の右下付近)に圧痛あり、上腹部に振水音(しんすいおん=軽く叩くとボチャボチャと水が貯まっている音が聞こえる)あり。

まずは更年期に関しては、冷え、むくみ、診察所見から当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)を処方しました。

もう1つは、夜間の頻尿は加齢に伴うものと考え、八味地黄丸(はちみじおうがん)を処方しました。

2週間後再診。

「朝の目覚めが良くなり、動き出しが楽です。良くなった!手足も温かくなったし、月経前の腹痛は軽くなり、月経中は全く痛みがなかったです!」

良かったです。

夜間の頻尿はもう少し経過を見ます。

この2つを当面飲み続けてみたいと希望がありました。

 

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皮膚がかゆいときに十味敗毒湯

38歳女性。

今年の夏にアトピー性皮膚炎が悪化して、外来を受診されました。

温清飲(うんせいいん)と桂枝茯苓丸加ヨクイニン(けいしぶくりょうがんかよくいにん)を開始したところ、絶好調になりました。

皮膚の発赤、かゆみ、イライラが緩和されました。

この9月中旬まで調子が良かったのですが、きっかけが不明ですが皮膚のかゆみが出てきました。

見た目は発赤もほとんどない程度ですが、かゆくて仕方がありません。

抗アレルギー薬は以前からずっと内服をしていますが、効いていません。

で、どうしましょうと相談がありました。

かゆくて引っ掻いて、さらにかゆみが増している感じです。

桂枝茯苓丸加ヨクイニンはそのままにして、温清飲の代わりに十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)を開始しました。

すると、どうでしょう?

1週間でかゆみが止まった!と来院されました。

最初は飲めていた十味敗毒湯が美味しくなくなってきたと。

漢方ではこういうことがあります。

調子が悪い時には漢方薬を飲んでも何ともない(まれに、美味しい)のに、調子が良くなってくると、味が美味しくない(まずい)と感じることがあります。

それはもう飲まなくてもいいよ、というカラダからのサインのようです。

この方も十味敗毒湯は1週間で中止しました。

その後も数回皮膚のかゆみが増した時がありました。

検証してみたら汗をかいたときにかゆみが増したようです。

不思議なことに、十味敗毒湯は急性期にしか効きません(急性期用の漢方薬のようです)。

お子さんでも、大人でも、季節関係なく使えます。

 

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夜驚症に漢方薬を

9歳の女児です。

漢方薬大好き家族であります。

何かあるとすぐに来院されます。

平成29年3月末から、ほぼ毎日夜中に泣きだして、騒ぐそうです。

本人は全く覚えていません。

走り回ったりはしないそうです。

皮膚の乾燥、かゆみがあり抗アレルギー薬と黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう)を内服中です。

もともと、細かいことが気になるお子さんのようです。

外来受診時は、全く元気でニコニコと話をしてくれます。

桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)を試してもらいました。

内服して2週間でピタッと治ってしまい、それきり起こりませんでした。

寝ぼけが目立つ時は、柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)、キーキーと興奮が目立つ時は、抑肝散(よくかんさん)、さめざめと泣くタイプは、甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)があります。

今回は、神経質な点を目標にしてみたら、うまくいきました。

 

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頭痛に漢方薬が有効だった1例

9歳の男児です。

カゼなどで時々外来を受診されます。

もともと早起きが苦手で、夜が元気です。

今回は1日数回起こる頭痛が問題です。

五苓散(ごれいさん)を飲んでもダメだと(吐き気、頭痛があったので自宅で判断して飲んだ)。

3日前から咳嗽、鼻汁、咽頭痛があったそうです。

発熱はなく、カゼに伴う頭痛ではないようです。

早起きが苦手で、朝は低血圧、腹痛、頭痛を訴えるというのは、起立性調節障害(OD)と言われます。

ならば、西洋薬で十分対応できる場合もあります。

もともと虚弱体質で、以前から小建中湯(しょうけんちゅうとう)を飲むと絶好調だったお子さんです。

今回は漢方薬で何かないかと相談に来られました。

もともと虚弱、頭痛、吐き気があります。

体格は中等度、痩せ型です。

半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)を試してもらいました。

2週間後再診。

「漢方薬を飲んでから調子がいいです」とお母さん。

食欲が出て、元気もあるそうです。

漢方薬を飲むまでは、滝のような汗をかいていましたが、汗がピタッと止まり、頭痛は全くないそうです。

五苓散、苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)が合っているんじゃないの?と思いましたが、これがいいとおっしゃいます。

朝早く起きることだけは治りません、とお母さんが笑って話してくれました。

 

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めまい、吐き気、胃の痞えが治った1例

44歳女性、会社事務員。

平成29年4月下旬に当院初診。

今困っている状態:めまい、吐き気、胃の痞え(つかえ)

既往歴:不整脈(上室性期外収縮)で内科通院中

3年前会社で仕事のことで上司に怒鳴られたときに動悸が始まり、1年前の健診では胃のポリープが見つかり吐き気、胃の痞えが出てきたようです。

他に生理前に頭痛がある。

全身が冷える、肘が痛い、首・肩・背中が凝る、目が疲れる、耳鳴り、色々と心配、不安になる、不安になると下腹部に不快感が出る、寝汗(2−3回/月)をかく

診察上、心窩部に圧痛あり(心下痞鞭)あり、腹部はガスでやや張っており鼓音あり。

冷えて、寝汗、神経症、心下痞鞭をヒントに柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)を2週間お出ししました。

