高齢者の誤嚥防止

高齢者の誤嚥はよく問題になります。

誤嚥した後に、肺炎を併発することがるからです。

一度肺炎になると、なかなか治りが悪く治療経過が長くなることもしばしばです。

ずっと寝たきりで入院治療をしていると、中にはボケが始まることもあります。

なるべく、誤嚥を防止したい、誤嚥しても肺炎になりにくくならないかと思います。

そこで、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)です。

よく誤嚥する方には、1日2回で継続的に内服することも可能です。

嚥下反射の改善にも良いとされています。

実際肺炎になってしまったら、肺炎の治療を優先します。

誤嚥した後、肺炎になってきたと判明したら清肺湯(せいはいとう)を抗生剤と併用します。

痰が少なくなったり、痰が切れて出やすくなります。

いざとなったら、西洋薬、漢方薬総動員です。

 

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昨日の漢方外来

相変わらず多くの方にご利用いただきありがとうございます。

昨日は、皮膚疾患の相談が多くありました。

ヒノキ・イネ科の花粉、黄砂・PM2.5の影響で皮膚が調子悪くなっているであろう方が多くおられました。

尋常性乾癬、アトピー性皮膚炎など、もともとお持ちの皮膚疾患が悪化した、というのも目立ちました。

また、気温が上がってきたけど汗をかけない、かきすぎ、というのもありました。

これには黄耆(おうぎ)が入った桂枝加黄耆湯(けいしかおうぎとう)や黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう)が有効です。

皮膚炎を起こして化膿が始まったら、十味敗毒湯(じゅうみはいどうとう)、悪化して膿ができ始めたら排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)があります。

まだまだ手があります。

気楽に御相談ください。

 

4月30日(火)、5月1日(水)、2日(木)は、岐阜市の中島小児科で外来をやります。

朝9時から昼12時まで、午前のみ診療します。

漢方でも、一般外来ともに対応します。

要は、漢方薬、西洋薬も出しますし、カゼでもいいよ、ということです。

是非、上手に利用してください。

 

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急な筋肉痛には

思い荷物を持った後、お孫さんを抱っこした後、などに筋肉痛が起こります。

急に起こった、という場合には、麻杏よく甘湯(まきょうよくかんとう)があります。

麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)と間違わないでください。

こちらは、痰がからんだ咳、気管支喘息用です。

麻杏よく甘湯は、1週間から2週間飲むと有効かどうか分かります。

こういう時は効くんだな、と分かれば、次回同様のシチュエーションで使えます。

陸上を競技をやっている人はもちろん、スポーツ全般、農作業、建設関係の人などにも応用できます。

これがどうも効かない時は、慢性筋肉痛用があります。

よく仁湯(よくいにんとう)です。

ヨクイニン単独のものとは別物です。

これも注意が必要です。

 

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漢方医人列伝

最近、漢方の大家について、少しずつかじっています。

今年は漢方医人列伝の中から感銘を受けた人について、かいつまんでまとめてみたいと思っています。

今のところ原南陽先生が好きです。

有名なところで、吉益東洞、和田東郭、華岡青洲、本間棗軒、尾台榕堂、浅田宗伯先生を勉強しています。

昔の先生方は、京都、江戸へと勉強に出たり、開業したりかなり活発に活動されていた様子がわかります。

交通機関がなかった時代ですから、とても大変なことです。

もっと突っ込んだ話ができるように、もっと学んでみます。

 

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あら葛根湯で治るわよ

中耳炎で右耳が痛いお子さんが来院されました。

「先生、耳が痛いって、耳を診て」とお母さんが朝一番に来て訴えます。

明らかに右鼓膜が真っ赤に腫れています。

鼓膜の陥凹は目立ちません。

「あまり痛かったら、葛根湯飲んだらどうですか?」

「葛根湯?」

「ええ、保険病名で通ってますよ」

「痛み止め飲む前に飲ませてみたら?」

「やってみます」

翌日、「治りました」

良かったねー。

鼓膜が穿孔したり、処置が必要なら耳鼻科受診を優先です。

軽いヤツは何とか治りますからね。

葛根湯です。

1日2回、あるいは3回、3日間飲めばほぼ大丈夫そうです。

何でもかんでも抗生剤を飲むのは控えましょう。

 

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子ども漢方の本

学会先で打ち合わせをしてきました。

何とか夏頃には出版できそうかな、というところまで来ました。

長いわー。

医師対象の初心者用となっていますが、一般の方でも読めます。

テーマ別に細かく分かれており、読みたいところだけ読んでも使えるようになっています。

実際に処方箋が書けるように、症例を載せるなど工夫がしてあります。

少しでも皆さんのお役に立てるとありがたいです。

もうしばらくお待ちください。

 

