ジュクジュクな皮膚に消風散

乾燥性湿疹、アトピー性皮膚炎をこじらせて皮膚の炎症を起こしている方が来院されます。

外用薬では到底太刀打ちできません。

ジュクジュクしている皮膚は細菌感染を起こしていることが多いです。

抗生剤を飲むと細菌の数は減りますが、皮膚の炎症は自分で止めなければなりません。

短期決戦でまずジュクジュクに湿った皮膚の炎症を抑え、乾かすために消風散(しょうふうさん)を使います。

この漢方薬はダラダラ使いません。

1週間か2週間だけ使って、乾いたらすぐ引きます。

その後、次の漢方薬に変更します。

お子さんでも大人でも、かゆくて引っ掻いてとびひになってるやん、という状態に試してください。

抗生剤、抗アレルギー薬の併用は可能です。

 

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ペインクリニックと漢方薬

昨日はペインクリニックで使える漢方薬の勉強会に参加しました。

なかなか面白かったです。

西洋薬では止まらない頭痛、腰痛などの疼痛に対して漢方薬も併用します。

トリガーポイント注射も併用するこもあります。

例えば、薬物乱用性頭痛にどう対処するか?

長期にわたって頭痛薬を服用している方に起こる頭痛は厄介です。

カフェイン入りの薬剤の連用だと大変なようです。

アセトアミノフェンや頭痛体操などでも無効だと川きゅう茶調散(せんきゅちゃちょうさん)を追加するそうです。

疼痛閾値が下がっている人に使うと、頭痛が軽快するそうです。

これは初めて知りました。

機会があれば使ってみたいと思います。

肩関節周囲炎、腰痛、帯状疱疹後の神経痛などにも漢方薬を使ってみる価値は十分あります。

 

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おなかが冷えて痛む

お子さんでも大人でも冷えが原因だろうなあ、と思われる訴えがあります。

最近、お子さんでも冷えておなかが痛いと訴えることがあります。

おなかを診察すると、確かにおなかの皮膚温が低い(冷たい)です。

もう暑い季節なのに、冷えるんですね。

夏場は冷房の中、冬は暖房の中で冷たいものを口にする機会が多いのでしょう。

1年中冷たいものを摂取しています。

深部体温も下がって、免疫も低下して、病気になる、、、という流れにならないようにしたいものです。

1日宇数回白湯を飲むだけでも良いので、カラダにリセットをかけましょう。

夏場はしっかり汗をかきましょう(その後は水分摂取、スキンケアをやります)。

おなかが冷えて痛いお子さんの中には便秘気味の子もいます。

便秘がなくても大建中湯(だいけんちゅうとう)を試します。

下痢になったお子さんは今のところ見たことがありません。

1週間から2週間は飲んでもらいます。

飲んで調子が良くなったら一旦内服中止です。

症状を繰り返す場合は、1日2回で1ヶ月、2ヶ月と少し長期に飲んでいただいてから、減量中止できるか検討します。

「冷える」という目でお子さんを診るようになったのは漢方のおかげです。

漢方に出会っていなかったら、こういう概念がサッと出てこないですからね。

漢方に感謝です。

冷えて困ることがあれば漢方薬を試してみましょう。

 

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やっぱり大好き小建中湯

6歳の男児です。

2年ほど前から咳、鼻水がよく出ます。

病院を受診すると風邪薬を処方されるが、飲みきって2,3日すると再び症状が出始める。

常に風邪薬を服用している状態が続いているがいいのか?という訴えです。

毎回発熱はすることはないそうです。

年齢的には、そろそろカゼをひかなくなる年齢です。

お母さんがスギ花粉症で、アレルギー体質は引き継いでいる可能性はあります。

そうであれば抗アレルギー薬だけを試していただいて、治っていけば、それで解決です。

今回は、カゼをひかないように、ひいてもサッと治っていくように体質改善を試みました。

元気はあります、痩せ型、おなかはぺったんこでくすぐったがりです。

まつげはは長いです。

こういうのは小建中湯(しょうけんちゅうとう)を処方するキーワードにピッタリです。

2週間経過。

「お湯に溶いて飲んでいます」

4週間後再診。

「この1ヶ月間カゼをひきませんでした。元気のままです。」

経過は良好にようです。

3ヶ月は内服を続けてみることにしました。

小建中湯は飲みやすい漢方薬です。

小児の便秘に頻用しています。

夜尿症にも使っています。

小児で困ったら、何でも使ってみてください。

小児の不定愁訴にも持ってこいです。

 

