疲れすぎて下痢

下痢の方がいます。

元気で、パッと見は病気と見えません。

昨夜から急に水様性下痢が頻回になってきた、生ものを食べたが家族皆同じ物を食べており、特に変わった様子もない。

よく聞くと、ハードスケジュールで動いていて、睡眠時間も十分ではなかったようです。

手足がだるい、全身倦怠感は軽いけどある。

もしかしたら、暑さによる消化管機能低下じゃないの?

暑すぎて腸管が動いてくれなくて、脱水にならないように飲んでいる水分がそのまま体外に出ている感じか。

水分摂取をこまめにしていただいて、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)をお出ししたら、次第に下痢が治り、倦怠感も消えていきました。

こういう方が、今年は多いんじゃないですか?

下痢止めもいいけれど、補中益気湯ですよ。

 

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熱中症の患者さん多し

夕方の外来には熱中症の患者さんが多く来られます。

点滴まで必要な方も数人います。

吐き気、頭痛、全身倦怠感があれば、早めに医療機関の受診をお勧めします。

週末ごとに野球、サッカーの試合をやっているお子さん、登下校で長距離を歩く小中高生、大人の方も十分注意が必要です。

今週から清暑益気湯(せいしょえっきとう)の処方が増えました。

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)の夏バージョンでしょうか。

汗も減り、カラダがだるいながらも動けますと言われます。

日頃から五苓散(ごれいさん)と白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)を1日2回、3回と飲み続けると、暑くても割と元気に動けます。

昨日はビニールハウス内で観葉植物を作っている女性に、「あれはいい!周囲に人にも分けてあげるくらい」と言われました。

ビニールハウス内は40℃を超えるけれど、作業ができるとおっしゃってました。

3ヶ月は、このあたりの漢方薬を気にして飲んだ方が良いかも知れません。

基本的な生活習慣は自分で管理してください。

早寝早起き、十分な睡眠、栄養摂取をお願いします。

 

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足がつる

ある会社の社長さんです。

よく働いておられます。

先日会ったときに、「足がつって困るー」と。

「先生に前もらったアレでいいんやね」

「そう、足がつったら芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)を1包飲んでください」

数日後会ったときに、「先生1包では効かんわ、どうしたらええ?」

「そういう時は、1回に2包飲んでください」

「予防的に飲んでもいい?」

「どうぞ、予防的にまず1包飲んでください、その後足がつったら1包追加で」

「了解!」

後日、「2包飲むようになったら足がつらなくなりました」とラインが入りました。

この方暑い環境下で働くことが多いので、脱水が原因だろうと思われます。

ビールじゃなくて、梅干しと麦茶でよろしく!と送っておきました。

 

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すぐ使える漢方薬3

カゼをひいたかな?と思ったら、葛根湯を飲みます。

胃腸が丈夫な方が良いです。

2包を一緒にお湯で飲みます。

熱いお湯で飲んで、後から白湯なり、うどんの出汁なり、温かいものを追加して飲みます。

早いと30分、1時間もしないうちに汗をかくか、おしっこが出るか、カゼがカラダから抜けた感じがあります。

あ、感じた!と思ったら、内服中止です。

3時間経過してもカラダに変化がなければ、さらに葛根湯2包を熱いお湯で飲みます。

だいたい2回飲むと、じわっと汗をかきます。

ここで葛根湯の内服は終わりです。

これ以上飲んではいけません(飲みたくても)。

ここまでが葛根湯の仕事です。

肩こり、乳腺炎、蕁麻疹、中耳炎などを目標に葛根湯を飲むときは、1包ずつ1日3回飲みます。

カゼの時は、飲み方が特殊なんです。

これさえ間違えなければ、1回くらいはビシッと合う瞬間に出会うでしょう。

そうすると、漢方薬が早く効くことを理解できます。

首の後ろが凝ってこわばる、痛い、頭痛、背部痛がするときは葛根湯です。

乳腺炎の時葛根湯を飲むと、炎症も止まりますし、乳汁分泌が良くなります。

鼻カゼをひいたら1包をお湯で飲むと鼻水が止まりますし、鼻腔は広がり呼吸が楽になります。

葛根湯1つだけで応用が利きます。

 

