岐阜市の漢方外来状況

先週末は、今年1回目の岐阜市の漢方外来でした。

ありがたく多くの方が来院されました。

冷えに伴う痛み、加齢に伴う痛みの相談が多かったです。

冷えに関しては、手足が冷える方が一番多く、次は腰、背中と続きます。

一連の冷えの症状だなと思われるケースもありますが、冷える箇所によって使う漢方薬が異なってきます。

当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)を使う方が一番多かったです。

月経がらみで冷える、おなかが痛い、むくむという方は当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)です。

腰から下が冷えるのは苓姜朮甘湯(りょうきょうじゅつかんとう)です。

苓桂朮甘湯(りょけいじゅつかんとう)とお間違いのないように。

冷えて、手が荒れる、唇がカサカサなら温経湯(うんけいとう)です。

加齢に伴う冷えは、八味地黄丸(はちみじおうがん)、牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)です。

これにブシ末を追加することも多いです。

 

20200417_2093160.jpg

今日は岐阜市で漢方外来やります

普段は瑞穂市のなかしまこどもクリニックにいますが、今日は岐阜市で漢方外来をやります。

今年の第1回目になります。

もう3年くらい経つのでしょうか。

ありがたく継続して外来をやっています。

場所は、岐阜市の中島小児科で14時から17時半までやります。

ここは私の実家です。

88歳の父がまだ現役で小児科を開業しています。

そこの外来を使って、月に2回不定期に漢方外来をやっています。

おかげさまで常連さんもできまして、楽しく話をしながら外来をやっています。

来月からは電子カルテを導入します(既に設置済み)。

現在予約をとっていません。

午後4時以降はヒマになることが多いです。

この外来はすべて『院外処方箋』となりますが、夜遅くまで処方箋を受け付けてくれる薬局も紹介します。

土曜日の午後に処方箋を受け付けてくれる薬局は少ないですからね。

今日も楽しく外来をやりましょう。

気楽に利用してください。

 

20210115_2161576.jpg

院長の小窓更新しました

なかしまこどもクリニックのホームページにある「院長の小窓」を更新します。

今回は、大黄牡丹皮湯(だいおうぼたんぴとう)と白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)の2つの漢方薬をアップです。

1つの漢方薬で、あれこれと2つ以上の使い方をするために参考となるであろう情報を勝手に書いています。

動画は送りが早い(情報量の割に)ので、画面左下に停止ボタンがあるので、カーソルをそこに合わせていただいて、静止しつつゆっくり画面を眺めていただけるとありがたいです。

葛根湯から始まって、ここまで来ました。

まだまだ続きます。

 

33392401.thm.jpg

今週の漢方外来

今週は火曜日、木曜日に漢方外来がありました。

赤ちゃんの夜泣きから、高齢の方の冷え、足腰の痛みまだ幅広い相談がありました。

ここ3週間前からの低気温、空気の乾燥の影響で、体調を崩す方が多かったです。

それでも発熱までには至らない、それはスゴイことです。

それ以外は、更年期障害、便秘、肩・首の痛みなどが目立ちました。

コロナの影響で相変わらず「心」の相談は続いています。

お子さん、大人とも専門医へ紹介をしています。

軽症の方でうちで対応できるものは漢方薬、新薬を使いながらフォローしています。

生きにくい世の中ですが、淡々と目の前にあるやるべき課題を1つ1つこなしていくと良いかも、です。

 

109490935.thm.jpg

それでも漢方薬を飲む

今までずっと漢方薬を飲んで来ましたが、いつやめていいですか?と聞かれます。

調子が良ければ、やめてもらって結構です、と答えます。

漢方薬の内服中止、特に慢性疾患は止め時がわかりません。

内服を中止しても症状が落ち着いていれば、心が安定していれば良いのではないかと思っています。

いちいち相談に来る人の方が珍しく、自己判断で勝手に止めている人がほとんどです。

後で話を伺うと、@困っていた症状がなくなった(消えた)、A軽くなった、B飲もうとしてもノドを通らない、C味がまずくなったから飲めない、と言われます。

@、Aは理解できますね。

B、Cはどうなの?