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暑い環境下での頭痛

32歳の主婦です。

ハウス内で観葉植物を育てる仕事をしています。

瑞穂市内には多いです。

以前は片頭痛で呉茱萸湯(ごしゅゆとう)を飲んでいた方です。

ハウス内は普通に40℃を超えることもあるようです。

最近は、顔はほてるわ、頭は痛いわ、という状態で困っているそうです。

もう数週間からこういう相談が増えています。

土日のスポーツ少年団のサッカー、野球をやっているお子さん、手伝い、応援に行っている保護者の方の中に調子悪い人が出ています。

第1選択薬は五苓散(ごれいさん)です。

十分な水分補給、塩分摂取をしながら五苓散を飲みます。

1日2回、あるいは3回で飲みます。

すると脳浮腫が起こらず、頭痛、吐き気も軽くて済みます。

うまくいけば全く元気に動けます。

食欲が落ちる場合は、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)を1日2回、あるいは3回で飲みます。

これはカラダのベースを支えるために使用します。

これでだいたいの方は大丈夫です。

顔がほてる方は、白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)を適宜追加します。

この女性は、白虎加人参湯+五苓散を1日2回で飲み、カラダが疲れてしんどい時は、補中益気湯で助けるという作戦にしました。

まだまだ、これから暑くなりますので、御注意ください。

 

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急性胃腸炎に人参湯が有効だった1例

1歳の男児です。

3日前から1日に数回軟便が出ていました。

1日前から38℃の発熱がありグッタリしたため外来を受診されました。

受診当日は解熱していましたが、軟便が水様便になり、食欲もなく元気がない様子です。

先月からカゼを連続して引いており、元気がなくなくなっているとお母さん。

薬も飲まなくなってきたそうです。

おなかを触ると皮膚がヒンヤリ冷えています。

圧痛はありません、顔色は良好です。

補液をして水分を入れながら、飲みやすい漢方薬なら少しは舐めてくれるでしょうと人参湯(にんじんとう)を処方しました。

1回2.5g 1日2回で飲んでもらいました。

なんと翌日、元気になっていました!

軟便もなく発熱もなし、です。

ビックリしました。

人参湯だけでも劇的に治るんですね。

胃腸の炎症を抑え、カラダを温める方向へ導いただけです。

状況的には真武湯(しんぶとう)かなと思いましたが、漢方薬を最近飲んでくれなくなったと言われたので、飲みやすい人参湯から処方した次第です。

 

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おできが痛い

2日前から自分の右頚部におできができました。

だいたい疲れると1個、2個とできます。

大腿にできることが多いのですが、なぜか今回は右頚部です。

なるべく潰さないようにと見ていましたが、外来中にキュッと押したら、潰れて排膿、出血しました。

まだ少し腫れぼったい、膿がありそう、皮膚の色も赤黒いので、排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)を開始しました。

排膿散及湯は1日3回、2-3日飲むと小さなおできが小さくなって消えていきます。

抗生剤はなし、軟膏も使っていません。

引っ掻くとアカンです、悪化します。

引っ掻かないようにして、排膿散及湯を試してみましょう。

大きなおできは破れて排膿して治っていきます。

小さなおできは、そのまま小さくなっていきます。

不思議です。

 

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顔がほてる人に

気温が上がってきました。

昨年ほどの暑さにならなければ良いですが、お天気だけはわかりません。

夕方の外来には熱疲労の患者さんが多く来ています。

中には、顔がほてる、暑い!と訴える人がいます。

こういうときは、白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)があります。

これを1日2回、3回と飲んでいると、暑いけど動けます、作業できます。

手足がだるいなら補中益気湯(ほちゅうえっきとう)、あるいは清暑益気湯(せいしょえっきとう)を日頃からベースにして飲んでおくと良いです。

だるくなく、熱くてもそこそこ動ける、そんなイメージですかねー。

試すべし!

