カゼひいて頭が痛い

「あ、カゼひいた」と自分でわかる瞬間があります。

あなたならどうしますか?

何もしない、早く寝る、市販薬を飲む、、、。

胃腸が丈夫な方が、首の後ろが凝る感じがあれば葛根湯を2包、熱いお湯で飲むと発汗してカゼをごく初期で治すことが可能です。

で、そのときに頭が痛いなあー、と思ったらどうしますか?

解熱鎮痛剤飲んじゃう?

このときに川茶調散(せんきゅうちゃちょうさん)を1包併用してください。

お子さんなら、麻黄湯(まおうとう)を2時間おきに飲みつつ、川茶調散をお子さんに薬用量だけ1回分追加して飲みます。

熱はすっ飛ぶ、頭痛も消えるという2つの症状が一気に改善する可能性大です。

何回かお試しください。

あー、こういう感じねとわかる時があります。

こうなれば次回から上手に使いこなせます。

 

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香蘇散を使う

抑うつ状態の相談が多いです。

あれこれ説明してもなかなか理解が難しいところがあります。

漢方薬で対応できる人もあれば、精神科でお願いした方が良いと思われる人もあります。

ごく軽いものであれば漢方薬で経過が改善することがあります。

カゼをひいたと頻回に来られる60代の女性がいます。

うつ病と診断され精神科で多種類の薬を処方されています。

家族も振り回されて疲れています。

最近は娘さんも疲れてきました。

本人さんは、ボソボソと私はカゼをひいたと訴えます。

胃腸も弱く、とても麻黄剤は使えません。

そこで、香蘇散(こうそさん)です。

飲みやすい漢方薬です。

これを飲むと、気分が良くなり、この人なりに元気が出てきます。

気分が重そうだったのが、少し楽そうです。

以後、カゼをひいたらこれを飲むように指示して、多めに処方しておきます。

当面大丈夫です。

 

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紅汗

メンゲンという言葉があります。

瞑眩と書きます。

漢方薬を飲んで予期しない症状が起き、その後急速に症状が改善することがあります。

これが瞑眩です。

要は薬が効きすぎている、超合っているということなんです。

でもこれを経験した患者さんはビックリして内服を中止してしまうことがしばしばあります。

急に下痢するとか、ありますから。

紅汗は、鼻出血が起こる場合を指します。

これはお子さんが発熱して麻黄湯(まおうとう)を飲んで、グッと解熱する前に鼻出血を起こしたのを診たことがあります。

血尿が出たのも経験しました。

電話で問い合わせがあると患者さんの様子がわからないことがあるので、内服を中止してもらうことが多いです。

患者さんが自宅で内服を続行したら劇的に症状が改善して翌日外来で話を伺うことが多いです。

これを知っておくと、いつか自分が当たった時にビックリせずに済みます。

 

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脳外科疾患に五苓散を使う

脳腫瘍、脳梗塞、硬膜下出血、脳炎など脳外科で扱う病気に五苓散(ごれいさん)が適応になることが多いです。

組織に起こった炎症を鎮め、浮腫(むくみ)を改善します。

結果として何が起こるか?

予後が良くなります。

杖なしで歩いて帰ることが可能になったり、余計な薬を飲むことを免れたり、頭痛が減ったり、、、。

患者さんによって様々ですが、使わないより使った方が良かったというお話は聞きます。

患者さんによっては、「そんな漢方薬は自分は飲んだことがない」と言われますが、入院の処置中に鼻の管から看護師さんに注入されていることがあります。

本人は意識がない時ですからね。

五苓散は漢方をやっている先生方にもファンが多いです。

こんなに使い勝手の良い、ありがたい漢方薬はない、と言われます。

普段でも吐き気、下痢、乗り物酔い、二日酔い、めまい、低気圧時の頭痛などに使えます。

カゼをひいて気持ち悪かったら、葛根湯2包をお湯で飲む時に、五苓散を1包一緒に飲めば良いです。

お子さんなら麻黄湯(まおうとう)を2-3時間おきに飲む時に、五苓散を1回飲んでおきます。

私はもっぱら二日酔い予防で使っています。

ニッキが苦手な方はダメですが、そうでなければいろいろな場面で飲んでみてください。

 