2週間後再診。

「めまい、吐き気が減りました。この漢方薬は良かった、うれしいです」

さらに続けて飲んでみることになりました。

取り越し苦労の多い方には、よくイメージがあります。

もっと元気になっていただきたいです。

 

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やっぱり、冷え、むくみには漢方薬が有効

39歳女性。

今困っている状態:@疲れやすい・足がむくむ、A首から上が重くてフワフワする日がある、B生理日、カラダが重くて血の循環が悪い感じがする

2年前から生理前に調子悪くなったのが始まり。

既往歴は特にありません。

食欲あり、便秘なし、足が冷え、むくみ、首が凝る、頭が揺れる、目の周りにクマあり、疲れやすく寒がり、イライラあり。

脈:浮、歯痕舌、舌には白苔、心窩部に圧痛、右下腹部にも圧痛あり、おへその左上には動悸を触れます。

女性の微小循環障がい、特に冷えを伴う場合なので、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)を処方。

歯痕舌などから、水分バランスもあり、当帰芍薬散だけでは弱いかと判断し、五苓散(ごれいさん)を追加。

1週間後再診。

「漢方薬は飲めそう。続けます。」

1ヶ月後再診。

「調子いい!フワフワしない、生理前にカラダが少し重い程度で日常生活に支障がなくなり、普通に生活できます!」と。

五苓散は不要とのこと。

下肢のむくみ、痛みはすっかりなくなったそうです。

現在も、当帰芍薬散だけはしっかり内服中です。

調子良ければ内服量を減らしてもいいよ、と言ったら、「私は真面目なので、当面1日3回しっかり飲んでおきます」と。

どうぞ、自分のペースで行ってください。

 

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頭部の打撲に漢方薬を

4歳の男児です。

自宅でソファの角に前額部(おでこ)をぶつけました。

大泣きをして、その日は嘔吐もなく寝てしまったのでそのまま自宅にいました。

翌日保育園から帰ってきたら、前額部が腫れて、皮下出血が目立つ状態になっていました。

その翌日、受傷3日目に外来初診。

食欲、元気もあり、嘔吐なし、ですが、前額部に直径20mmの皮下出血、少量に血腫を認めます。

痛くはないようです。

大きな血腫だと、場合によっては処置が必要ですが、今回は外科的な処置は不要と判断しました。

治打撲一方(ぢだぼくいっぽう)と桂枝茯苓丸加ヨクイニン(けいしぶくりょうがんかよくいにん)の2つを処方しました。

いかにも打撲に効きそうな名前の治打撲一方と、微小循環障がいを改善する桂枝茯苓丸加ヨクイニンです。

普通、打撲には特に内服薬はありませんので、自然経過を見ることになりますが、1週間経ってもなかなか皮下出血は引きません。

このお子さんは1週間でほぼ皮下出血、血腫もキレイに治りました。

この程度の外傷なら、漢方薬を使うと迅速に治るので、患者さんに喜ばれます。

 

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不眠症に漢方薬が劇的に効いた1例

48歳女性。

当院にはアトピー性皮膚炎で数年前から通院中です。

現在アトピー性皮膚炎は落ち着いており、桂枝茯苓丸加ヨクイニン(けいしぶくりょうがんかよくいにん)のみを内服しています。

今年の5月に弟さんが急に亡くなりました(県外在住で急なことだったようです)。

身内の死はつらいです。

ましてや急なことだったので、亡くなってバタバタが片付いた1ヶ月後に再診されました。

疲れた、眠れない日が続いている、、、。

もともと不眠があり、睡眠導入剤(マイスリー)を時々使用されていました。

今回の一件でますます眠れない、疲れ果てているのに眠れない、すぐに弟さんのことを考えて泣けてくる、、、。

マイスリーは適宜使用で可とし、酸棗仁湯(さんそうにんとう)と加味帰脾湯(かみきひとう)を2週間飲んでもらいました。

「元気が出てきたー。皮膚も調子がいい」

気分の沈みは内服して3日目からなくなったそうです。

2週間飲んだら、もうこの漢方薬はいらない、大丈夫!とのこと。

良かったです。

しかし、その後に妹さんが強迫神経症、抑うつ状態で心療内科に通院となりました。

弟さんの件が引き金になった可能性があります。

自分が立ち直った後、今度は妹さんの世話をすることになり、ふったび調子が悪くなってきました。

不眠と耳鳴りが始まりました。

一旦中止した酸棗仁湯と加味帰脾湯を再開。

この2つを飲むと体調が回復します。

現在は、この2つの漢方薬を体調が悪くなったなと感じた時に頓服で飲んでおられます。

1日2回、3回飲まなくても、大きく体調が崩れることはないそうです。

 

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アトピー性皮膚炎に黄耆建中湯が有効だった1例

4歳の男児です。

数年前からアトピー性皮膚炎の診断で皮膚科通院中で、ジギリオンシロップ(抗アレルギー薬)を内服中です。

お母さんもアトピー性皮膚炎ですが、現在は調子良いです(本人は治ったと言っています)。

主訴は、頭から足まで全身が痒い、です。

カラダが温まると痒みが増します。

昨年(平成27年)7月に当院を初診。

ジギリオンは体重相当から見ると、かなり低用量しか内服しておらず、当院で処方希望があったので、スプデルDS(古典的な抗ア剤ですが)、黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう)を開始しました。