漢方あるある、ですが、「調子が良くなると漢方薬の味が変わったり、ノドに入れようとしてもゲーッと吐いてしまう」ことが実際多くあります。

お子さんたちもそう言います。

もうカラダが漢方薬を欲していないとしか思えない(笑)。

こういうときは無理せず内服中止です。

また困ったときにはすんなり飲めます。

 

OAS@.jpg

消風散を飲むと

消風散(しょうふうさん)という漢方薬があります。

滅多に処方する機会がない漢方薬です。

湿疹ができて細菌感染で分泌物が多く見られる皮膚を認めます。

かゆみもひどく、ずっと引っ掻いています。

皮膚は発赤しています。

ですから、さらにかゆみが増して引っ掻いてしまいます。

夏にはこういう皮膚を診ることが多いのですが、冬でも増悪傾向のある皮膚を診ました。

もともとアレルギー体質がある方なので、抗生剤と抗アレルギー薬を使用中でしたが、さらに消風散を追加しました。

2週間後に再診。

意外に早くジュクジュクした皮膚は乾燥してキレイになりました。

が、ここからが注意です。

これ以上消風散を続けると乾燥が進んでカサカサに乾燥しすぎてしまいます。

とうことで、調子が良くなったら消風散は早々に撤退するのが大切です。

ここがポイントです。

 

picture_pc_60933722734c632b1a2aaa6f42b8b7cc.jpeg

当帰芍薬散が有効な女性

教科書的には、色白で血管が透き通るような皮膚、痩せていて、冷え症、月経不順があり、おなかが猛烈に痛くなって困っています、足もむくみます、というイメージの方に使いましょうとなっています。

実際はどうか?

ポチャッと太っている方がよく効く印象を持つ先生もおられます。

そう色白でなくても良いです。

統計的にこんな感じの人に合っている漢方薬ですよー、というイメージ作りが大切です。

処方する側も、初めて飲む側も1つのヒントになります。

絶対この通りにはなりませんから、気になる方はイメージが異なっても飲んでかまいません。

飲んですぐに「違うな」と感じたら、すぐに内服を中止すれば良いです。

で、次に違う漢方薬を試せば良いです。

漢方外来などは、この繰り返しをやっています。

一発で、バシッと漢方薬が合えば、劇的に効くことも稀ですがあります。

劇的でなくても、以前より症状の改善があるな、悪くないな、と自分で思ったら、少し長めに内服を続けてみます。

辞め時は、自分で「もういいや」と感じた時です。

あるいは、自然に飲むことを忘れてしまっている時です。

 

picture_pc_4fbd064571665f52e6e6dc2c900eff59.jpeg

冷えておなかが痛い

冷えておなかが痛くなる人がいます。

長期に渡っておなかの病気を繰り返し、慢性の腹痛を持っている方がいます。

何度もおなかの手術をしています。

腸管を吻合する(縫ってつなぐ)手術を繰り返し、腸管の一部が狭窄しています。

これが何かの拍子に閉塞を起こし、おなかが膨満し、強烈な腹痛を来します。

発症するたびに入院し、絶食で点滴をして、おなかの動きを休めて腸閉塞を治していました。

腹痛を伴うときは、腹部が膨満してはち切れそうになります。

大建中湯(だいけんちゅうとう)が使われることが多いですが、あまりにも冷えて、痛みが強いときはさらに手をうちます。

大建中湯に人参湯(にんじんとう)とブシ末を追加します。

大建中湯6包+人参湯3包+附子末2.0gを1日量として3回に分けて飲みます。

めったにこういう例には出会いませんが、知っておくと便利です。

解急蜀椒湯(かいきゅうしょくしょうとう)という漢方薬があります。

それをエキス剤で代用すると、こうなります。

「呼吸できないほど痛むもの」、「大建中湯の一等重き者」を対象にします。

お試しください。

 