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花粉症に石膏を使う

相変わらず花粉症の症状がきつい方が多いです。

目のかゆみが治らず、仕事にならんという男性も。

集中して仕事、家事ができないです。

小青竜湯(しょうせいりゅうとう)は良い漢方薬ですが、症状がきつい方には、ちょっと弱い感じがあります。

目の充血、かゆみがひどい患者さんには、越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)を使っています。

石膏が入っていて、頓服的に追加したり、越婢加朮湯を単独で飲んでも目のかゆみ、充血が取れることが多い印象です。

ならばと、石膏の入った桔梗石膏(ききょうせっこう)を追加して試しています。

これも石膏が含まれており、適応には咳嗽などと表示されていますが、石膏の効果を期待して使います。

結構良いですね。

目のかゆみ、充血が取れます。

漢方薬は飲んでも眠くなりませんから使い勝手は良いです。

是非試してみてください。

 

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皮膚が乾燥してかゆいなら

こういう方には当帰飲子(とうきいんし)があります。

発赤や傷、浸出液が出ている皮膚には向いていません。

乾燥してかゆい、のが目標です。

抗アレルギー薬との併用は可能です。

乾燥傾向の強いアトピー性皮膚炎には温清飲(うんせいいん)との併用をします。

尋常性乾癬などでは、消風散(しょうふうさん)との併用もありです。

乾燥しているが、局所の発赤が強いなら越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)を併用します。

あれこれと組み合わせてやっとうまくいくケースは多々あります。

そう簡単にはいかないぜよ。

 

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漢方薬が効かない?

漢方薬が効きません、と患者さんに言われます。

@内服量が不足している

A漢方薬が合っていない

まず、どちらかを考えんます。

「飲み始めはちょっといい感じがしました」と言われれば、薬が合っている可能性は高いです。

1日2回しか飲んでいなければ3回飲むとか、水で飲んでいたらお湯で飲んでみるとか、そういう工夫だけでグッと効く可能性はあります。

あと、同じ系統の漢方薬を追加するという手もあります。

花粉症で小青竜湯(しょうせいりゅうとう)を飲んだけど今ひとつパンチが足りないなー、となれば、麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)を追加すると、グッと効きが良くなります。

1日3回、お湯でしっかり飲んでいるけどダメ、と言われたら、薬の変更をします。

合わない場合は、ごめんなさい、他の漢方薬を探しましょうとすぐに対応します。

薬が効きすぎている場合があります。

1日3回飲むとうまくいかない場合は、1日2回に減量してみるのもあります。

1日2回、1回に減量しても合わない場合は内服中止です。

 

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人参湯で赤ちゃんの湿疹を治す

生後6ヶ月の赤ちゃんです。

予防接種で来られています。

毎回顔面の湿疹が気になりましたが、皮膚科通院中で外用薬をもらっているとのことでしたので様子を見ていました。

1ヶ月後の予防接種の際に、お母さんが「顔の赤い湿疹が治らないのですが、何とかなりませんか?」と質問されました。

乳児湿疹ですが、発赤が強くかゆそうです。

赤ちゃん自身も手で引っ掻いたり、お母さんの服に顔をこすりつけています。

かゆいんでしょう。

肉付きの良い、栄養満点に見えるお子さんですが、やたらよだれが多いのが目立ちます。

これは胃腸が冷えているのかなと考え人参湯(にんじんとう)を開始しました。

人参湯は飲みやすい漢方薬で赤ちゃんでも普通に舐めてくれます。

飲み始めたら、皮膚は変わりませんがよだれが減りました。

その後、顔面の発赤は軽くなってかゆみが減ってきました。

赤ちゃんは相変わらず元気です。

1ヶ月半飲んで時点で皮膚がキレイになり内服を中止しました。

人参湯で皮膚が改善したら外用薬はほとんど使わずに済むようになったそうです。

こういうアプローチも面白いですね。

 

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朝一番に葛根湯を飲む

「先生、朝起きると花粉症で鼻水が出て、ちょっとつまっていてしんどいです」

花粉症で抗アレルギー薬を飲んでいる男性です。

ハードワーカーなので、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)を愛用しています。

薬はこれ以上飲みたくないので、朝一番だけ何とかなればいいち言われます。

「ならば、朝一番だけ葛根湯を1包飲んできな」

葛根湯は鼻炎に有効です。

保険適応もあります(鼻炎で通ります)。

アレルギー性だって鼻炎ですから、使えます!