 

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うがいで飲む

公式にはコメントしないことになっている内容がいろいろあります。

この4月から講演会などで、スライドでの表現について大幅に制限がつきました。

過剰な反応な気がしますが、依頼のあった講演会はその枠内で話をします。

今回の内容の、漢方薬をうがいして飲む、なんてことも講演会の資料には載せられなくなりました。

話をすれば良いのですが、聞く側からするとメモしたりしないと、忘れてしまう、あやふやに覚えてしまうことになりかねないです。

資料をもらえない、もらえてもルールにひっかかる内容は記載されていませんからねー。

西洋医学も漢方も普及という意味では問題ありと思います。

話を元に戻しますが、例えば、桔梗湯(ききょうとう)という漢方薬がありますが、これはノドが痛い!と本人さんが気づいたら使います。

サッとお湯で飲むよりも、くちにの中でモグモグ溶かして、ガラガラうがいして、ノドに少し当ててからゴックンと含み飲みをすると、ノドの痛みが軽くなり、つるんとします。

文章を読んでいてもわかりません。

1回試してみることです。

行動あるのみです。

あ、うまくいく!!とわかれば、自宅でノドの痛みのごく初期なら自分で治せます。

病院に行かなくていい、薬を買わなくていい。

 

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五苓散を飲んで吐く

胃腸カゼの時、嘔吐が続くときに五苓散(ごれいさん)を使うことがあります。

下痢にも使いますが、、ノドが渇く、水分を摂っても吐く時に有効です。

五苓散を飲めないほど気持ち悪いとなれば、坐薬、注腸、点滴となります。

五苓散を飲むと、「吐いた方が良いときは吐きます」。

吐き気を止める漢方薬なのになぜ吐いちゃうの?と聞かれますが、吐いて吐いて、吐き気が止まる流れです。

昔は点滴もなかったですから、吐いても吐いても五苓散を飲めるだけ飲んで吐き気を止めていたようです。

今は点滴がありますが、昔はこういう手段だったのでしょう。

胃腸カゼに限らず、アルコールを飲み過ぎたときに五苓散を2包飲んだら数分後に一気に吐きました(つい2日前)。

吐いたらスッキリ。

ケロッとしていました。

一口でも頻回に飲めば吐き気が止まる、下痢が止まるということです。

 

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異常に汗をかく

異常に汗をかいて困る方がいます。

漢方ではカラダが虚証(元気がない)に傾くと汗が出ると考えます。

ならば元気にしてやれば、ということで補中益気湯(ほちゅうえっきとう)や桂枝加黄耆湯(けいしかおうぎとう)が頻用されます。

桂枝湯(けいしとう)でも有効なことがあります。

頭部の多汗は防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)です。

肥満からくるものにも使えます。

寝汗をかき、口が渇き、特に頭部に汗が多いときは、柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)や桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)を試します。

脂漏性皮膚炎を伴う脂汗をかく場合は、黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう)などを用います。

ストレスが多くイライラして汗をかくタイプは加味逍遙散(かみしょうようさん)や柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)を使います。

まあ、一発で当たればありがたいですが、実際には苦労することが多いかと思います。

1-2週間ずつ試してみると、自分はこれだ!と合う漢方薬に出会えることがあります。

 

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劇的漢方症例 小冊子

ここ数年間のまとめができました。

小児、大人の両方が含まれます。

内容には偏りがありますので、御了承ください。

少しでも実践の様子がわかっていただき、何かの折に漢方薬を試していただき、病状が良くなる方向に向かっていくお手伝いができればと思っています。

昨日、最初の印刷物が届きました。

6月中旬に大量に仕上がってきますので、御希望の方に差し上げます。

原則、クリニックでお渡しします。

数に限りがありますので、よろしくお願いします。

 