20201122_2149223.jpg

漢方薬の小児薬用量

特に決まっていません。

はっきりとこれ!!とはどこにも書かれていません。

うちは、1日量で体重当たり0.1-0.2gを目安にしています。

この1日量を2回あるいは3回に分けて飲みます。

保険で処方されるエキス剤は、大半が1包2.5gです。

12キロのお子さんなら、1日量は、1.2-2.4gです。

これを1日量とします。

エキス剤は1包2.5gなら、多めにみて1日で1包飲めば良いのです。

朝1/2包、夕1/2包です。

全量飲むのを嫌がったり、口からこぼしたりすることを考えると、そこまでキッチリしなくても良いと思います。

神経質、キッチリ派の方は、調剤薬局でビシッと分包してもらっています。

もし薬が余った場合は、エキス剤の袋のままなら3年から4年は普通にもちます(使えます)。

分包された袋はすぐに湿気を帯びるので数ヶ月で漢方薬が黒くなって固まってしまいます。

お湯で溶かせば普通に使えることが多いのですが、見た目は結構グロテスクになります。

体重が25キロ、30キロとなれば1回1包、1日2回内服で可能です。

40-50キロとなれば大人と同じ扱いで良いと思います。

初めて漢方薬を使うときは量を少なめから開始するのも手です。

症状が改善しないなら、量を増やしていって効くかどうかを確認します。

 

109582902.thm.jpg

時代とともに飲む漢方薬が違ってくる

赤ちゃんから高齢の方までストレスを抱えている時代です。

上手に対応できる方には、何ともないかも知れません。

イライラしている人が多いと感じているのは私だけではないでしょう。

以前は、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)を飲んで調子が良かった女性が、仕事が忙しくなってきたら月経関連症状が悪化して、当帰芍薬散が効かなくなってきました。

月経前後にあまりにもイライラするので加味逍遙散(かみしょうようさん)を試してもらったら、「あら、これを飲むと調子がいいわ」と。

で、それからは加味逍遙散をメインに飲んで機嫌良く仕事をされています。

足がむくむ、冷えが強いときはと当帰芍薬散と加味逍遙散を併用しています。

これはオッケイです。

こういうことは外来で発見し、患者さんに教えてもらうことになります。

ありがたいことです。

 

0hOceYWDG0EExYIDjLMy1vGxZ9FiMhQwpEMlgHdi12GmItTAdMMFodbzl1FigmTgQGIE8ifSdjFTQlewxCGDUtcRtBTjgqRhxBYy5cTgh-NhxpEFMSZEBYL3kmT3x9QgUeYkIaKy8.jpg

冷える人のカゼに

麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)という漢方薬があります。

昨日の漢方外来でも、お母さんで冷えて鼻水が出る、それの繰り返しですー、と言われたら、麻黄附子細辛湯をお勧めしました。

小青竜湯(しょうせいりゅうとう)を飲む人よりも冷えています。

コタローという会社からカプセルが出ていますので、1回2カプセル、1日3回飲みます。

カプセルなら飲めるー、という方も意外に多いです。

麻黄、附子、細辛ですから、温める生薬(温薬)のみの集合体になっております。

ですから、飲む人は、冷える、冷える、冷える方です。

麻黄が入っていますが、組み合わせの妙か、胃に障る人はほとんどいません(不思議)。

1日2回で継続的に飲み続けることで冷え対策、免疫アップに使っている方もおられます。

エキス剤の粉もあります。

 

51Yg-iPnKwL._SX350_BO1,204,203,200_.jpg

カゼはこれから

年が明けてまだ間もないので何が流行しているってわけでもありません。

冷えて鼻水ズルズルの乳幼児が多いです。

呼吸困難にならず、おっぱいが飲めて笑っているなら、特に治療も必要ありません。

「鼻カゼだね」で終わりです。

鼻がつまって飲みが悪い、夜間咳き込む、食事量が落ちるなら、何か手を打ちます。

葛根湯でも鼻カゼは治ります。

麻黄湯(まおうとう)で鼻づまりが楽になります。

小青竜湯(しょうせいりゅうとう)で水っぱなが治ります。

冷える大人は、麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)で鼻水、軽いノドの痛みが治ります。

おなかが冷えると鼻水が出る人(そんな人もいます)は人参湯(にんじんとう)を飲みます。

手足が冷えて、頭が痛い、鼻水が出る人(ちょっと強引か)は当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)です。

 

20200918_2129223.jpg

さあ外来を開始します

今日から外来を開始します。

漢方外来は、火曜日午後4時から6時半、木曜日午後2時から5時半まで、です。

しかし、漢方薬は通常の外来中も処方しています。

火曜日と木曜日は、原則カゼなどの急性疾患の方はお断りしています。

抗がん剤治療中、免疫が下がった方、高齢の方が多く来院されるため、この時間を希望される方は予約をしてください。

携帯電話で予約を取るのがお手数であれば、受付にお電話をください。

なお、今年はオンライン診療を推し進めたいと思っております。

午前、午後にオンライン診療の予約枠を設けておきますので、処方箋を自宅近くの処方箋薬局で受け取り方は御利用ください(詳細はなかしまこどもクリニックのホームページに載せてあります)。

漢方薬を使って、今年は何ができるか?