朝一番葛根湯を飲むと、エフェドリンで目が覚めて、鼻水が止まって、呼吸が楽になります。

頓服的に飲むなら、2包飲んでも大丈夫でしょう(胃腸が弱い方は気をつけてください)。

私は1包で大丈夫です。

今年は自分の花粉症の症状が少し出ています。

くしゃみ、鼻水、咳となってくると小青竜湯(しょうせいりゅうとう)の包がベターかも知れません。

冷える人は麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)です。

朝から快適に行きましょう。

 

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左上腹部のガスが抜けない

40代女性です。

左上腹部の張りがあり困っています。

内科受診され、内服薬をもらいましたが特に変わりがありません。

レントゲン写真で、左上腹部にガスがあり閉塞はしていません。

お通じは悪くないのですが、腸管のガスが動きません。

左上腹部が痛いときは当帰湯(とうきとう)が有効ですが、ガスは香蘇散(こうそさん)が効くことがあります。

香蘇散は虚弱者の感冒によく使いますが、こういう場面にも使います。

飲みやすい漢方薬です。

味覚障害、軽い抑うつ状態にも使ってみてください。

 

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桂枝茯苓丸でもニキビが治る

昨日は男子高校生が受診されました。

ニキビを何とかしたいと1年程前に受診されましたが、受験で忙しく来れなかったみたいです。

当時は、おでこ、頬に赤い大きなニキビが目立っていました。

ラグビーをバリバリやっている体格の良い男子で、超暑がりです。

昨日も薄着で外来に登場しました。

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)を飲んだら調子良くなった、と思った時点で治療が途絶えました。

今回再度桂枝茯苓丸を飲むことにしました。

できれば1ヶ月単位で3ヶ月は飲んでいただきたいと思います。

暑がり、のぼせ、赤いニキビは桂枝茯苓丸を飲む価値があると思います。

ニッキが入っていて飲みやすい漢方薬だと思います(味覚は人それぞれですが)。

うちでは、十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)、清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)などでもニキビが治った方がいます。

体質などで使い分けています。

気になれば相談してください。

西洋薬の外用薬も併用しています。

これも種類がいくつかあるので聞いてください。

 

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漢方薬の飲み方

今月は薬剤師さん相手の講演会を2つやります。

1つは岐阜県、もう1つは愛媛県です。

認定薬剤師さん対象の勉強会です。

1日3回、食前にお湯で飲む。

これで漢方薬の説明は終わりです。

教科書的にはこれで間違いありませんが、食前に飲む意味がある?お湯で飲まないとダメ?のような疑問はありますよね。

1日2回じゃ、あるいは4回飲んでもいい?とか。

飲み方についても、いろいろ細かい説明があります。

決して難しいことではなくて、1つ1つ理解すれば納得できることです。

何が言いたいかというと、診断は合ってる、漢方薬は合ってる、でも効かないにはなぜ?という時に、飲み方が間違っていることがあるから、話を聞いてみて、ということです。

実際の現場でも、ここがポイントです。

薬剤師さんの力が必要なんです。

どうか正しい服薬指導をよろしくお願いします。

 

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カゼに麻黄附子細辛湯を使う

麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)は、麻黄が入った漢方薬ですが、お子さんに使う機会は麻黄湯(まおうとう)に比べるとグッと少ないです。

お子さん、大人でも冷えて、元気バリバリでない人に使います。

先日30代女性、お子さんのお母さんが受診されました。

カゼをひいたみたいと言われます。

ノドが痛くて、発熱は37.8℃、鼻汁少しです。

咽頭発赤は軽度、脈は沈、もともと冷え症、うつ病の既往があります。

この方に麻黄附子細辛湯を処方しました。

後日お子さんの受診の際に、「前回のカゼ、すぐ治りました。あれは良かった!」と。

こんな感じで使います。

花粉症で水っぽい鼻水が出る人で、もともと冷え症な方だと、この麻黄附子細辛湯がぴったりの時があります。

抗アレルギー薬なしでもいけますが、併せて飲んでも大丈夫です。

 