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もう熱中症出てます

昨日は外来にお子さんの熱中症が受診されました。

土日ずっと外でサッカーをやっていた、バーベキューもやったとか。

高温環境下にいたお子さんが多かったようです。

中にはずっと室内にいたけど、、、というお子さんもありました。

熱中症は室内の発症の方が多いはず、です。

室内だから大丈夫というわけではありません。

昨日受診されたお子さんの訴えで一番多かったのは頭痛です。

解熱鎮痛剤を飲んだけど、スッキリ治らないという相談です。

カラダは脱水、脳内は浮腫です。

五苓散(ごれいさん)を飲んで水分補給をします。

顔がほてる場合は、白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)を併用してもらっています。

まだ5月ですからね、これからが要注意です。

こまめな水分補給、塩分の摂取がポイントです。

暑い季節を元気に乗り切りましょう!

 

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潤腸湯という漢方薬

潤腸湯という漢方薬があります。

お子さんより大人に使う機会が多い便秘に使える漢方薬です。

大人でも若い女性に適応が多いでしょうか。

弛緩性と痙攣性の両方の性質を併せ持つ便秘に有効です。

結腸の痙攣が増すと結腸内腔が結腸ひもで分断される形になり、結腸のひもを壁とするたくさんの小部屋に便が取り残されて、しかも弛緩性なので便が硬くなり、コロココになってしまうのです。

こういう病態に潤腸湯を2週間試してみてください。

3日もあれば効果判定可能です。

漢方外来で、「これがいい」と言われる人は確かに若い女性が多いですわ。

年配の方は、麻子仁丸(ましにんがん)が良いのでしょうか。

さらにへばった高齢者には、桃核承気湯(とうかくじょうきとう)をお勧めしています。

 

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定番ですが、芍薬甘草湯を使うと

足がつったら芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)です。

1包をサッと飲みます。

早いと5分でこむら返りが治ります。

ウソでしょー、と思われたら試してみてください。

世界中でこむら返りに効くお薬はこれしかありません。

1包だダメなら2包いっぺんに飲んでください。

透析中の方、肝臓疾患などの内臓疾患で足がつりやすい方は1日1回予防的に飲むことが可能です。

透析前に1包飲む方はおられます。

若い学生諸君でも、これからの暑い季節に運動中に足がつることがあります。

試合中に足がつってしまい、せっかくの試合を棒に振るのはもったいないです。

公式記録会などでは、ドーピング検査で漢方薬の生薬もひっかりますので、そういう場面では使えません。

 

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もう熱中症対策

先週からお子さんの熱中症の漢方薬ないですか?と来院するお母さんが増えました。

週末ごとに野球、サッカー、テニスなどをやっているお子さんを持つお母さん方です。

昨年漢方薬を飲んでみたら良かった、という方もおられます。

1番人気は五苓散(ごれいさん)です。

熱中症で頭が痛い、気持ち悪いとなったらコレです。

脳浮腫状態を改善します。

水分摂取、塩分摂取、クーリングオフ、休息を取らせながら五苓散を飲みます。

一気に飲めなくても結構です。

チビチビ飲めば大丈夫です。

2番人気は補中益気湯(ほちゅうえっきとう)です。

1日2回朝夕でずっと内服しておきます。

高温下でもへばらず動けます。

屋外で働くお父さんも使っています。

夕方美味しいビール飲むまでは倒れません(笑)。

汗をたくさんかいてへばりやすい人は清暑益気湯(せいしょえっきとう)です。

お子さんも使いますが、最近は介護の仕事をしている方が持っていかれます。

特に入所者さんの入浴介助で、熱くてのぼせてへばるので、清暑益気湯を飲むのだそうです。

清暑益気湯を飲んでいると、倒れずに作業ができるそうです。

顔がほてる人は白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)です。

夏場でもビニールハウス内で作業する人、熱い工場内で作業する、体育館内でバスケットボール、ンバレーボール、バドミントン、柔道、空手などをやっている方が愛用しています。

暑いけど動けます。

どれか1つでも試してみたらどうですか?