いろいろと試していきます。

オンライン講演会も今月から再開します。

漢方薬を上手に使って元気に参りましょう!

 

20210101_2158393.png

口唇の乾燥と温経湯

今まで女性で月経不順、冷え、手の荒れなどに温経湯(うんけいとう)をよく使ってきました。

不妊症で第2子希望の方が、温経湯で体調が良くなってお子さんができた例がありました。

この方がうちで一番印象的だったのですが、口唇の乾燥がやたら目立っていたことです。

温経湯を処方する1つの目標に、「口唇の乾燥」があります。

「冬はリップクリームをよく使いますか?」という質問がキモです。

「冬はたくさん買います」というワードが出たら温経湯を試してもらいます。

大半は成功します。

ここ数ヶ月、お子さんの口唇の荒れ、乾燥して唇が切れて痛い、食べられないに温経湯を使ってもらいました。

「飲んでいる間は唇が切れませんでした。薬が切れたらまた切れてきたの効いていたんですねー」とお母さんから報告がありました。

お子さんでも使えます。

リップクリームを塗っても塗っても乾燥する方は試してください。

 

109390614.thm.jpg

やっぱりノドがつまる

今年が終わろうとしています。

コロナで振り回された1年でした。

ストレスで調子を崩した人が出ました。

自分も一時期そうでしたが、「ノドがつまった感じ」がする、という訴えが多くありました。

昔から、「ヒステリー球」とか「咽喉頭異常感症」とか言われる状態です。

漢方でいう、「あぶった肉がノドにつまる」という感じです。

実際にモノがつまったわけではありません。

耳鼻科で診察を受けると、「異常ありません」と言われ、あまり騒ぐと「気のせい」と言われます。

そうです。気のせいなんです。

これをどうするか。

有名なのは、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)です。

咽頭との境界線は食道の第一狭窄であり、つまった感じは生理的現象なので、通常は意識しません。

しかし、一旦気になり始めると、本当に狭いのでつまる感覚は取れません。

半夏厚朴湯を飲むと、咽喉を気にする感覚が薄れていきます。

まずは1週間は飲んでいます。

自分も今年初めて軽く感じる日がありました。


109526157.thm.jpg

漢方を始めたら

漢方を外来診療に取り入れるようになったら、何が変わったか?

お子さんだけを診ていた小児科医が大人の診療も手がけることになった。

初めは怖かったです。

お子さんだけを診ていたのに、漢方での治療を始めれば大人の方があれこれと相談されるだろうと。

今でも全然分かっていないことが多いので、内科の先生にすぐ相談したり、紹介しています。

今では漢方外来で生活習慣病の薬も同時に出すことが多くなりました。

お子さんを診る、お母さんを診る、おばあちゃんを診る、おじいちゃんを診る、最後にお父さんを診るという順番が多いでしょうか。

結局、家族みんなにかかわりあうようになりました。

結果、私が非常に勉強になるし、幸せになりました。

漢方を使うとなると、年齢に関係なく人と繋がっていく機会が増えました。

ありがたいことです。

口の中を診察する、脈を診る、おなかを触るなど漢方の診察は西洋医学的にはない診察があります。

脈は難しいですが腹診は割と簡単にできるようになります。

これらの診察は患者さんとのスキンシップとなり、親しみを持つことが可能になります。

今まで言われたことのない所見を指摘されて喜んで(?)もらえることもあります。

漢方はゆっくり効くイメージがありますが、急性疾患に使う漢方薬は基本的に速効です。

速効で効かないのは使う漢方薬が間違っているか、患者さんが急変するような病変が起こっているかです。

漢方は奥が深くて一生かかっても極めることは難しいですが、できる限りのレベルまで押し上げていこうと精進します。

70代の先生方が、「まだ私には伸びしろがある」なんて講演会が言われますから、恐ろしいです。

自分もやります。

 