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初めてわかった

小学生と保育園児を持つお母さんが来院されました。

お子さんのアレルギーの薬を取りに来られたのです。

「先生、今年は2人ともスギ花粉症がひどいわー。目も真っ赤やし、鼻水が出るわ、詰るわ、咳もあるし」

気管支喘息とアレルギー性鼻炎をお持ちのお子さんですが、漢方薬は苦手で飲んだことがありません。

「漢方薬飲んでみたいんやけど、出してもらえる?」

珍しいことを言います(いつもはいらんと言っているのに)。

錠剤なら飲めるかも、ということで小青竜湯(しょうせいりゅうとう)と五虎湯(ごことう)の錠剤を処方しました。

1週間後、母のみ来院。

「先生、ビックリした!、よく効いた漢方薬」

鼻水が止まり、目のかゆさもなくなり、咳も出なくなったそうです。

良かったですねー。

漢方薬がうまくはまると、症状がサッと消える感じがあります。

これを一度経験すると、困ったときには使ってみようと思うようになります。

そんな使い方から入ってもらうとありがたいです。

うまくキレイに治ったという経験が大切です。

 

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アレルギー性鼻炎のときの鼻出血

アレルギー性鼻炎(花粉症も含む)のときに鼻出血を起こすことがあります。

鼻の粘膜が充血、浮腫(むくみ)を起こして起こるんでしょうな。

大出血を起こすことはありませんので、アレルギー性鼻炎の治療を続ければ、基本的に良いかと思います。

私も以前は少量の鼻出血を起こしていました。

当時は抗アレルギー薬を飲んでいたので、そのまま内服続行していただけです。

もともと鼻出血を起こしやすい方がいます。

お子さんでも大人でもあります。

出血を起こしやすい病気は持っていない方がまずほとんどです。

出血傾向がある病気をお持ちの方、病気のために血がサラサラになるお薬を続けて飲んでいる方は、主治医の先生の相談してください。

病気や薬のことは問題ないけれど、たまたま今回鼻出血がひどかったならば、止血剤の内服、処置が必要です。

漢方薬なら、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)、三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)があります。

昨年の夏は気温が高かったですよね。

のぼせて鼻出血を起こした方が受診されました。

大人で、突然大量の鼻出血を起こして救急搬送されました。

調べても特別な病気は見つからずでした。

同時に高血圧にもなり内科で降圧薬を処方されました。

その後ずっと鼻出血がとまらず、なぜか当院を受診され黄連解毒湯を処方したところ、ピタッと鼻出血が止まり、血圧が下がりました(ビックリ)。

今はすっかりお元気ですが、血圧のコントロールのために降圧薬と黄連解毒湯を飲み続けておられます。

 

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顔面打撲に治打撲一方を使ったら

3週間前に顔面、左眼を打撲した2歳の女の子がいました。

受傷した翌日に当院に来られました。

受傷した日は某病院を受診しています。

左目周囲に皮下出血があり、軽度腫れています。

圧痛はほぼないようで泣きません。

眼の周囲には骨折もないと言われたそうなので、打撲の腫れ・痛みを早く取る目的で、治打撲一方(ぢだぼくいっぽう)と桂枝茯苓丸加ヨクイニン(けいしぶくりょうがんかよくいにん)を処方しました。

先日再診されました。

1週間以内に腫れは取れましたが、皮下出血が少し残っています。

「先生、実は目の周囲の骨に骨折があったそうです」とお母さん。

後日精査で判明したようです。

骨折があると、症状が長引くことが多いです。

うちに来るお子さんで、モトクロスバイクの選手がいますが、この治打撲一方ファンです。

1週間くらいで腫れと痛みが取れるからです。

大人の方でも、すべってころんでお尻や太ももに皮下出血(青タン)ができることがあるじゃないですか。

そういうときに、この漢方薬を飲みます。

桂枝茯苓丸加ヨクイニンを使うのは、微小循環を良くすることで皮膚が早くキレイに戻るからです。

 