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すぐ使える漢方薬2

熱中症かな?と思ったら五苓散(ごれいさん)を冷たい水でガンガン飲みましょう。

点滴を受けながら五苓散を飲むのもオッケイです。

カラダは脱水、でも脳浮腫の状態ですから、早く頭の中の水はけを良くしてあげたい。

利尿剤を使うと、出したくない水まで体外で出てしまいます。

五苓散なら局所の水を移動することができます。

こんなことは漢方薬でしかできません。

アクアポリンという水チャンネルが発見され、漢方薬を飲むと水の出入り口を開いたり閉じたりして水の移動をコントロールすることがわかってきました。

なかなか面白いで話です。

先日夕方来院した高校生の男の子も学校で吐き気、頭痛、全身倦怠感を訴えていました。

熱中症と判断して五苓散2包を水で一気に飲んだら、症状がウソのようにサッと消えていきました。

急性胃腸炎、乗り物酔い、二日酔い、めまい、頭痛など幅広く使えます。

これは試していただきたいです!

 

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すぐ使える漢方薬

漢方薬は効くのか?本当か?マジか?と言われます。

最初から漢方嫌いの方にはお薦めしません。

ちょっとは興味があるなら試してほしいものいくつかあります。

芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)です。

足がつったら使えます。

こむら返りというやつです。

5分で効きます(私は3分で)。

透析中の方、年齢を重ねるにつれて夜寝ている最中に足がつるようになった人に使っていただきたいです。

もうすでに全国で使っておられる方が多くいます。

1包でダメなら続けて2包まで可能です。

筋肉という筋肉が痛いなら使えます。

月経痛、急性胃腸炎の腹痛、軽いギックリ腰、尿管結石などにも応用できます。

西洋薬の痛み止めとの併用は可能です。

あくまでも頓服で使用するのが原則です。

ダラダラと1日2回、3回と漫然と飲むのは止めましょう。

 

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皮膚が乾燥してかゆいとき

乾燥がきついなら潤した方が良いです。

年配の方なら当帰飲子(とうきいんし)を使います。

加齢とともに皮膚の水分が少なくなり、かゆくなってきます。

冷えがあればよく効きます。

皮膚は赤みを帯びておらず、ジュクジュクもしていません。

乾燥傾向がきついアトピー性皮膚炎などでは温清飲(うんせいいん)を併用します。

当帰飲子を1週間飲むと、合っていれば、皮膚が潤い、かゆみが軽くなる生体側の反応が出てきます。

2週間飲んで反応がなければ作戦変更です。

うちでは現在、尋常性乾癬の方にも使っています。

 

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あせも、湿疹を抑肝散で治す

今週の漢方外来で、30代女性が来られました。

アトピー性皮膚炎があり、抗アレルギー薬、桂枝加黄耆湯(けいしかおうぎとう)を内服中です。

先日は台風の影響もあり、雨が降り蒸し暑い気候が続きました。

患者さんの皮膚が部分的に赤く腫れあがり、かゆみが増してきました。

「結構かゆいです」

化膿はしていません。

温清飲(うんせいいん)を試しに使ってくださいと提案しました。

桂枝加黄耆湯は一時中止です。

2週間後再診。

「温清飲全然ダメでした」

「失礼しました、でも肌の調子は良さそうですね」

「わかります?違う漢方薬を飲んだんですよ」

「何?」

「抑肝散(よくかんさん)」

以前、会社でストレスがたまりイライラがひどかった時に抑肝散でサッとイライラが改善された経験があります。

これを思い出し、抑肝散を飲んだらみるみるうちに、皮膚のかゆみが取れて、発赤も軽快したそうです。

正解!

抑肝散で皮膚の調子が良くなることがあります。

慢性疼痛が改善することもしょっちゅうです。

いかにストレスで様々な症状が起こるかわかります。

抑肝散は夜泣き、認知症の主変症状だけでなく、このような状況で活躍します。

 