私は補中益気湯を1日2回で飲んでいます。

 

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舌を診る

小児科では、お子さんお舌を診ることが多いです。

と言うか西洋医学的な診察でも、毎日ノドを診ますから舌も診ることになります。

その時同時に漢方的な舌の所見もとってしまえばいいだけです。

大半のお子さんの舌はピンク色で表面に白い苔もなくキレイです。

これが正常な舌の所見なんだなーと理解しておきます。

10歳くらいになってくると、熱が出てへばってきたときに、舌の表面に白い苔が増えてきます。

患者さんによっては、「口の中がまずい、苦い」と言います。

これが柴胡(さいこ)剤を使う1つの目標になります。

熱が上がり下がりして3日、4日と病状が進むと舌の苔が増え、解熱すると舌の苔が減っていくのを確認することが可能です。

舌の所見だけで診察を進めていく先生もおられますが、私には難解です。

カラダから出る1つのサインとして利用しています。

日頃から自分の舌を確認しておくと面白いです。

体調によって舌の色、苔、亀裂などが違います。

 

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やっぱり大好き小建中湯

お子さんで困ったら小建中湯(しょうけんちゅうとう)を処方しましょう、と講義で話をする先生がいます。

それくらい、小児では使いやすい漢方薬です。

漢方の入門編としても適しています。

膠飴(こうい)というアメが入っていて飲みやすいです(甘い)。

これを飲むと腸内細菌の状態が良くなり、様々な病気の改善が見られることがわかってきました。

小児でいうと気管支喘息、アトピー性皮膚炎の症状が良くなります。

確かに、発作が起こりにくくなったり、発作が軽くなる、最近全く出なくなったと言われる方までいます。

アトピー性皮膚炎も皮膚の発赤、かゆみが軽くなります。

うちでは、小児の便秘にも頻用しています。

先月は小学校高学年、中学生の原因不明の腹痛、頭痛に試しています。

精密検査をして、明らかな異常がないにもかかわらず、腹痛、頭痛を訴えるケースに試しています。

おなかを触るとくすぐったがる(腹直筋の緊張が強い)、睫毛が長いお子さんに著効します。

打つ手がなくなったら、是非試してみてください。

まず2週間は使ってみましょう。

 

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皮膚がかゆい人

お子さんの皮膚がかゆみが止まらない、アトピー性皮膚炎が悪化して皮膚がかゆくて眠れない等の相談が増えてきました。

外用薬の治療、抗アレルギー薬の内服はすでにやっているお子さんが多いです。

抗ア剤はもう飲んでおらず、外用薬のみで経過を見ていましたと言われるお母さんもおられます。

抗ア剤を飲んでいる間は、それなりにかゆみが止まっていたとなれば単純に抗ア剤を再開することです。

さらに、そこに漢方薬を乗っけて飲むことkまでするか、という話です。

頚部、四肢、躯幹の一部が引っ掻いて真っ赤になっている場合は、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)です。

ただし、苦いので普通はお子さんには処方しないことが多いです。

人によっては飲みますと、飲んでくれることもあります。

体重の大きいお子さんには錠剤、カプセルもあります。

化膿が目立つなら、十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)があります。

これは外来で使いやすいので、うちでは頻回に処方されています。

抗生剤、抗ア剤兵長で2週間試してみます。

さらに膿が多いなら排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)です。

まだ他にも作戦があります。

かゆみを少しでもコントロールして快適な生活ができるように促します。

 