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桂枝茯苓丸を皮膚疾患に使う

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)は微小循環障がいを治す代表選手の漢方薬です。

これにヨクイニンをくっつけたものがあります。

桂枝茯苓丸加ヨクイニンです。

これを皮膚疾患に使うと、血液の巡りが良くなり、肌がキレイになります。

先月は漢方外来にアトピー性皮膚炎の方が来られました。

もう数十年来アトピー性皮膚炎の治療を受けてきたが、一向に肌は赤く腫れる、かゆい、乾燥もする、、など訴えが多いです。

抗アレルギー薬では、かゆみもコントロールもつかない状態です。

乾燥して分泌物がなく、いくらか赤味を帯びて熱感があり、かゆくて皮膚をかくと粉がこぼれ、引っ掻くことによって出血痕を残している、、、これが温清飲(うんせいいん)の目標です。

今回は温清飲と桂枝茯苓丸加ヨクイニンで治療を開始しました。

2週間で、「首の赤味とかゆみがなくなりました」と。

経験上、温清飲単独よりも、桂枝茯苓丸加ヨクイニンを追加した方が、肌が白くキレイになってきます。

ましてや慢性の経過を辿っている場合、大半が微小循環障がいが起こっているので桂枝茯苓丸は追加の方がベターです。

 

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個別相談会

昨日の午後はクリニックに近い保育園の個別相談会をやりました。

漢方に限った相談ではなかったのですが、漢方に関する相談が多かったです。

お母さんの冷え、凍瘡(しもやけ)、お父さんのチック、おばあちゃんの咳が止まらない等、いろいろな分野の話が出ました。

1人15分で区切ってやったので、話を伺ってポイントを話す、候補の漢方薬をいくつか提示するだけで精一杯でした。

何を聞かれるか事前には全く分からないので、こちらも脳みそフル回転です(よくわからん言葉ですが)。

昨年この相談会が好評で、今回が2回目です。

これは、なかなか面白いです。

こちらも勉強になります。

短い時間で考えて、要領よく話をまとめる訓練になります。

また来期もやるという話になっております。

 

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越婢加朮湯が不足

門前薬局の薬局長から連絡がありました。

「越婢加朮湯が不足しています」

うちだけではなくて、卸業者の段階で不足しているようです。

日頃そう処方されない漢方薬でしょうから、在庫は少なめだった可能性はあります。

なぜ不足しているか?

花粉症で結構使われているからでしょう。

小青竜湯(しょうせいりゅうとう)か水様性鼻汁、くしゃみ、鼻づまり(軽症)、咳に有効ですが、それほど強力に効かないときがあります。

中等症以上の花粉症だと、「効かない」と患者さんに言われます。

くしゃみ、鼻水があり、目がかゆいなんて言われたら、小青竜湯+越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)です。

越婢加朮湯は麻黄(まおう)が多く含まれるわりには胃に障ることもなく使いやすいです。

不思議です。

眼球結膜の充血、かゆみには頓服で使っている方が多数います。

越婢加朮湯は、インフルエンザの時に麻黄湯(まおうとう)と併せてよく使います。

高熱でウンウンうなっているときに、2つを併せて2時間おきに5回、6回と飲むと解熱します。

あと、うちでは痛風のオジサンたちが飲んでいます。

飲むと手指の腫れ、痛みが減ります。

原因不明の皮膚の硬い浮腫に有効です。

このような状況で越婢加朮湯が活躍しています。

 