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柴胡桂枝湯を飲み続ける

中3の男子です。

文武両道のお子さんです。

陸上部もバリバリやりながら、勉強にも励んでいるようです。

プラス漢方薬も真面目に飲んでいる。

身長が高く、やせ型(陸上部中長距離ランナー体型?)、筋肉質です。

アレルギー性鼻炎があり、鼻汁、鼻閉が起こります。

緊張しておなかが痛くなったり、以前は急に熱が出て困ったことが何度もありました。

さすがに中3で熱は出なくなりました。

ここ3,4年柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)を飲み続けています。

心窩部の圧痛、両腹直筋の緊張が目立ちます。

当時体質改善を希望され母親と来院されました。

あれこれ試した結果、柴胡桂枝湯を飲むと緊張しない、腹痛が治まる等が見られ、以後真面目に飲み続けている状況です。

現在は夏の大会に向けてハードな練習を積んでいるようですし、高校受験が控えていますから、秋から受験勉強の比重が増えるでしょう。

そうなるとまだまだ飲み続けることになりそうです。

柴胡剤を飲み続けると、本当にカゼを引かなくなるし、柴胡桂枝湯だと腹痛などの緊張がベースに起こるストレスも減ります。

おそらく来年の受験の日まで飲み続けるのでしょうか。

 

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カゼの話

カゼで外来を受診される患者さんは多いです。

特にお子さんのカゼが圧倒的です。

発熱、咳、鼻水、くしゃみ、鼻づまり、嘔吐、下痢など訴えは多彩です。

鼻カゼは赤ちゃんの時から頻回にかかります。

病院、医院、薬局でクスリをもらって飲んでいるのに治りません。

なぜ?という質問がうちでは多いです(セカンドオピニオンが多い)。

鼻カゼは、ほとんどがウイルス性ですからウイルスの炎症を止めないとダメよね。

もらって飲んでいるクスリに抗ヒスタミン薬が入っていませんか?

あるいは抗アレルギー薬が入っていませんか?

鼻水を固めておきますから、自分で炎症を止めてねー、とか、アレルギーがあるなら止まるよー、というクスリです。

そのあたりの説明がないまま飲んでいる方が多いので、この話を聞いて、「初めてわかりました、鼻カゼは自分で治すんですね」と保護者さんが言われます。

そう、自分で治しきれないのでダラダラと鼻十、鼻閉が続くのです。

そこに漢方薬を当てはめます。

葛根湯、麻黄湯(まおうとう)、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)麻黄附子細辛湯(まおうぶしさしんとう)など、を試してみます。

これらを飲むと4日、5日目には、鼻水が減るかなくなって、鼻の通りがスッキリします。

 

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体質は変わる?

体質は変わらないわ、と外来でついそうしゃべっていますが、、、。

漢方薬を処方するときに、「?」と思う瞬間があります。

以前までこの漢方約で十分効いていたのに、最近効かないねー。

お産をきっかけに体質が変わったと患者さんが話すことがあります。

急に太った、急にやせた等もそうです。

1年ぶりに遠方から来院された40代女性です。

月経不順、月経困難、冷え、下肢のむくみがひどかった方で、昨年までは当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)が著効しました。

先日は、「最近のぼせがひどくて、顔が暑くて仕方がない、冷えはあまりなくなったみたい」と。

話を伺うと、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)が合いそうです。

体型も変わっておらず、特に生活も普段と変わらずですと。

結果、当帰芍薬散は飲みたいとおっしゃるので、そのまま続行としました。

追加で桂枝茯苓丸を飲んでもらうことにしました。

これで調子良ければバッチリです。

飲む漢方薬の方向性が全く違うのですが、一緒の飲んでも構いません。

2週間後が楽しみです。

 

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鼻の中にできたとびひ

保育園児の左鼻の入り口が化膿しています。

もともとは傷があったようです。

それを引っ掻いていたら、だんだん膿んできました。

またそれが気になって鼻の中に指を突っ込んで触っています。

「これは何ですか?」とお母さん。

「とびひです」

もともとは小さな傷だったのですが、運悪く細菌(ブドウ球菌や連鎖球菌)が感染を起こして化膿巣を作り上げるのです。

鼻腔にはブ菌が多いので、なかなか治りが悪いです。

結局さらに引っ掻いたために、顔面、頚部にまで拡大してしまいました。

抗生剤の内服、十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)、軟膏を使ったら、3日でほとんど

良くなり、5日で治療中止となりました。

外来では連日、十味敗毒湯をバンバン処方しています。

 

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小児には小建中湯

やっぱり小児には小建中湯(しょうけんちゅうとう)がいいよ、って話です。

「中」は、「おなか」のことです。

おなかを元気にすると、いいことあるよー、ということです。

膠飴(こうい)というアメが入っていますから甘くて飲みやすいうえ、腸内細菌叢が整い、アレルギー疾患、過敏性胃腸症候群、便秘、精神病などが治ることがわかってきています。