黄耆建中湯は、皮膚を強くする、汗のコントロールする、おなかから元気になる(腸内細菌の餌となる膠飴が入っている)等の理由から使いました。

1週間後再診。

症状は変わらない、黄耆建中湯は飲みにくいと言われたので、黄耆を抜いて小建中湯(しょうけんちゅうとう)に変更しました。

抗ア剤をスプデルからアレロックに変更しました。

4週間後再診。

1ヶ月後再診。

小建中湯では汗をかかないので、再び黄耆建中湯に戻しました。

さらに漢方入浴剤を併用開始。

1ヶ月後再診。

「先生、カラダがキレイになってきました。黄耆建中湯で汗をかくようになりました」

以後、現在まで1年間絶好調です。

先日も来院されましたが、皮膚は色素沈着のため多少黒っぽいですが、触るとツルツルしています。

本人さんも元気です。

当面飲んでおきたいです、という希望があり、不要と言われるまで続行予定です。

 

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不安発作、パニックに加味帰脾湯が有効だった1例

中1の女子です。

今年の6月に当院初診。

4月に入学してから、気分が滅入る、集中力・思考力がない、夜眠れない、体力がな等の訴えが始まり、6月から学校の相談室に通い、不登校になってしまったと。

きっかけが不明。

既往歴は、アレルギー性鼻炎、反復性耳下腺炎以外に特に異常なし、家族歴も異常なし。

母親と一緒に来院されました。

中肉中背、冷えなし、便秘あり(2日に1回)、手指、足首の関節痛あり、視力が落ちた、みぞおちの痞え時々、息苦しい、ドキドキする、憂鬱で、色々と心配、不安になる、月経は正常。

漢方薬で治せないかという相談です。

まず漢方薬が飲めるかどうかという問題もあったので、便秘の改善も狙って飲みやすい小建中湯(しょうけんちゅうとう)をまず2週間飲んでもらいました。

2週間後母のみ来院。

「気分が少し楽になった、と言ってます」

生理前に気分が滅入る、死にたくなると言う。

これに対して加味帰脾湯(かみきひとう)を2週間追加して飲んでもらいました。

小建中湯は続行です。

2週間後再診。

「加味帰脾湯は飲みやすいと言っています。夜間はこれでよく眠れています」

1日3回飲みたいと本人が希望しているので、加味帰脾湯は1日3包飲むことにしました(小建中湯は1日4包、分2)。

加味帰脾湯を飲みだしたら、1学期の勉強の遅れを取り戻すんだと言って、前向きになり勉強を始めたそうです。

ただ、学校には行けないようなので、転校を考慮中です。

小建中湯は不要だと判断され、加味帰脾湯のみを続けて飲むことにしました。

やっと、うまく進み始めたようです。良かった。

加味帰脾湯を飲むと、『まあ、どうでもいいや』という気分になると患者さんが言われます。

そこまでいくと、症状が軽快する方向に転がり始めます。

 

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15年前からの片頭痛が加味逍遥散で治った1

40歳女性。

15年前から片頭痛で悩んでいます。

以前は安静にしていれば頭痛が軽快することがありましたが、今は頭痛が持続し仕事に影響が出てしまうほどです。

工場で勤務してるのでつらいと。

2年前に交通事故を起こし、エアバッグで頭部を強く打ったこともあり、余計に頭痛がひどくなったような気がすると。

昨年(平成27年)11月に当院初診。

低気圧、生理の後にも頭痛があり、時々吐き気も伴います。

肩先、足、下腹部に冷えあり、目がかすむ、しょぼしょぼする、目の周りにクマができる、月経痛が強い。

腹診で右肋骨付近に強い圧痛り、おへその上部にボチャボチャと音がして冷えあり、右下腹部に圧痛点あり、おへその左上方に動悸を触れます。

これは、女性の月経に関連したもので、頭痛もあり、ストレスが多いようなので加味逍遥散(かいみしょうようさん)を出しました。

低気圧の時に起こる頭痛は、脳浮腫が原因ですから五苓散(ごれいさん)、冷えて頭痛は呉茱萸湯(ごしゅゆとう)をそれぞれ頓服で飲んでもらうことにしました。

2週間後再診。

「加味逍遥散を2週間飲んだら、全体的に調子が良くなった。前回受診して帰宅後頭痛が少しあるかなーと思ったが、加味逍遥散を飲んだら大丈夫でした。頭痛が起こらず、結局五苓散、呉茱萸湯は全く飲んでいません」と。

素晴らしい!