20201223_2155955.jpg

今年の漢方外来は昨日で終わりました

昨日は年内最後の漢方外来でした。

大盛況でした。

ありがとうございました。

持っていかれる漢方薬は人それぞれです。

今年1年でうまく症状が軽快した人、来年まで治療終了を持ち越した人。

精一杯、誠実に話をさせてもらいました。

私の実力の限界は現在ここまで、です。

さらに来年はパワーアップします。

コロナに振り回された1年でしたが、うちの漢方外来の患者さんは皆、心が平静で穏やかでした。

自分に向き合って、漢方薬を飲んでいただいていたと思います。

私がコロナ情報をバンバン話していたので、テレビなどのマスコミの煽りに恐怖を覚えず淡々と過ごせていた方が多かったようです。

それでよし。

お子さんは、麻黄湯(まおうとう)、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)、五虎湯(ごことう)を多く希望されました。

年齢に関係なく、人気があったのは麦門冬湯(ばくもんどうとう)+桔梗湯(ききょうとう)ぼセットです。

この2つを希望される方が多い!

ノドのカサカサ、痰がへばりついて咳が出る、ノドが痛いとなれば、この2つでまず対処します。

甘くて飲みやすいんですな。

冷えは、当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)、苓姜朮甘湯(りょうきょうじゅつかんとう)、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、温経湯(うんけいとう)、人参湯(にんじんとう)が多く出ました。

ここ1週間がキンキンに冷えているので、急にリクエストが増えた次第です。

あと1週間弱、元気に乗り越えましょう。

 

20201223_2155954.jpg

ストレスで気分が悪くなった人

56歳男性です。

55歳から管理職に就いています。

50歳を過ぎた頃から季節の変わり目に体調を崩す、会議のプレゼンテーションで緊張し気分が悪くなることが多くなりました。

時々息苦しさを感じます。

痰がからみ、切れが悪い。

痩せ型で神経質そうな顔貌です。

暑がりの寒がり、手足は冷えあり、肩が痛い、凝る、口の中が渇く等の訴えがあります。

ストレスがらみでノドの痞(つか)えと胃の不快感、通過が悪い感じが目立つので、茯苓飲合半夏厚朴湯(ぶくりょういんごうはんげこうぼくとう)を開始しました。

2週間後再診。

「胃の不快感がなくなりました。グッとノドが苦しくなることが1回もなかったです。」

喜んでいただきました。

市販の胃薬をずっと飲んでいたそうですが、1回も飲まずに済んだと。

2ヶ月前からは手足を中心に冷えてきたので麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)を試してもらったところ大変気に入ってもらえました。

冷えが改善し、カゼもひかなかくなったそうです。

この冬は補中益気湯(ほちゅうえっきとう)で免疫を上げて、元気に過ごしますと。

毎日飲むビールが美味しいのがありがたいと、言われました。

 

20200423_2094637.png

高熱のカゼが増えてきました

先週末から低気温、乾燥に伴って高熱を伴うカゼが増えてきました。

昨日は40℃を超える発熱のお子さんが数人来院されました。

インフルエンザは陰性、血液検査ではウイルスと考えられました。

熱性痙攣の既往のあるお子さんは今回は運良く痙攣せずに済みました。

うちの患者さんは、高熱が出るとすぎに麻黄湯(まおうとう)を飲みます。

2時間おきに飲んで4回目で発汗、解熱したら来院されません。

自分で治してしまったら来られません。

来院される方は、高熱が出た、まだ汗をかいていない、麻黄湯を2回、3回と飲んだが全くカラダが反応せず発汗もしない、熱も下がらない、、、となると来院されます。

ということは、相手は強力な炎症を持つカゼが想定されます、

こういうときは大青竜湯(だいせいりゅうとう)を使います。

もうすでに麻黄湯を飲んできていますから、ここからは桂枝湯(けいしとう)+麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)の大青竜湯を2時間おきに飲みます。