うちでは小児の便秘、虚弱体質に圧倒的に使っています。

さて、今回は4歳の男児です。

よくカゼをひく、ひくと慢性副鼻腔炎になって困っていますと。

食も細い、身長も低い(標準よりも)のも心配です。

肉付きは良いですが、確かに体格が小さい、色白の皮膚で軟、張りがないです。

小建中湯を開始しました。

副鼻腔炎は中等症以上で常に鼻の中に汚い膿性鼻汁がつまっている様子で、口呼吸をしています。

これには辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)を処方しました。

1ヶ月後再診。

「漢方薬は飲めました。辛夷清肺湯もガリガリ噛みながら飲んでいます」

2ヶ月後、3ヶ月後には、「漢方薬を始めたら、カゼをひかなくなりました、鼻も通ってスッキリしています」

小建中湯は甘いのですが、辛夷清肺湯は普通苦く感じるものです。

これを飲めるなら、お子さんに合っているんでしょうね、とお母さんに伝えました。

現在4ヶ月目に入りましたが、昨年の今頃に比べると大変調子が良いそうです。

このままもう少し内服を続けて、慎重に今後の方針を考えるようにしました。

 

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打撲に桂枝茯苓丸を

打撲に使える漢方薬はありませんか?という質問さえ来ません。

使えるものがあるなんて皆知りませんもんね。

私も知りませんでした。

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)という漢方薬があります。

これが、微小循環障がいを改善する漢方薬の代表選手です。

適応を見ると、最後の方に、「打撲症、痔疾患」と書いてあります。

その前まで、月経不順、月経困難、帯下、更年期障害と書いてあり、全然系統が違うじゃんと思ってしまいます。

微小循環障がいという立場で見れば、同じグループの病気になります。

打撲、痔も静脈、微小循環障がいが病気の本体ですから。

打撲して、皮下出血がある、痛くて困るときに是非使ってみてください。

打撲してシップと痛み止めでは、なかなか治りません(治るのに時間がかかります)。

動脈系を通す、うまく回すのは西洋薬が得意ですから、ここは西洋薬にお任せしましょう。

動脈系の先ですよ、問題は。

その先にある微小循環系は漢方薬でしか通せません。

うまく通せば、予後(病気の結末)が良くなります。

 

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夏にやせる2

防風通聖散で多少おなか、背中周りの皮下脂肪が減ります。

さらに1つ試してみましょう。

それは茯苓飲(ぶくりょういん)です。

これはなかなか名方です。

食道に特異的に働き、順蠕動を促します。

食道→胃の流れが良くなります。

これを追加してみてください。

茯苓飲+防風通聖散+糖質制限食+適度な運動で、何とか5キロの体重減少を目標に行きましょう。

痩せても体重をキープすることが大切です。

いつも言うように、太った私があれこれ説得しても納得しない人が結構います(ハイ)。

茯苓飲は、逆流性食道炎の方に結構使います。

胃全的、部分切除した方にも大変喜ばれます。

西洋薬+茯苓飲を是非試してみてください。

 

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夏にやせる

毎年この季節になりますと、「夏に向けてやせたいんですが、何かいい漢方薬はありませんか?」と、太った私に聞いてきます。

相談する相手を間違えていますと、冗談まじりに答えています。

皆さん、防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)を希望されます。

希望される方は、まず肥満、高血圧の人が多いです。

多汗症、肥満、色白、皮膚が湿って軟、疲れやすい、膝が痛い、、、。

こういう方は防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)が合っている可能性が大です。

防風通聖散の方は、汗をかきかきという感じがありません。

これを飲むとまず下痢になります、あるいは排便回数が増えます。

慣れてくると、腰回りの肉が少し減ってきます。

その程度です。

防風通聖散だけで劇的にやせることは、まずありません。

糖質制限食をするならキチンと守って実行し、できる範囲内の運動(しかも持続できる程度のこと)を併せて行うと、4-5キロやせます。

まずは2週間試してみて、飲めそう、続けられそうと思った方は3ヶ月は続行です。

大半は意思が弱くて、ドロップアウトします。

 

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今から夏バテ対策!?