以後、加味逍遥散の内服回数が減り、現在1日1-2包で調子が良さそうです。

 

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長期間悩んでいた気管支喘息に小建中湯が有効だった1例

9歳の男児です。

岐阜県内の他市から来ていただきました。

保育園児の頃から気管支喘息で近医のアレルギー科に通院していました。

シングレア、アレロックなどを内服していましたが、喘息発作を起こしていたと。

学校生活にも影響が出ており、早退や学校行事を休まざるを得ないこともしばしばだったようです。

少年団に入り野球をやっています。

昨年8月24日当院初診。

「漢方薬で喘息の発作が何とかならないか」と相談を受けました。

中肉中背の体格、元気はあります。

腹部は大変緊張しており、腹直筋がピンと張っています。

なおかつ大変くすぐったがります。

これは、小建中湯(しょうけんちゅうとう)の適応です。

抗アレルギー薬はそのままに、小建中湯を1日10g(4包)を2回に分けて処方しました。

1ヶ月後再診。

「調子いい! 発作が出ません

さらに1ヶ月後再診。

「咳もせず、本人が喜んでいます」とお母さん。

運動誘発の咳もありません。

内供駆開始から6ヶ月経過しました。

「全く咳も出ない、発作もないです。本当に漢方薬に出会って良かった!例年スギ花粉症がひどいんですけど、花粉症の症状も出ません。今は、抗ア剤全く飲んでいません。」

本人の希望もあり、1日4包を2包に減量して、うまくいけば内服を中止できるかも知れません。

小建中湯の最近のトピックスは、腸内細菌叢を整えれば、アレルギー疾患が軽快、治るという話です。

確かに、今回の症例のように喘息発作が出なくなったり、アトピー性皮膚炎が軽快するのを目の当たりにします。

患者さんが大変喜んでくれます。

こちらもうれしくなって拍手をしています。

甘くておいしい漢方薬です。

小児で困ったことがあって、うまくいかない時は、どんな病気でも試す価値はあります。

 

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10年間悩んだ片頭痛に呉茱萸湯が有効だった1例

30歳女性。

今、困っている状態:20歳から片頭痛あり、嘔吐を伴う、平成27年からは3ヶ月に1回のペースで起こる

まず視界がまぶしくなる→虹色のようなものが目の前でチカチカする→頭痛、嘔吐が始まる、という症状の出方です。

低気圧でも頭痛がきます。生理時は頭痛なし。

靴屋さんで働いておられますが、接客中などは本当に困ると。

市販薬、漢方薬などを試したが、どれも今一つだった。

昨年12月に当院初診。

足が冷え、肩が凝る、立ちくらみあり、アトピー性皮膚炎あり、憂鬱、イライラもする。

頭痛が起きたら、まず五苓散(ごれいさん)を2包飲んで、ダメなら呉茱萸湯(ごしゅゆとう)を2包飲んでもらうことにしました。

頓服的に使用しました。

2週間試していただいた結果、五苓散で治る頭痛(微小循環障がい)もあったようです。

後から呉茱萸湯を飲むと、目の前のチカチカがいつもより軽かったかなと感じた。

呉茱萸湯だけで大丈夫そうなんで、呉茱萸湯をベースにして毎日飲むことにしました。

月経前にイライラすると言われたので、加味逍遥散(かみしょうようさん)を追加。

五苓散は、頭痛が治らない時、吐き気が強い時に頓服で追加することにしました。

2週間後、「いいみたい!頭痛なし、吐いてもいません、痛み止めは全く飲んでいません。」

以後、呉茱萸湯と加味逍遥散の2つを2ヶ月飲んだら、症状が全くなくなったそうです。

「安心感が違う、最近は呉茱萸湯を1日3回飲んで、加味逍遥散を1日1回飲めば調子いいです!」

それはスゴイ!!

後は自分のペースで行ってください、と大目に処方しておきました。

 

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胃の不快感と冷えに漢方薬が有効だった1例

45歳女性。

2年前から胃の不快感、腹痛、下痢、倦怠感があり内科受診。

内視鏡で慢性胃炎と診断され、ピロリ菌の除菌を行ったそうです。

しかし症状の改善がなく経過したため、昨年12月中旬に当院初診。

季節の変わりめに蕁麻疹が出る、足、下腹部が冷える、食後にみぞおちのつかえ、痛み、吐き気、食後の眠気あり。

カラダは冷え、特に上腹部の冷えが強い、みぞおち、両肋骨付近に圧痛あり。

右下腹部にも圧痛点あり。

冷え、胃の動きが悪そうなので六君子湯(りっくんしとう)、四肢の冷えが強いので当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)を処方しました。

1週間後再診。

「六君子湯はおいしく飲めました。3日目から胃の痛み、つかえがなくなりました。腹痛、下痢もないです。」

当帰四逆加呉茱萸生姜湯も、そんなに苦くなかったと。

手足が温まり、頭痛もなくなった(冷えからくる頭痛)!

「感動しました!」と。

ありがたい言葉をいただきました。

その後、六君子湯のみを続けておられます。

六君子湯は、冷えのある方で胃腸の調子が悪い人に有効ですねー。

 

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下肢の冷えと卵巣の腫れに漢方薬が有効だった1例

39歳女性。

昨年末に当院を受診されました。

今、困っている状態:下肢の冷え、卵巣の腫れ(今後の経過で手術予定)