お子さんが高熱でグッタリしているときは五苓散(ごれいさん)坐薬あるいは五苓散の注腸を併用します。

五苓散+麻黄剤は結構有効です。

翌日にスッキリ解熱することが多いです。

 

tall_heaps_of_hardcovered_books_tnb.png

先週末で無事に岐阜市の漢方外来は終わりました

12月19日(土)で、2020年の岐阜市の漢方外来が終わりました。

12日(土)と2週連続でしたが、たくさんの患者さんが来院されました。

冷えてきたので冷えの漢方薬だったり、月経関連の相談が多かったです。

日頃飲んでいる漢方薬の追加処方も多くありました。

月2回の不定期な漢方外来ですが、上手に利用していただきありがとうございました。

1月下旬からは、電子カルテを導入予定です。

やっと手書きから解放されます。

父親はそのまま手カルテを続行です(日頃は父が小児科外来をしております)。

私の漢方外来はもう少しスピードアップできると思います。

来年も引き続き岐阜市の漢方外来をよろしくお願いします。

瑞穂市のなかしまこどもクリニックのホームページには、オンライン診療の案内も出ております。

直接の受診が難しい、症状は安定している、という方はオンライン診療の対象になりますので、機会があれば利用してください。

令和3年は1月16日(土)、30日(土)に岐阜市の漢方外来を行う予定です。

 

000673-0038-000116_tnb.png

とにかく小児は麻黄湯

麻黄湯(まおうとう)は小児に使いやすい、なおかつ発汗して解熱させる漢方薬としてありがたいです。

インフルエンザもそう流行するとは考えられないですが、今週のような低気温、乾燥が続くと多少の流行に注意が必要です。

冬に流行するインフルエンザ以外のウイルス、新型コロナにも麻黄湯は使えます。

急な高熱、発汗していない、まだ元気が残っている、という条件が揃えば、麻黄湯を寝ている時間を除いて3回から4回は飲みます。

軽いカゼなら解熱します。

自分で発汗して解熱させる応答がカラダに起きるのです。

お子さんが自分で治します。

解熱鎮痛剤で無理矢理、一時的に抑えるのとは話が違います。

最大5回、6回飲んでも解熱しないときは、柴胡剤(柴胡桂枝湯:さいこけいしとう)などに内服薬を変更します。

解熱は37.5℃以下(これが24時間持続)を目安にします。

麻黄湯単独で下がりが悪い、最初からつらそうなら麻黄湯をパワーアップさせます。

麻黄湯+越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)を使います。

大青竜湯(だいせいりゅうとう)という漢方薬の近似処方になります。

これも2時間おきに飲みます。

うちの患者さんにも麻黄湯は発熱のときにまず紹介するので、麻黄湯を発熱のときに飲む漢方薬だと思っている方が大半です。

麻黄湯は、ゼーゼーする咳、赤ちゃんの鼻づまりに有効な漢方薬なのです。

ですから週末、手元に麻黄湯しかないときは1日2回、3回とチビチビ麻黄湯を飲ませておけば軽い咳、鼻づまりは何とか対応できます。

これも知っておくと便利です。

 

20201218_2155020.jpg

上腕がしびれる人に

仕事がら荷物を上げ下ろしする方が多いです。

首が痛い、腕が痛い、しびれる等の訴えがあります。

原因が不明な方もあります。

桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)という漢方薬があります。

ほぼ上半身限定で、神経痛・神経炎と関節痛・関節炎に有効です。

特に冷えによって症状が悪化する例に使うと良いです。

効くなと感じたらブシ末を追加すると作用がパワーアップします。

3日も飲めば、自分に合うかどうかわかります。

熱いお湯で飲むことです。

冷えて悪化するんですから、水で飲まず熱いお湯で飲みましょう。

うちのクリニックでは、運送業の方が多く飲んでおられます。

 

0hTKNMRC4GC2RzNCPcLF90MzxpDQsKVxFsGUwcXgZiAUoGWBxkG04GRxJhDQANWh8uS1Yvaj1IISoWeDpZTQYjZBA2KCIAXEVLNi40YiJUHj9CBEg6T1VMAF89UFRWVhg6TFpBR1d.jpg

 