外来には、なかなか面白い患者さんが来られます。

「夏ばて用に漢方薬ください!」って。

まだ梅雨も明けていない時期から対策開始です。

「おー、何が希望ですか?(一応聞いてみる)」

「青い41番」

「あー、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)ですね」

「そうそう、それ!」

「1ヶ月分出しておきます」

こんな会話が続きました。

インフルエンザの流行前にも、同様の現象が起きます。

要は、夏バテ防止に補中益気湯を試してみてください、ってことです。

暑い時期に屋外で仕事をしなきゃいけない人、遠方まで通勤、通学する人、暑さに弱くすぐに食欲が落ちて食べられなくなる人、手足がだるい人、、、。

思い当たる節のある人は、補中益気湯を2週間飲んでみてください。

「何となくだるさが取れてきた、元気が出た、食べられる」と感じたなら、あなたに合っています。

夏のしんどい時期は淡々と飲んでください。

へばらず、良いパフォーマンスを発揮することが可能です。

 

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ヘルパンギーナに使える漢方薬2

ヘルパンギーナは突然の高熱、咽頭痛が起こります。

必ずではありませんが、口腔内の粘膜炎を起こしますので、診察をして明らかな口内炎がなくても口の中を痛がって食べられない、飲めないことがあります。

では、この口内炎を治すにはどうしたら良いでしょう。

大人の方であれば、半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)を飲みます。

半夏瀉心湯はちょっと苦い漢方薬です。

私は甘いと感じます(合っている漢方薬だから)。

3日から4日くらいでグッと痛みが取れ、口内炎が治ってきます。

抗がん剤の副作用でできる口内炎でも5日間くらいで治ってきます

飲まずにブクブクとうがいをして患部に当てるだけで良いです。

ご飯が食べられるようになってきます。

お子さんに、半夏瀉心湯の兄弟のような黄連湯(おうれんとう)を飲んでもらったことがあります。

半夏瀉心湯より黄連湯の方が飲みやすいと言ったお子さんがいます。

半夏瀉心湯同様に飲まずにうがいをしてもらいましたが、半夏瀉心湯ほどの効果はなかったでした。

是非お試しください。

 

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ヘルパンギーナに使える漢方薬

そろそろ夏カゼ本番になってきます。

エンテロウイルス系ですよ。

これには麻黄湯(まおうとう)ですよ。

突然の高熱、咽頭痛が始まります。

38-39℃と高い熱が出て、頭痛、吐き気、嘔吐も起こります。

まれですが、髄膜炎もあります。

ウイルスが原因ですから、特別な薬はありません。

自分で治してねー、となります。

発熱に気がついた、まだ汗をかいていない、元気はまだある、、、。

すぐに麻黄湯を飲めるだけ2時間おきに飲みます。

寝ている時間は飲まなくても良いです。

3回、4回飲めば大半のケースで、解熱するか、発汗します。

解熱しなくても、発汗する、おしっこが出る、を見たら内服中止です。

麻黄湯が劇的に効くと2回、3回でストンと解熱してビックリします(こちらもビックリします)。

解熱しないときは、次の手を打ちます。

 

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夏に使える漢方処方5

熱中症になったらどうしましょう?

医療機関を受診すれば良いのですが。

脱水があれば点滴をしてくれます。

点滴をしてもカラダがだるい、頭が痛い、重い感じが残ります。

先生は、「帰っていいですよ」と言われますが、ちょっとしんどい。

こういうときは五苓散(ごれいさん)です。

熱中症のときは、頭の中はむくんでいます(脳浮腫)。

カラダ全体では脱水ですが、頭の中は水がいっぱい溜まっている状態です。

これをどう治しましょう?

部分的な水だけを動かして、水はけを良くしたいわけです。

五苓散を飲むと、カラダに必要な水分は保持しながら不要な水を排出してくれます。

頭がスッキリします。

水分バランスが良くなっても全身倦怠感があれば、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)を続けて飲みましょう。

だるさが取れて、食事が摂れるようになります。

夏場の間、ずっと補中益気湯を1日2回か3回飲み続ける方も結構おられます。

 

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夏に使える漢方処方4

虫刺され、すり傷、乾燥性湿疹、アトピー性皮膚炎など皮膚にトラブルが起こり、それを引っ掻くと、皮膚に大人しくしていたブドウ球菌や連鎖球菌が悪さを始めます。

化膿してきます。

これを伝染性膿痂疹と言います。

別名「とびひ」です。

火の粉が次々と飛び移っていくように、細菌感染症が拡大することを指しています。

軽症は外用剤で治りますが、中等症以上は、抗生剤の内服を併用することもあります。

こんな状況に、十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)を使います。

いかにも「抗生剤使いたいな」と思う場面に使うと、皮膚が早くキレイに治っていきます。

急に起こった皮膚の炎症にも使われます。

まずは1週間試してみましょう。

変化がなければ、作戦変更を考えます。

 

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夏に使える漢方処方3

蚊に刺されたら、毎回赤く、大きく腫れる人いませんか?