現在お子さんが1人おられます。

昨年10月に妊娠しましたが流産、婦人科で卵巣の件を指摘されたそうです。

婦人科の先生から、卵巣の腫れは冷えが原因だと言われ漢方薬を希望されたきたというわけです。

食欲もあり元気な方です。

手足、腰、下腹部が冷えます。

診察すると、みぞおちと左肋骨付近に強い圧痛があり、おへその上は冷えて、軽くたたくとボチャボチャ音がします。

右下腹部にも強い圧痛点があります。

精神的にもイライラすることもあるので、加味逍遥散(かみしょうようさん)をお出ししました。

腰から下半身が冷えるので、苓姜朮甘湯(りょうきょうじゅつかんとう)を追加しました。

2週間後(年明け)再診。

「漢方薬は飲めました。腰の冷えが気にならなくなりましたが、もう少しイライラを抑えたい。」

加味逍遥散は効いたのかどうかよくわかりませんが、飲めるというので続行しました。

腰から下の冷えは調子良さそうなので、冷えるなら適宜追加で飲むことにしてもらいました。

その代わりに、抑肝散(よくかんさん)を開始しました。

加味逍遥散、抑肝散に2つをメインで飲むことになりました。

1ヶ月後再診。

「苓姜朮甘湯は飲んでいません。今の2つの漢方薬でイライラがなく、いい感じ。卵巣の腫れが治まりました!婦人科で言われました!!」

良かったですねー。

「手足の冷えが治まり、不眠もなくなりました」

さらに1ヶ月後再診。

「下肢の外側の冷えがなくなった、調子がいい。抑肝散も不要になった」

最終的に、加味逍遥散のみでいけそうです。

どこまで飲むかはあなたの自由です、と告げました。

現在まで加味逍遥散のみを飲んでおられます。

 

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ギックリ腰、下肢の違和感に桂姜棗草黄辛附湯が有効だった1例

45歳女性。

昨年中旬にギックリ腰になり接骨院に行かれたそうです。

強烈な痛みはありませんが、下肢の違和感がずっと残っている、車の運転の時にアクセルを踏むと違和感が著明になるという訴えです。

今年の1月8日に受診されました。

数年前から更年期傷害で加味逍遥散(かみしょうようさん)、デパス、トラベルミンを内服中です。

全身の冷えが強い人で、しびれはないので、桂姜棗草黄辛附湯を試しました。

エキズ剤にはないので、桂枝湯(けいしとう)と麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)を合わせて飲んでいただきました。

1日2包ずつを混ぜて、1日3回に分けて調剤してもらいました。

1週間後再診。

「ビックリするくらい効きました。1週間で違和感が消えました!」

こちらがビックリです。

桂姜棗草黄辛附湯は、経過の長い気管支炎、頚部、頭部痛、腰痛、下肢痛など内臓以外の疼痛性疾患に時に著効します。

心理提要因が疼痛に関与するものには良いみたいです。

今一つ効きが悪い時は、附子(ブシ)末を追加します。

これは知っておくと便利です。

 

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胃腸の調子が悪いに六君子湯が有効だった1例

42歳男性です。

会社にお勤めの方です。

お子さんがうちに通院されています(お子さんたちは漢方薬が飲めません)。

「2週間前から胃腸の調子が悪いんです、おなかもゆるくて」と訴えます。

昼の外回りの時間に営業車で来て受診されます。

吐き気、軟便、食欲不振、イライラがあります。

手足が冷えるそうです。

体格は小さいですが、筋肉質で、おなかもペッタンコ、細身です。

おなかを触ると、みぞおちと右肋骨付近に圧痛があり、腹直筋は左右に2本ピンと緊張しています。

おへその右側には圧痛があります。

冷えがあり、胃腸の調子が悪いことを考慮して六君子湯(りっくんしとう)、おなかの緊張が強い、ストレスが多いのだろうと考え四逆散(しぎゃくさん)をお出ししました。

2週間後再診。

「六君子湯でいいみたい、調子がいい」と笑顔です。

さらに1ヶ月後再診。

「両方飲んでいます。時々下痢になることはあっても調子はいい!」と。

約5ヶ月間六君子湯を飲んだら、ほとんど胃腸を気にすることがなくなったそうです。

時々、胃腸の調子が悪い時に六君子湯を飲むと、すぐ治ると。

現在6ヶ月目に入りましたが、仕事のストレスが多いとイライラするので四逆散のみを飲んでおられます。

うちでは、四逆散を飲んでいる男性が増えました。

皆さん、ハードワーカーばかりです。

倒れないように。

 

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7年間続いた機能性胃腸疾患に六君子湯が劇的に効いた1例

31歳男性。

JR運転士さんです。

今困っている状態:7年前から胃腸の不具合が続いている、頭痛もある

昨年末に当院を初診。朝は軟便、夕食後下痢があり、仕事に支障が出る、なおかつ常に吐き気があるそうです。

近くの内科で機能性胃腸症と診断され、西洋薬を試すも変化なく困っていたそうです。

たまたまうちのホームページを発見して来院されました。

痩せ型で冷え症、手足が冷えます、首は痛い、しびれはなし、お通じは毎日あり、1日2回。コロコロ、軟便、下痢もあり出そうで出ない時がある。

食後は胃腸がもたれる、吐き気があり、おなかがゴロゴロ鳴る、おならが多い。

診察すると、おなかの緊張が強く、腹直筋がピンと張っています。

みぞおち、両側の肋骨の下を押すと痛がります。

これは、半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)がピッタリの過敏性腸症候群かと思いました。

機能性胃腸症?ですか。

四肢がとても冷えてるので、当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)を追加しました。

2週間後再診。

「当帰四逆加呉茱萸生姜湯は飲めましたが、半夏瀉心湯を飲むと下痢になってしまいました」と。

冷えはいい感じですが、おなかの調子が良くならないため、六君子湯(りっくんしとう)に変更しました。

これがバッチリ合いました!