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カゼをひいたら漢方薬を何日飲むか

外来でお子さん中心に漢方薬を処方しています。

お子さんはカゼの症状が途中でよく変わります。

水様性鼻汁が出ていたのに、3日目から鼻がつまりだして呼吸が苦しくなるとか、乾いた軽いっ咳だったのに、痰が絡んだ咳になって夜間、明け方咳込んでいましたとか。

お子さん2人を持つお母さんが、「カゼが治らない」と言われます。

数年うちに通院しているので、いろいろなカゼを漢方薬を使って治してきた実績があります。

お母さんも漢方薬に詳しくなっています。

自分でこの症状がこれだな、と自宅で残っている漢方薬で治してしまうことはよくあります。

今回は治らないので、「なぜ?」と質問です。

ちょく話を聞くと、この症状にはこれだと漢方薬を開始して、1日、2日経って、また違う漢方薬に変更してと、、、やっていました。

ちょっと変更するまでの時間が短いかな、という印象でした。

これと決めたら4日、5日は続けて飲んでみたら良いかなと思っています。

それで、あまりにも症状が改善されないときは漢方薬を変更しましょうか。

発熱に関しては1日、2日で変更はよくありますが、鼻汁、咳に関しては、もう少し長めに飲んでみて効いたかどうかを判定した方が良さそうです。

あまりにも早く薬を変更すると、その漢方薬が有効だったかどうかが、全くわかりません。

そんな感じでチャレンジしてみたらどうですか?

 

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フレイルに漢方薬を使う

フレイルとは、加齢に伴って、臓器の予備能が低下することにより感染症などの急性のストレスに対して脆弱性を示す状態を言います。

これは要介護に陥るリスクが高い状態です。

同時に転倒・骨折、施設入所、死亡などのリスクも高くなります。

フレイルの特徴は、食欲不振に伴う低栄養や骨格筋の減少を来すサルコペニアを伴いやすく、疲労感、認知機能低下、うつにも陥りやすいのです。

しかし、フレイルとなっても適切な栄養摂取や運動により健常な状態へ回復いうる可逆性を持ちます。

ここに漢方薬が使えないかという提案です。

すでに実際の現場では使われ初めています。

疲労、食欲不振には、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)、六君子湯(りっくんしとう)、人参養栄湯(にんじんようえいとう)です。

精神不安、不眠には加味帰脾湯(かみきひとう)、帰脾湯(きひとう)です。

痛み、脱力感には、八味地黄丸(はちみじおうがん)、牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)です。

まだ候補はありますが、これらが良く使われているようです。

 

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腹診を頼りに処方してみる

40代男性です。

建設関係の現場で勤務しています。

作業中突然呼吸が苦しくなり、手がしびれます。

動悸がする、脈が速いと言われます。

以前現場で倒れて救急搬送を8回やっています。

2つの病院で検査を受けるも異常なし、ホルター心電図をやっても不整脈などは見られなかったと。

結果、内服薬もなく経過観察となっていました。

なぜかうちに受診され、漢方薬で何とかならないかと相談がありました。

真面目な方で、神経が細やかな印象です。

話し方も丁寧です。

食欲もあり、ほぼ毎日アルコールを摂取して元気に見えます。

診察上、大きな異常は特にありませんが、心窩部のみ圧痛が著明です。

足を上げて痛がります。

左右の胸脇苦満(肋骨下端の圧痛)も著明です。

悩んでいる、不安神経症かと思い加味帰脾湯(かみきひとう)、炙甘草湯(しゃかんぞうとう)を処方しましたが著効なし。

全く変わりません。

「今、脈が速いです、動悸がします!」と外来に飛び込んできました。

調べると脈も速くない、不整なし、心臓の音も良い、顔色も良いです。

どうもヒステリーかな、過換気症候群かなとわかってきました。

今回も心窩部の圧痛のみが目立ちます。

腹診に従って、半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)を処方しました。

どうも、これが良さそうです。

ちょっと症状が落ち着いてきました。

ストレスがかかるところを緩和できているように見えます。

もう少し内服を続けて、うまくいくか様子をみてみます。

どうしても処方が決まらないときに腹診の所見だけを頼りに漢方薬を決定することがあります。

それで何回助けてもらってきたか。

 