小児に真武湯を使う

真武湯(しんぶとう)という漢方薬があります。

慢性胃腸疾患や病気の末期などで使われる場面があります。

カラダが冷えきって起き上がれない状態に使っています。

原典は「傷寒論」で、少陰の葛根湯とも言われます。

石井小児科の石井アケミ先生は、小児の真武湯の使用目標を書いておられます。

1)体力が消耗し回復不良の下痢、嘔吐、食欲不振、咳、痛み、熱。

2)顔色不良、姿勢保持困難、動きが鈍い、弱い声、指趾暗紫色、四肢冷寒、脈微弱。

3)比較的薄い尿、補液が無効。

患者さんのイメージが湧くでしょうか。

例えば、インフルエンザにかかって高熱が出た、連日の高熱と咳が続き肺炎を併発した。タミフルを飲んで2日目に解熱したものの元気が出ない、食べられない。起き上がるのもやっとの状態。

こういうときに真武湯を飲むと、数日で元気になってきます。

基本的に大人も同様のイメージです。

 

picture_pc_ce7cda5d3b16a56549586a263a80591f.png

過敏性腸症候群の下痢型

昨日中3の受験生のお母さんが来院されました。

中1の頃から過敏性腸症候群を発症しました。

それ以前からよく腹痛、下痢で外来を受診していたお子さんでした。

中学生になり、今年受験生になってから、腹痛と下痢が顕著になってきました。

今年になって初めは桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)を飲んでいました。

腹痛を毎回訴えるので、これを使っていたのですが、ここ数ヶ月前から桂枝加芍薬湯が効かなくなってきました。

受験が近づき、テストのたびに下痢が目立ってきました。

おなかがゴロゴロと鳴ります。

そこで半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)に変更しました。

なんと、飲んで1日目から下痢が止まって、おなかがゴロゴロしません。

腹痛も消えてしまいました。

お母さんが感激して、追加処方を取りに来られたということです。

このまま受験まで調子良く行ってほしいです。

長年に渡る過敏性腸症候群の下痢型が半夏瀉心湯を飲むことで、1日で治ってしまうことはしばしばあります。

私もそうでしたから、実感しています。

困っている方は一度試してみると良いです。

1週間も飲めば、自分に合うかどうか分かります。

 

20201206_2152412.jpg

刺身の食べ過ぎで困ったら

冬は魚が美味しい季節です。

刺身をたくさん食べすぎて、翌日みぞおちが痞えて吐き気が止まりません。

便もスッキリ出ずに、おなかが張ってきます。

これに使う漢方薬は橘皮大黄朴硝湯(きっぴだいおうぼくしょうとう)です。

これはエキス剤にないので近似処方を作ります。

茯苓飲(ぶくりょういん)と調胃承気湯(ちょういじょうきとう)を、それぞれ1回1包、1日3回飲みます。

飲むと臭いとガスがドッと出て、おなかの痛み、吐き気がスッキリしてきます。

だいたい3日、4日もあれば全快します。

困ったら使ってみてください。

 

easter_egg_295964_tnb.png

思慮深い人の食欲不振に

思慮深い人がいます。

何事も真面目に考えて行動してきました。

体調不良で近医を受診しました。

症状から結核疑いと言われ、予防内服を勧められました。

話を聞いた途端、がっくりして食事が喉を通らなくなりました。

もともと痩せ型で虚弱だったのですが、さらに元気がなくなってしまいました。

原因不明の紫斑が上腕に出始めるし、次第に不安でいっぱいになりました。

こういうときは、帰脾湯(きひとう)です。

1日2回、3回と内服を続けると、元気も出て、食事を摂れるようになりました。

気分も良くなり紫斑も消失してきました。

帰脾湯を使う場面はこういうとときです。

1ヶ月、2ヶ月と内服して終了となりました。

 

picture_pc_ed081dc01ee94d66ce42e0b17a10737b.png

いつも飲む漢方薬

カゼをひいたな、と感じたら葛根湯を2包暑いお湯で飲みます。

外来中ノドが乾燥してガサガサしたな、となれば麦門冬湯(ばくもんどうとう)を1包。

ノドが痛いのもあれば、桔梗湯(ききょうとう)を1包うがいしてからゴックンと飲みます。

朝夕で補中益気湯(ほちゅうえっきとう)を飲んで、免疫を上げ、カラダのだるさを取ります。

イライラする、胃腸の調子が悪いときは半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)を1回1包、1日3回飲みます。