「六君子湯は良さそう、当帰四逆加呉茱萸生姜湯でも下痢します」と。

結局、六君子湯のみを続行としました。

トイレは朝2回行くも、下痢も改善(便秘もなし)しました。

これなら仕事にも支障が出ません。

良かったです。

現在も六君子湯のみを続けておられます。

彼もやっと笑顔になれました。

 

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抑うつ状態、味覚障がいに香蘇散が有効だった1例

66歳女性。

今困っている状態:1年前から何を食べても美味しくない、味覚はあるが美味しくない、憂鬱、色々と心配、不安

今年の1月7日に当院初診の方です。

毎日孫の世話で忙しい、旦那さんが気難しい人らしく、、別れることも考えていたが、1人では生きていけないと思っている。

高血圧があり内科通院中、他に異常はなし。

体格は小さい、中肉中背、声はやや小さい

食欲もない、便秘で3日に1回コロコロ便が出る、寝つきが悪く、夜中に目が覚める、手足は冷える、口の中が渇く、味がしない感じ、胃腸はもたれ、おなかが張ると。

これらを訴えているうちに、しくしくと外来で泣き始めました。

脈;浮、腹診でおへその左上に動悸を触れる、左下腹部に便塊を触れる。

軽いいうつ状態かなと判断し、香蘇散(こうそさん)を処方しました。

コロコロ便には、麻子仁丸(ましにんがん)を出しました。

2週間後再診。

「漢方薬飲めました。元気になりました。ごはんが美味しくなりました。便秘の方は、126番(ましにんがん)を3回飲むと下痢っぽくなったので2回で飲んでいます。」

今回は、明るく、よくしゃべります。

お化粧をしているではありませんか。

これは調子がいい証拠です。

今日は自分で車を運転して来ました、など言いたいことをたくさん話していかれました。

いいんじゃないの。

香蘇散は続けて飲んでみたいと希望がありました。

麻子仁丸は、便秘の時に適宜内服で可としました。

ついでに相談ですと。

「朝方トイレに行くし、疲れがたまって、朝起きられなくなってきた、足が冷えてきたんですけど」

それは、“老化ですね”と告げて、八味地黄丸(はちみじおうがん)を開始しました。

えらい、積極的に変わったものですねー。

香蘇散は、こんなケースによく効きます。

甘い漢方薬で、飲みやすいです。

 

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冷え、むくみ、フワフワする感じに漢方薬が有効だった1例

38歳女性。

昨年6月中旬に当院初診。

3年前から生理前になると調子が悪くなる。

具体的には、@足がむくむ、A首から上が重くて、カラダがフワフワする日がある、B生理日、カラダが重くて血の循環が悪き感じがする

既往歴:特になし

便秘なし、ほてりなしい、足は冷える、頭が揺れる、目のまわりにクマができる、イライラする

脈:浮、舌には歯痕、白苔あり、心窩部に圧痛、おへその右下方に圧痛点あり

月経に関するトラブル、冷え、むくみ、腹部所見から当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)を1週間処方しました。

むくみがひどいなら五苓散(ごれいさん)を追加してみることにしました。

1週間後再診。

「漢方薬は飲めそう、胃が軽くなった感じがある、仰向けに寝るのがつらかったのが楽になりました」

胃のこと、寝るのがつらいという話が出てきましたが、前回何も聞いていなかったことです。

本人さんは、気になっていたことで、今回の1週間の治療で改善されたということです。

漢方では、よくある話です。

訴えていたメインのこと以外(サブ)のことが治るっていうのは。

さらに4週間後(5週目)再診。

「調子いい、フワフワがない、生理前少しカラダが重い程度で、日常生活に支障がなくなった、普通に動ける」

当面、当帰芍薬散は飲みたいと希望あり。

「実は、下肢静脈瘤があって血管外科に通院しています。これ以上静脈瘤が大きくなるのは困るので、何か漢方薬はないですか?」

これには、静脈の血液循環障がいを改善する桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)があります。

ということで、7月下旬から、当帰芍薬散と桂枝茯苓丸の2つで治療を開始しました。

桂枝茯苓丸を開始したら、静脈瘤の大きさが減り、下肢の張った感じ、痛みがなくなりました。

11月にあり、手指が冷えてピリピリし始めたんで、一時的に桂枝茯苓丸を中止して、当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)を開始しました。

1ヶ月後には手指の冷えは多少軽快しましたが、下肢が再びだるくなって、腰も重くなってきました。

結果、元に戻して当帰芍薬散と桂枝茯苓丸の2つを続けて飲むことにしました。

今年に入っても順調で調子がいいと。

最近、うちではこの組み合わせを試している方が増えてきました。

桂枝茯苓丸は、原因不明の腰痛(結果的には血液循環障がいだったと判明)に試すといいです。

 

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冷えと乾燥に漢方薬を

43歳女性。

学生時代からずっと冷えで悩んでいます。

既往歴:子宮内膜症、チョコレート嚢胞の手術、卵巣1個摘出、凍瘡(しもやけ)

お子さんがカゼでうちを受診されています。

今回は自分の相談ですと、昨年10月初旬に受診されました。

食欲普通、便秘(3日に1回お通じあり)、手足が冷える、頭痛、立ちくらみあり、肩がかる、顔がほてる、足がむくむ、皮膚はカサカサに乾燥

診察すると、とにかく全身がキンキンに冷えて冷たいです。

舌には歯型がついています(水分バランスが悪い)。

みぞおちと両下腹部に圧痛点があります。

おへその上付近を手で軽く叩くと、ボチャボチャと水分が流れず滞っている所見があります。

冷え(頭痛も含めて)対策として、当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)、血液の循環障がいに、乾燥も考慮して温経湯(うんけいとう)をお出ししました。