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桂枝加葛根湯を使う

昨日は桂枝加葛根湯(けいしかかっこんとう)を下さいという方が来られました。

かなり以前に処方したのを、チビチビ使っていたみたいです。

カゼの初期にはもちろん、肩こりに使っていたと。

そうです、肩こりに使う人が多いです。

葛根湯は項部の凝り、肩の凝りに有効ですが、麻黄(まおう)が入っているので飲むと動悸、吐き気などが起こることがあります。

そういう人のために麻黄抜きがあります。

それが桂枝加葛根湯です。

使い勝手は良いです。

ここの会社のエキス剤は粉がサラサラです。

好きな人と苦手な人に分かれます。

好きな人の意見は、差し歯や入れ歯に挟まっても痛くない。

苦手な人の意見は、サッと飲まないとダマになって上顎などにベタッとくっつくのが困る。

こうなると好みの問題です。

お試しください。

 

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肩甲骨の痛み

肩が凝る、首が痛い、肩甲骨が痛いという患者さんがいます。

項部といって、うなじ付近が凝る時は葛根湯が有効です。

肩井(けんせい)というツボが凝る、側頚部が凝るなら柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)です。

明らかに肩甲骨中心に凝る、痛いなら柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)です。

よくわからない時は順番に試してもらいます(本当)。

あ、これ!と患者さんが言うはず、です。

言わなかったら他のアプローチを考えないといけません。

湿布貼るだけよりも有効な方法を考えます。

少しでも患者さんの痛みが軽減するような方法を考えます。

西洋薬との併用は、基本的に構いませんが、よくわからない時は主治医に相談しましょう。

 

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外来風景

先日外来見学に来られた小児科の先生がおられます。

開業前に漢方を勉強して外来の武器の1つにするそうです。

私のテキトーな外来を見学だなんて恐縮です。

先生が言っておられたことがあります。

「先生とこの患者さんたち、番号で漢方薬を言うんですねー」

そうです、番号で言ってくる人が多いです(エキス剤についている番号)。

自分のお子さんの症状を見て、「今日は2番と29番があればいいです」、「27番だけ多めに」とか言ってきます。

まずはだいたい合っているからスゴイものです。

たまに、「?」と思うことを言う人がいるので、よく話を聞いてその漢方薬で良いのか検証します。

逆に言えば、お子さんのカゼであれば、ある程度の漢方薬を知っていれば治していけるということです。

そう難しいことではありません。

うちの患者さんのお母さんたちはレベルが高いです。

下手な医者より詳しいかも、です。

よく勉強していらっしゃる。

自分のお子さんを治せるようになると、今度は自分の病気を何とかできないかと動き始めます。

ここまでくると面白いように、あれこれと治していけます。

1つ1つの成功体験を積み重ねていくだけです。

知らないうちに使いこなせています。

何をどう治したかをこちらが教えてもらうこともしばしばです。

漢方は奥が深い。

 

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工場見学

今年は漢方エキス剤を作っている工場見学に行きます。

事前に予約をとらないといけないので取りました。

オッケイをもらいましたので、春になったら行ってきます。

生薬園もあちこちありますので、それらも行こうと計画を練っております。

まず、行動だ!

数年前愛知県の生薬園で講演会をやらせてもらいました(薬剤師さん対象で)。

そのときは生薬園をしっかり見学する時間がありませんでした。

京都なら近いし、行こうかなとか、情報を集めています。

あと、日本漢方の歴史に出てくる先生方にまつわる地域に行こうかとも思っています。

何かと結びつけて、ここを脱出する機会をうかがっているだけですが。

実際足を運んだら学ぶことも多いでしょう。

 

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お通じは良いに越したことはない

1週間便が出なくても平気という方がいます。

1日、2日出ないと、おながが痛くなって、食欲まで落ちる方がいます。

治療対象は、「困っている」かどうかです。

困っています、と言われたら治療開始です。

養生は普通にやっていただきます(大前提)。

内科の先生だと、下剤を普通に処方されます。

治ればそれで結構です。

おくすり手帳を見ると、大建中湯(だいけんちゅうとう)が処方されていることが多いようです。

おなかが冷えて痛む人には良いでしょう。

おなかが痛くなる人は、桂枝加芍薬大黄湯(けいしかしゃくいやくだいおうとう)があります。

これでは効きが今一つなら、大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)です。

月経のトラブルがあって、頑固な便秘、腹痛があれば桃核承気湯(とうかくじょうきとう)です。

通導散(つうどうさん)もあります。

コロコロい乾燥した便が出るなら、麻子仁丸(ましにんがん)、潤腸湯(じゅんちょうとう)です。

まずは、どれか1週間から2週間試してみて、ちょうど合いそうな漢方薬を見つけましょう。

西洋薬の下剤を併用しても構いません。

痛くなく、スッキリ出る!