これは蚊に刺されたときだけ皮膚が過敏に反応する現象です。

かゆいので手で引っ掻いてしまうと、さらにかゆみもを増し、腫れ上がってきます。

こういうときは、刺されてもなるべく掻かないようにして患部を冷やす、ステロイド軟膏を塗ります。

さらに、越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)を1包飲みます(お子さんは半量なりに減らしてください)。

半日もすれば、発赤・腫脹が引いていきます。

1回くらいは、全く消えるのを経験します。

これを早めにやっておくと、1週間腫れたままとか、跡が黒っぽく残るとか、水疱が消えないとか、の悩みが解消できます。

1日飲む、うまくいけば1回飲むだけです。

速効性があります。

 

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夏に使える漢方処方2

清暑益気湯(せいしょえっきとう)を御紹介します。

暑気あたり、暑さによる食欲不振、下痢、全身倦怠、夏やせが適応です。

これだけで、「おー、俺使えそう」と声が出た人もいますよね。

エネルギー不足で、疲労感、無力感、息切れ、食欲減退が起こります。

口喝、ノドの渇き、尿量減少は水分不足ですが、これを呈する人がいます。

発熱、腹痛、下痢などの熱に関する症状もあります。

これらの条件がそろった方には、よく効きますよと。

日頃は、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)を飲んでいますが、夏だけ期間限定で清暑益気湯を飲む方がおられます。

汗びっしょりかいていたのが減る、汗がサラサラになる、真夏でも食欲が落ちないと言われます。

炎天下でサッカー、野球、ラグビー、をやる、体育館内でバスケット、バレーボール、バドミントンをやっている学生さんも多く試しています。

「ラグビーで真夏の合宿をやっても、倒れんかった」と言っています。

真夏にしか飲んでいけないわけでもなく、年間を通じて内服されても構いません。

 

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夏に使える漢方処方

夏が近づくと、こういうお題をいただいて講演会をやることが多いです。

例えば、熱中症に使える薬はあるんですか?

西洋医学的には、脱水用の点滴などがありますが、熱中症で頭が痛い、重たい、気持ち悪い、はなかなか治りません。

補液して、鎮痛剤を処方されて帰ってくださいと言われます。

「え?こんなに頭が痛いのに、重いのに、、帰れって言うの?」

顔がほてるなら、白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)、頭が痛い、重たい、気持ち悪いなら、五苓散(ごれいさん)です。

点滴後は、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)で元気を出してもらい、食べてもらいます。

五苓散だけでも、冷たい水でガンガン飲んでください。

「あ、治った!」という瞬間を経験することができます。

 

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岐阜大学での講演会

昨夜は岐阜大学で今年1回目の岐大ファーストレッスンを行いました。

昨日のテーマは、「めまい」でした。

まず大学の救急科の熊田恵介先生に、「救急で扱うめまいの治療」についてお話をしていただきました。

救急外来でもめまい結構困るようです。

10%程度、中枢性のめまいがあり、その鑑別診断が重要です。

次に私が、「めまいに使える漢方処方」の話をしました。

まずは苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)です。

これだけで7割のめまいが治る可能性があります。

これが効かないときは、患者さんの体質に合わせて漢方薬を選びます。

最後の質疑応答で、各科の先生を意見を伺うことができ盛り上がりました。

次回は9月です。

盛り上がる内容を考えて準備します。

御参加していただいた先生方、お忙しいところありがとうございました。

また、来てね(笑)。

 