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1日で解熱する

新患さんが続きます。

発熱、鼻水、咳が止まらない等の相談があります。

カゼはウイルスが原因ですから、お子さんが治しきれない状態が続いているんですよ、と説明をした後、漢方薬を試してみますか?と尋ねます。

8割の方は漢方薬が飲めます。

2割の方は漢方薬が飲めません。

これはお子さんの場合です。

お母さんは漢方薬を飲ませてみたいと思っても、お子さんがガンとして受けつけないことは多々あります。

そういう場合は無理に飲ませないで、と言っています。

ここ2週間で高熱だけが出るカゼが少し見られます。

3日間熱が出て、咳、鼻汁なしです。

夏カゼ系のカゼのウイルスでしょうか。

エンテロウイルス、コクサッキー系のカゼには麻黄湯(まおうとう)がよく効く印象があります。

高熱で来院して、急性咽頭炎(のどカゼ)と診断されたお子さんが2時間おきに熱までに2回、3回と麻黄湯を飲みます。

翌朝36℃台に解熱して、本人さんはケロッとしています。

これが劇的に解熱した典型例です。

全員がこうなりませんが、これを知っていると、一生懸命麻黄湯を夜のうちに2回、3回と飲ませようとしてくれます。

先週は2人のお子さんが翌朝ストンと解熱していました。

初めて漢方薬を飲ませてみて、自分のお子さんがすぐに元気になるのを嬉しくなりますし、困ったら麻黄湯を一口でも飲ませてみようという気になります。

 

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元気がなくなってきた70代男性

クリニックに漢方薬を希望で来院される方は女性が多いです。

小児科がベースでやっているので、お子さん→お母さん→おばあちゃんと漢方薬を試していかれることが多いです。

その後、お父さんが来られます。

先日昼に70代男性が来院されました。

うちの患者さんの紹介で来たそうです。

「最近だるさが取れなくて、元気がなくなってきた」

お仕事も辞めて悠々自適の生活をしていたら、次第に体調が悪くなってきたとおっしゃいます。

診察をすると、下腹部の筋肉の張りがなくフニャフニャです。

夜間から明け方に3回トイレ(小便)に立つと。

特別な病気ではなくて、加齢に伴うカラダの変化だと思われましたが、ちょっと元気がないのが気になりました。

足も痛い、しびれることが多くなってきたそうなので、牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)をお出ししました。

これは加齢に伴う全体の衰えを減らし、その方本来の元気を取り戻す漢方薬です。

1週間、2週間、4週間、8週間と飲み続けるうちに、みるみる元気を取り戻してきました。

腰から下がシャキッとしました。

当面飲んでおきたいと言われます。

1日2回でも結構ですので続けてもらうことにしました。

 

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ヨクイニンの内服量

お子さんは体重あたり0.2g/日量以上を処方しています。

これを1日2回に分けて飲んでもらっています。

外来では水イボ(伝染性軟属腫)を目標に使うことが多いです。

この量で1ヶ月飲むのですが、新たな水イボが出てくる場合は、内服量を増やしています。

少しずつ増量して新たなイボが出ないなら大丈夫です。

一時的に2倍量、3倍量を試していましたが、そこまで増やさなくても治っていくようです。

最低3ヶ月間、長いと1年間飲んでいたお子さんがいました。

ヨクイニンを飲んだお子さんの血液中に抗体が産生され、キレイに消えていく様子を何回も経験しています。

悩んでいるお子さんは一度試すと良いです。

味はそれほど苦くなく、漢方嫌いのお子さんも何人か飲んでいました。

大人は錠剤があります。

1回3錠、1日3回から始めて、1回6錠まで増量しています。

 

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抜歯後の出血、疼痛に漢方薬を

自分の奥歯を抜歯しました。

出血量はごくわずかでした。

しかし、その後は痛いですねー。

通常は立効散(りっこうさん)を使います。

痛いところになじませるように飲むと痛みの軽減を図れます。

細辛(さいしん)が入っているせいか苦いです。

私は抜いた歯の一番奥の方に炎症を起こして不良肉芽ができている状態でした。

これに対して、荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)を使いました。

またこれが苦いのです(苦笑)。

苦いですが、飲み続けると奥深い組織の炎症を抑えてくれます。

今回は歯科で処方された抗生剤を3日間だけ併用しました。

あとは漢方薬のみです。

鎮痛剤は初日の夜に1回飲んだだけで済みました。

荊芥連翹湯は5日間飲んで終わります。

 