これが目標です。

 

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初めてですが

葛根湯加川きゅう辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)という漢方薬があります。

葛根湯の仲間ですが、基本、鼻づまり専門です。

葛根湯がベースですから麻黄(まおう)が含まれます。

麻黄にはエフェドリンが含まれますから交感神経が刺激されます。

動悸、嘔気、手の震えなどがくることがあります。

先日しょっちゅう外来に来られる兄弟の1人が、鼻づまりの漢方薬を飲んだ日だけ夜眠れないと話を聞きました。

それは、やっぱり麻黄の影響でしょうね、とお話をしました。

お母さんが言われるには、飲まない日は寝ている。

小児は麻黄にはめっぽう強いのですが、こういうことは起こりえます。

うちでは初めてのケースでしたが、漢方薬をガンガン飲んでいるお子さんには聞いてあげてください。

葛根湯加川きゅう辛夷ですが、急性副鼻腔炎、慢性副鼻腔炎に用います。

花粉症で鼻がつまっているときにも使えます。

抗アレルギー薬+漢方薬です。

抗ヒスタミン薬(ペリアクチン、テルギンGなど)を飲むと、眠気がくるだけでなく、余計に鼻がつまる方向に行きますので御注意を。

うちでは処方していません。

 

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本当に漢方薬が好きなの?

「調子はどうですか?」と患者さんに話を聞きます。

「これを飲むとこんな感じで、、、これは1日2回しか飲んでいませんが、何とかなってます。」

「あー、そうならこうしましょう!」と話が続きます。

中には、どの漢方薬をどう飲んでいるのか全然わからない方がいます。

1回目は確かに漢方薬を飲んで病気が改善したのを確認しました。

次はお子さんのカゼもうまく治ったのも診ました。

だんだん自分で漢方薬を選択して飲んでおられるようです。

自分のことは自己責任でお願いしますが、「?」と思うような使い方をしている場合があります。

治っていけばそれで良いのでしょうが、間違った漢方薬を飲み続けるのは大丈夫?と思ってしまいます。

よく話を聞くと、お子さんのカゼの時に使っている漢方薬も怪しい使い方です。

怒るつもりはありませんので、わからなければ聞いてくださいね。

何回でも教えます。

そうでないと治るものも治らないです。

「漢方薬が効かない」と言われるのはイヤですから。

効くものは効く、効かないものは効かない。

上手に使って生かしてください。

 

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スギ花粉症始まりました

自分のスギ花粉症が始まりました。

朝起きるとすでに鼻水が出ています。

ほんの少し鼻がムズムズします。

これはもう花粉症でしょう。

最近は症状が軽いので小青竜湯(しょうせいりゅうとう)なり麻黄(まおう)入りの漢方薬を1包飲んでおけば、すぐ鼻水、かゆみは止まります。

ずいぶん軽くなったものです。

小青竜湯は、もともと冷え気味の方に合います。

もっと冷える方には、麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)が良いでしょう。

私のように冷えない人は、有効ではありません。

麻黄は胃に障る方がいますので注意が必要ですが、胃に障らない人は小青竜湯単独、麻黄附子細辛湯単独よりも、何か1つ追加して強化した方が鼻水、くしゃみ、かゆみが止まります。

例えば、小青竜湯+麻黄附子細辛湯もアリです。

小青竜湯+越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)もアリです。

越婢加朮湯は麻黄が多く含まれますが、この組み合わせでは胃にトラブルが起きません(不思議)。

結構長期に内服を続けておられる方がいます。

花粉症は症状が悪化してからでは大変です。

症状が軽いうちにコントロールして調整を重ねた方が楽です。

抗アレルギー薬単独でも結構、漢方薬単独でも結構、両者併用でも結構、何か早く手を打つことです。

 

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