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食べれば何とかなる

西洋薬で動かなくなった患者さんの症状を漢方薬で治る方向へ持っていける可能性があります。

カゼ、あるいはもっと重症な病気でも構いません。

メインで訴えていた症状は治ったが、食べてくれない、困った、という場面に出くわしました。

食養生も大切ですが、とにかく一口でも食べてくれたら、摂取量が増えたら、カラダが楽になるのに、、、。

こういうときは補中益気湯(ほちゅうえっきとう)です。

1日2回、あるいは3回飲み続けると、早いと1日で急に食べ始めます。

インフルエンザにかかり、抗インフルエンザっ薬で熱は下がった、だけど食べられない、、、。

急性胃腸炎で嘔吐、下痢は止まったけど、食べられない、、、

こういうときは補中益気湯なのです。

どんな状況であれ、是非1週間、2週間と試してください。

これからの季節、夏バテにも使えます。

 

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イライラしている学校の先生

うちの患者さんの保護者さんで学校関係者が多くおられます。

さらに多いのは医療関係者です。

なぜか看護師のお母さんが多いです。

で、学校にお勤めのお母さん方の話です。

相当ハードワークらしく、疲労困憊状態の方が多いです。

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)を希望される方が多いかな。

女性だと肌荒れ、月経困難の相談もあります。

性別に限らず多いのは、イライラです。

ストレスをグッと潜在意識の彼方に押し込んでいる方には抑肝散(よくかんさん)が有効です。

最近あったのは、精神興奮状態でこちらにそのエネルギーをぶつけてくるタイプの方です。

こういうときは、柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)を使います。

心臓がドキドキする、不眠、いらだちが同時に見られることもあります。

1週間飲んでみて、良いレスポンスが得られれば、少し続けて飲んでみます。

2週間くらいで精神症状が速やかに落ち着く人が出てきます。

あまりにも効く、合っていると言われる方には頓服的に使ってもらいます。

不思議とサッと症状が改善します。

 

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連珠飲のこと

連珠飲(れんじゅいん)という漢方薬があります。

タケダのルビーナという市販の漢方薬がそれです。

更年期障害に有効というような効能書きになっていると思います。

医療用エキス剤にはありません。

ですから似たような処方を作ります。

苓桂朮甘湯(りょうけじゅつかんとう)と四物湯(しもつとう)を合わせて飲むと近似処方になります。

効能は、めまいと自律神経失調症です。

苓桂朮甘湯が2つの効能がありまして、1つは、バランス感覚の失調、もう1つは、神経過敏で容易にパニック症に移行する不安障がいに有効なのです。

これを飲むとこの2つに対する生体側の反応が引き出されます。

連珠飲がめまいの特効薬として使っています。

1日3回飲んでいただいて、これは合う、と思われる方はここ一番で飲む、という方法(頓服)でも有効です。

でもまずはじめは合うかどうかわかりませんので、1週間は飲んでみましょう。

 

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寝違えには

寝違えには葛根湯です!

え?って感じですが、上半身の炎症には葛根湯が有効です。

さらに桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)を追加します。

1日3回、それぞれを1包ずつお湯で飲みます。

シップ貼ったり、鎮痛剤飲んでいるだけよりも早く、数日で痛みが軽くなり、首が動くようになります。

葛根湯恐るべしです。

葛根湯は、乳腺炎、肩こり、中耳炎、結膜炎などにも結構速効性に効いてきます。

肩こりから頭痛にも使えます。

カゼの初期だけに使っているのはもったいないです。

1つの漢方薬をあれこれ応用して使えると楽しくなります。

うちではなるべく処方する漢方薬の周辺情報を面白可笑しく話すようにしています。

特に、実際にあった症例(患者さんの症状、経過)をお話しすると、一生懸命話を聞いてくれます。

外来診療は楽しくないとね。

 

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飲みましょう、補中益気湯

梅雨に入りましたが、気温が高くなり湿気も多いです。

相変わらずハードワークのあなた、頑張らなくてもいいのですが、頑張らないといけない状態なんでしょ。

栄養ドリンクを朝1本飲んで頑張るぞー、とやっている方に飲んでいただきたい漢方薬があります。

それが補中益気湯(ほちゅうえっきとう)です。

おなかにエネルギーを補うと元気が増しますよ、という漢方薬です。

常に1日2回、3回飲んでいる方もおられます。

「だるさが取れました」、「朝から元気に動けます」と患者さんが教えてくれます。

元気なカラダが下がってしまうなら上げてみましょう、という作戦なのです。

気持ちが下がってしまうと、違う系統の漢方薬になります。

カゼをひいた後、長患いした後、大きな仕事をこなした後、家事をこなした後、何でも結構です。

「下がってきたな」と自分のセンサーが反応したら、まず2週間は飲んでみましょう。

 

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