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女子高生の胃食道逆流に漢方薬を

高1の女子です。

小学校の頃から通院している方です。

すっかり大きく成長されました。

以前は虚弱体質、過敏性腸症候群、腸閉塞などで入院治療を受けたりしていました。

来院するときは、すでに重症感がある状態ばかりでした。

今回は胃がもたれる、食べると気持ち悪くなる、胃の通過が悪い感じがする等を訴えています。

内科の薬を飲んでも、症状がスッキリ取れないそうです。

心窩部に圧痛あり、上腹部が軽度膨満しています。

内科的には胃食道逆流があるでしょうと言われています。

このまま症状が続けば胃カメラ(胃内視鏡検査)を受けることになります。

そこで六君子湯(りっくんしとう)を処方しました。

内服開始して3日、4日目から、「胃がスッキリして、物がスッと通っていく感じがする、つらくない」と。

内科の胃薬も併用です。

2週間内服したら、症状が消えてしまったので、次回また症状が出たら内科の検査を受けることを条件に一旦内服を中止しました。

六君子湯は、胃底部に食物が溜まり、十分に粥状にこなしていきます。

胃粘膜の血流も良くなり、食欲も出るし、ありがたいです。

何より、六君子湯は飲みやすいです。

冷える方には特に合います。

熱いお湯で1日2回、3回飲まれると良いです。

 

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気管支喘息に麻杏甘石湯

昨日は急な低気圧に伴って、夕方の外来に喘息発作が起こったお子さんが来院されました。

年に数回、喘息発作を起こします。

間欠型のようで、1週間、2週間治療して経過をみても、ずっと調子が良いままです。

カゼや低気圧を引き金に発作を時々起こすタイプのようです。

気管支拡張剤の吸入で発作はほぼ治まり、あとは内服薬でフォローします。

抗アレルギー薬に追加して、麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)を飲んでいます。

西洋薬の鎮咳薬を飲んで対症療法するよりも、積極的に気管支の炎症を抑制し、気管支を拡張してくれるので助かります。

喘息に限らず、痰がからむ咳には有効です。

麻黄(まおう)が胃に障る大人は使いにくいですが、お子さんはまず大丈夫です。

症状が落ち着けば、予防的に飲むことはせずに、サッと内服中止にしています。

抗ア剤のみ続行が多いでしょうか。

声がかすれたり、ノドがカサカサする咳も同居することはよくあります。

そういう時は、麦門冬湯(ばくもんどうとう)を併用します。

こちらは甘くて飲みやすいです。

麦門冬湯そのものも、気管支喘息の適応があります。

 

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お子さんの過敏性腸炎?

先月からお子さんの腹痛、便秘、下痢の相談が続きます。

胃腸炎が流行していたので、胃腸炎と診断がついたものは除外です。

感染症ではなさそうなのに、繰り返す腹痛、便秘、下痢が見られます。

市民病院などで検査を受けるも異常なし、過敏性腸症候群でしょうか、と返事が帰ってきます。

西洋薬に専用の錠剤があります。

それで症状が軽快することもあります。

錠剤がまだ飲めない年齢だと困ってしまいます。

定番的には桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)があります。

便秘も頑固なら、桂枝加芍薬大黄湯(けいしかしゃくやくだいおうとう)です。

虚弱なら、ほぼ内容は同じですが、小建中湯(しょうけんちゅうとう)があります。

これらで治るケースは多々ありますが、症状の改善がないときは、違う漢方薬を試していきます。

ここ数年で、こういう相談が一番多い気がします。

皆、ストレスだらけ?

何が起こっている?

 

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もう冷えの漢方薬はいらない?

日中の気温が上がってきました。

昨日の漢方が来でも、「冷えの漢方薬はもういらないです」という申し出が多かったです。

昨年は、今頃一旦冷えの漢方薬を中止して調子が良かったのですが、6月、7月、8月と異常な高気温が起こり室内で冷房が入るようになったせいで、再び冷えの漢方薬を飲むケースが目立ちました。

今年はどうなるのでしょうか?