2週間後再診。

「漢方薬は飲めました」

4週間後、特に変化なし。

8週間後、「今年は暖かいせいもあるかも知れませんが、冷えません。皮膚の乾燥がありません!花粉症で目の周囲の皮膚が赤くなって困る時期ですが、全然ないです。」

12週後、「この冬はカゼもひかず、調子いいです」

このまま春まで快適に過ごしていただければ、ありがたいです。

温経湯は、ここ2年くらいで勉強して処方するケースが増えました。

月経不順などのトラブルがあり、冷え・乾燥を認めたら是非使ってみてください。

昨年は、温経湯を飲んで第2子ができたお母さんがいます。

例年口唇が乾燥するのに、リップを買わなくてすむようになったと。

なかなか面白いです。

 

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小学生の片頭痛に小建中湯が有効だった1例

10歳の男児です。

今年の8月下旬に当院初診。

この8月から頭痛が始まり内科で片頭痛と診断されました。

解熱鎮痛剤やトリプタン製剤を頓服で飲むと頭痛が治まります。

頭痛の痛みに波があり、ずっと痛みが持続する時もあり困っていますと。嘔吐なし。

以前はよくカゼをひいて当院に来ていましたが、10歳ともなればかぜも引かず、最近は調子良かったそうです。

花粉症があり、アレロック(抗アレルギー薬)を継続して内服中だそうです。

診察しても、特にい大きな異常はありません。

おなかを触ると、キャッキャと笑います、かなりくすぐったいみたいです。

そこで、過敏体質かなと思い、小建中湯をお出ししました。

体重は26キロあったので、エキス剤を2包ずつ1日2回、計4包を飲んでもらいました。

結果、内服して2-3日目から、頭痛は全く出なくなりましたとお母さん。

解熱鎮痛剤、トリプタン製剤は1回も飲んでいませんと。

お母さんがビックリしていました。

これはよく効いたので、続けて飲ませてみたいですと。

今月まで小建中湯を飲んでいますが、本当に1回も頭痛を訴えていません。

そろそろ内服を中止するかどうか判断します。

 

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片頭痛に加味逍遥散が効いた1例

40歳女性。

今困っている状態:片頭痛(15年前から)

既往歴:2年前に交通事故 エアバッグで頭部打った

15年前から片頭痛と診断され、治療を受けてきたそうです。

頭痛時に時々吐き気を伴います。低気圧、生理の時にも頭痛が起こるようです。

足、肩、下腹部が冷え、肩先が痛む、便秘なし、目がかすみ、ショボショボする、目の周囲にクマができる、色々と心配事があり、イライラもする。

右肋骨付近に強い圧痛があり、おへその右下、右そけい部にも圧痛点があります。

おへその左上付近に腹部の拍動を触れます。

話の内容では、片頭痛ということでしたが、低気圧、生理に絡んでも頭痛が来るようです。

いろいろなタイプの頭痛を同時にお持ちだと判断しました。

腹診なども考慮して、まずは加味逍遥散(かみしょうようさんを飲んでもらい、頭痛が来たら五苓散(ごれいさん)を頓服で試してみる、冷え、ストレスから頭痛が来たら呉茱萸湯(ごしゅゆとう)を頓服で飲んでみる、という作戦にしました。

2週間後再診。

「前回受診した帰りに頭が痛くなってきたんですけど、帰ってから加味逍遥散を飲んだら、スッと痛みが消えました。それからずっと加味逍遥散で全体的に調子がいいです。五苓散、呉茱萸湯は全く飲んでいないです

え?すごいですねー。

ということで、加味逍遥散だけでフォローすることになりました。

加味逍遥散で精神症状、血液循環障がいも同時に治りそうです。

カラダのベースを整えると、全体的に調子が良くなるのですね。

 

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おなかゴロゴロ、ピーピーの下痢に漢方薬が著効した1例

41歳男性です。

私がよく使うタクシーの運転手さんです(うちの関係者はよく知っている有名人)。

まあ、横着なヤツです。

私の同級生が主治医をしていますが、全く言うことを聞きません(健康管理がひどいので有名)。

で、先日漢方の勉強会に行くときに彼のタクシーに乗りました。

いつもとは違う静かな車内。彼がしゃべりも少なく元気がありません。珍しいこともあるもんだと話を聞いてみました。

「昨夜から水のような下痢が始まって、今朝になっても全く止まりません。水分を少し口に入れると、おなかので雷さんがゴロゴロ鳴らしています。」

食べ過ぎか、胃腸カゼかよくわかりませんが、かなり調子悪そうです。

彼は100キロ越えの体格で、真冬でも食事中に汗をかくほどです。

かばんに入っていた半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)を2包と五苓散(ごれいさん)を5包渡しました。

後日彼に会った時に、「この前、あれからおなかの調子はどうだった?」と聞きました。

「先生、14番(半夏瀉心湯)、メチャクチャ効きました!1包飲んだら、3分でおなかのゴロゴロが止まりました。14番2回目飲んで、あと17番(五苓散)を続けたら、1日で下痢は治りました