夕方の外来中にのぼせたら桂枝茯苓丸(けいしぶいくりょうがん)を2包飲みます。

うちのスタッフは、おなかが冷えて痛くなったら大建中湯(だいけんちゅうとう)1回2包、1日3回。

手指が冷えるときは当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)を1回1包、1日3回飲みます。

お通じが悪いときは大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)を1回1包、1日2回飲みます。

下肢がむくむときは防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)を1回1包、1日2回、あるいは猪苓湯(ちょれいとう)を1回1包、1日2回飲んでいます。

それぞれが自分に合う漢方薬を適宜飲んでいます。

皆、元気です!

 

000046-0104-000909_tnb.png

 

慢性の筋肉痛にヨクイニン湯

慢性の筋肉痛に使える漢方薬があります。

よく苡仁湯(よくいにんとう)です(PCの関係でこういう表記です)。

ヨクイニンとは異なる漢方薬です。

昨日の漢方外来で著効例に遭遇しました。

40代後半の女性です。

夫婦で運送会社を経営しておられます。

仕事柄、荷物の積み卸しをほぼ毎日やります。

左の肩を痛め、後頚部から左上腕が痛くて動かせません。

あれこれ試したあげく、治打撲一方(ぢだぼくいっぽう)と桂枝茯苓丸加よく苡仁(けいしぶくりょうがんかよくいにん)で70%は治りました。

治しつつ、重い荷物を持つので完全には治りません。

先月は腰を痛め、整形外科を受診されコルセットを巻いて漢方外来に来られました。

カラダ中の筋肉が痛くて動けない状態だったので、よく苡仁湯を処方しました。

「1包を飲んだ瞬間から筋肉痛が軽くなって動けるようになりました。味も美味しく感じました。」と。

ここまで速効性に効くのは普通ありえませんが、本人さんがそうお話されました。

よく苡仁湯が気に入り、昨日の外来で追加処方を希望されました。

この漢方薬がここまで効いたと言われたのは初めてでした。

患者さんが喜んでいる姿を見ることができて良かったです。

 

mouse_drinking_wine_cheese_pt_res.thb.jpg

肩が痛い、手がしびれる

後頚部が痛い、肩が痛い、腕がしびれるという方がいます。

後頚部から肩にかけては葛根湯が使えます。

上腕が痛い、しびれるとなると葛根加朮附湯(かっこんかじゅつぶとう)があります。

エキス剤にもあります。

外傷がらみになると治打撲一方(ぢだぼくいっぽう)を追加します。

慢性になってきたら桂枝茯苓丸加ヨクイニン(けいしぶくりょうがんかよくいにん)を追加します。

あれこれと使う漢方薬はありますが、まずは1つに決めて1週間は飲んでみましょう。

鎮痛剤を飲む回数が減ればありがたいです。

冷えると痛いなら温めた方が良いです。

湿布は温湿布です。

カラダを温める漢方薬を使う手もあります。

 

20201206_2152414.jpg

昨日の新患さん

昨日の漢方外来の新患さんです。

女性で頭痛の相談でした。

近医で精密検査をしましたが、特に異常を認めませんでしたが、頭痛がなかなか治らないと言われます。

自分で調べて、低気圧の時の頭痛には五苓散(ごれいさん)が良いとわかり市販の五苓散を時々飲んでいたそうです。

事務職で朝から晩までPCを使うので眼精疲労、肩こりもひどいそうです。

月経前症候群があり、月経前後数日はイライラ、便秘、頭痛が起こります。

1人の人が2つ以上の頭痛を併せ持っていることは普通にあります。

患者さんが調べた通り低気圧に伴う頭痛には五苓散が有効です。

2包ずつ頓服で飲みます。

肩こりからくる頭痛には桂枝加葛根湯(けいしかかっこんとう)を2包ずつ頓服します。

胃腸が丈夫な方は葛根湯でオッケイです。

月経前後に来る頭痛は加味逍遙散(かみようしょうようさん)を1日3回で内服するか、川きゅう茶調散(せんきゅうちゃちょうさん)を2包ずつ頓服で飲みます。

まずは2週間、頭痛の種類によって使い分けていただくことにしました。

 

000583-0030-000006_tnb.png