熱中症に注意です、とマスコミが騒ぐと、また冷房がかかり、室内にこもり過ぎてカラダが冷えるなんてことも予想されます。

何事もほどほどでお願いします。

極端なことは避けましょう。

こういう方々とは別に、1年中冷えます、という方は年間を通して冷え対策の漢方薬を飲んでおられます。

人参湯(にんじんとう)、麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)などを継続しています。

あるいは、年齢的にパワーが落ちてきて冷える方は、八味地黄丸(はちみじおうがん)、牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)にブシ末やコウジン末を追加しています。

これらで冷えないように、年齢相当以上にパワーが下がらないようにカラダを支えています。

冷えに関しては数字で表せませんから、本人さんが冷えを感じれば内服開始してみます。

 

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根気がいります

皮膚炎で皮膚の発赤、かゆみが起こったお子さんが来院されました。

外用薬をしっかり塗っているわけでもありません。

内服薬を飲んでいるだけでもありません。

3ヶ月から6ヶ月に1回突然来られます(親御さんが連れてくるわけですが)。

会う時は、だいたい顔面、頚部、躯幹、四肢とほぼ全身の皮膚から滲出液が出ています。

抗アレルギー薬を継続して飲むだけで皮膚のかゆみが止まるお子さんですが、それさえも切れています。

前回受診は昨年8月でした。

「前回受診後はどうでした?」と聞くと、「調子が良くなりました」とお母さんが言われます。

しかし、1ヶ月内服後、ピタッと受診されていません。

できれば、もう少し根気よく飲み続けていただければ、皮膚の症状が安定し、お子さんも機嫌良く生活できるんですけどね。

両親とも社会的に立派な職業に就いていらっしゃるんですけど、ことお子さんの皮膚に関しては無関心と言わざるを得ません。

抗アレルギー薬も長期戦で飲むことが多いですが、漢方薬でも小建中湯(しょうけんちゅうとう)や黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう)などは、3ヶ月以上、場合によっては6ヶ月、1年と継続した方がベターです。

副作用チェックもしますが、まず大きな副作用は出ません。

 

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辛夷清肺湯を使う

慢性鼻炎のお子さんは結構います。

今までそういう目で患者さんを診ていなかったのですが、頻回に受診されるお子さんをよく見ていると、慢性鼻炎のお子さんはいますね。

それと、慢性副鼻腔炎のお子さんも一定の割合でいます。

耳鼻科の先生の長期間通院されているケースがほとんどです。

うちでは、耳鼻科に比べれば患者さんの数は少ないです。

この方々の慢性の鼻炎、副鼻腔炎をどうやって改善していくかということです。

抗ヒスタミン薬は鼻閉を悪化させるので使いません。

抗生剤、抗アレルギー薬などは、程度によっては併用です。

問題は、「つまった鼻水が出てこない」という点です。

ここに辛夷清肺湯(しんせいはいとう)を使います。

これがまた苦いんですが、意外にお子さんたちは飲んでくれます。

1週間、2週間と少し長めに飲んでいただきます。

すると、ネバネバドロドロの粘稠な鼻水が鼻腔、副鼻腔から出てくるようになります。

かなり鼻がスッキリ通って、呼吸が楽になります。

調子良くなったからと、サッと内服を中止すると元の症状に戻ってしまうことが多いので、1ヶ月、2ヶ月と飲んでから、少しずつ内服量を減量することもあります。

一度お試しください。

 

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小冊子 劇的漢方症例

なかしまこどもクリニックのホームページに書いている「院長のひとりごと」という記事があります。

ここ3年以内を中心に、しようもない話だけまとめています。

これと一緒に、このホームページに書いている「劇的漢方症例」をまとめました。

小児と大人の2つに分けてあります。

ほぼ原稿は仕上がっていますので、この2つをまとめて小冊子にします。

内容は、ホームページに書いてありますので、ホームページを見ていただければ良いのですが、自己満足のためもあり、まとめてみました。

5月下旬までには、両方とも完成予定です。

できあがり次第、外来で配ります。

何かの参考になれば、それはそれはありがたいです。

 

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