これだけ言えば良かったんですが。

「先生、本当に先生だったんですね!」

その後、私が彼をしばきまくったのは、言うまでもありません。


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高熱の持続に大青竜湯が有効だった1例

1歳1ヶ月の男児です。

11月22日から発熱があり、最高39℃。地元の休日診療所を受診し、抗生剤(セフゾン)を処方されました。

翌23日も38.5℃あり、市民病院の救急外来を受診。咽頭炎と診断され抗生剤(サワシリン)を処方されました。

24日、発熱3日目、38℃後半から39℃の高熱が持続するため、当院初診。来院時38.5℃。

咽頭発赤が軽度あり、診断は咽頭炎(ノドのカゼ)で良さそうです。

W4400,CRP0.1という血液検査の結果が示すように、ウイルス感染ですから抗生剤は不要です。

こういう時は、麻黄湯(まおうとう)一発!がいいのですが、さらに強力な発汗解熱薬として大青竜湯(だいせいりゅうとう)があります。

今回は、少しは汗をかいただろうと判断し、桂枝湯(けいしとう)+麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)で近似処方を作り飲んでもらいました。

飲み方は、3時間おきです。

25日再診。

「24日昼までは38.5℃だったが、23時頃から一気に36.8℃まで解熱して今朝も36.9℃、元気になり食欲も出ました」とお母さん。

熱が下がってから鼻がつまって、咳が出るので、葛根湯加川きゅう辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)と麻杏甘石湯を飲んでもらうことにしました。

同日の昼から前頭部、背部、腹部に淡黄色のskin rashが出てきました。

2回目の突発疹(HHV-7)かも知れないね、とお話をして今回の外来受診は終わりました。

強烈な相手には、強烈な発汗解熱薬で対応しましょう。

インフルエンザなどの時に有効ですよ。

年配の方、胃腸が弱い方には無理な作戦ですから、主治医と相談してくださいね。

 

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全身の冷えとかゆみに漢方薬が著効した1例

42歳男性。

今から約10年前にお子さんが便秘で困っていて来院。

頑固な便秘に大黄甘草湯がよく効いて感謝されたことを思い出します。

今回は、そのお子さんのお父さんです。

会社員の方で、以前から潰瘍性大腸炎があり内科で治療を受けておられました。

最終的には、町の漢方薬局で買った漢方薬がよく効いて調子が良くなったそうです。

耳閉感があり、耳鼻科、脳外科では異常がなく、デパスを常用しています。

今年の5月上旬から全身に湿疹ができて、かゆくて仕方がないので何とかしてくれ、という相談です。

皮膚科で、アレグラとザイザル(ともに抗アレルギー薬)を内服、ステロイド剤を外用しています。

まじめで神経質、常に耳は塞がった感じがする、軟便傾向、不眠なし。

左肋骨付近に強い圧痛があり、飛び上がるほどです。

おへその左下にも1ヶ所圧痛点があり。

腹直筋は緊張しています。

全身が相当冷えているので、まず温める目的で、当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)を処方。

さらに、長患いでストレスもあり、冷えていると考えて、柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)をお出ししました。

1週間後再診。

予定より1週間早い受診でした。漢方薬は飲めたが、抗ア薬2つ飲むと眠いと。

当たり前だと思ったが、ザイザルのみでいきましょうとお話をして帰宅。

漢方薬入浴剤を希望されたので追加処方しておいた。

予定の内服2週間後の再診。

「かゆみが、かなり減りました。寝る時にかゆい程度です。なぜか耳閉感も軽くなりました」

さらに1ヶ月後再診。

「かゆみは止まりました!抗ア薬は飲んでいません。うれしいです」

現在、漢方薬のみを内服中です。

皮膚のかゆみばかりに目をとられず、その人の調子が悪い状態を改善することによって、主訴が治ったという話です。

漢方薬の治療って、面白いでしょ。

 

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原因不明の腰痛に桂枝茯苓丸が効いた1例

34歳女性。

今困っている状態:寝つきが悪い、疲労、お子さんの夜泣きで困っている

既往歴:貧血、子宮筋腫

冷えはなく、肩、背部、腰がこる、痛みます、夜中に嫌な夢をよく見る、のぼせあり、目の周りにクマができる

みぞおちと両側の肋骨付近に圧痛があり、おへその左下にも強い圧痛があります。

お子さん(1歳未満)の夜泣きには抑肝散(よくかんさん)をお出ししました。

御本人には、抑肝散と桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)を処方しました。

抑肝散は、母子ともに飲むと調子が良くなります(母子同服とか、子母同服とか言います)。

桂枝茯苓丸は微小循環障がいを改善します。

子宮筋腫も微小循環を悪くしている要因と考えられます。

2週間後再診。

お子さんの夜泣きが減りました。

それに伴い、お母さんおストレスも減ったようで、寝つきもよくなったそうです。

さらに1ヶ月後再診。

肩こり、腰痛が治ってしまいました。

ほとんどこり、痛みを感じなくなりました。

お子さんは相変わらず抑肝散で調子がいいようですから、3ヶ月は飲んでいただくことにしました。

お母さんもこのまま年末までは飲んでみて、中止できるかどうか、また経過をみて考えることになりました。

女性に限らず、原因不明の腰痛で微小循環障がい絡みだったら、桂枝茯苓丸を使ってみてください。

思わず治ってしまうことがあります。

血液の流れは大事ですね。

 

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