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とにかく女性は血の巡りをよくする

うちはお子さんを診て漢方薬を処方する機会が多くあります。

お子さんが漢方薬でカゼが治ったり、便秘が改善されたり、夜泣きが止まるのをお母さんが経験します。

すると、今度は自分の体調の悪さを漢方薬で治せますか?と相談になるのです。

漢方外来も圧倒的に女性が多いです。

いろいろな相談がありますが、女性は男性に比べ、特に血の巡りが大切です。

更年期になってもそうです。

男性でも更年期があると言われていますので、男性でも慢性疾患などでは血の巡りを良くすると症状が軽快します。

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、加味逍遙散(かみしょうようさん)、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)という3つの代表的な漢方薬があります。

その他にもまだあります。

まずは、基本的な3つのうち、1つでも該当するものがあれば試してみましょう。

目の周りにクマができる、ぶつけた覚えがないのに手足に青タンができる、静脈が浮き出てきた、舌の色が赤黒い等も血の巡りが悪いためです。

微小循環障がいです。

もちろん、月経に関してのトラブル(下腹部痛、腰痛、頭痛、イライラ)も対象になります。

 

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おなかのガスが動かない

大人の方に多いのですが、何かの拍子におなかが張ってきて治らない、というのがあります。

腸閉塞(イレウス)まではいかないまでも、おなかがパンパンに張っています。

内科や外科で診断がついて、原因を調べ治療します。

わかりやすいのは便秘だった、というやつ。

排便を促せば、どうにかなると考えられます。

どうにかならないやつがうちに来られます。

胃腸に問題があれば内科、外科で治療です。

たまたまポリープが見つかった、がんが見つかった、腸管に強い炎症があった等々。

そういう器質性疾患がないにも関わらず、どうしてガスが動かない、便が出ない、というのが困ります。

有名になった大建中湯(だいけんちゅうとう)は、もともと冷えておなかが痛くなる人に有効な漢方薬です。

最近では腸閉塞(イレウス)の解除に多く使われています。

開業医レベルでも便秘の薬として重宝しているようです。

小腸ガスが動かないときは、茯苓飲合半夏厚朴湯(ぶくりょういんごうはんげこうぼくとう)です。

左上腹部のガスが出ない、痛いときは、香蘇散(こうそさん)+四逆散(しぎゃくさん)です。

 

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自宅で飲み始める

カゼをひいたかな?と感じたら、自宅で漢方薬を飲み始めるのがベターです。

「え?」ですよね。

ノドが痛くなった、カゼをひいたかな?と感じた時点で、例えば桔梗湯(ききょうとう)を1包お湯で溶かしてうがいをして、ノドに当ててしばらくしてからゴックンと飲みます。

軽い炎症なら、この1回でノドの痛みが取れます、あるいは和らぎます。

麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)なら、1包、2包と飲み続ければ、1日、2日で改善します。

悪寒がして熱が上がりそうだな、となれば、胃腸が丈夫な方なら、葛根湯を2包いっぺんに熱いお湯で飲みます。

さらに白湯、出汁、温かい飲み物を続けます。

3時間以内に、解熱傾向がある(カゼが抜けた感じがする)、汗をかく、おしっこが出る、この3つのうち1つでも見られれば内服は終わりです。

それも見られない場合は、さらに葛根湯を2包お湯で飲みます。

だいたい、これでカゼがごく初期で治ります。

こういうケースのように、自宅で漢方薬を飲み始めて自宅で治っちゃうのです。

事前に、自分に合うかどうかも含めて外来受診が必要です。

気楽にお話してください。

 

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起立性調節障害

朝起きられない、おなかが痛い、頭が痛いと訴えるお子さんがいます。

市民病院で起立性調節障害と診断されました。

起立性低血圧の錠剤はあるので、血圧はちょっと持ち上がります。

それに伴い、多少朝は起きられるようになったりします。

しかし、これは体質なので、なかなかすべての症状が緩和されるわけではありません。

そこで漢方薬の登場です。

と言って特効薬があるわけではありません。

あれこれと体質を聞いて、診察して試してもらいます。

お子さんの不定愁訴も、大人と同様に何度も話を聞いて、あれこれ試していきます。

もともと元気がなく虚弱、食欲がない、食べても太らないお子さんには小建中湯(しょうけんちゅうとう)です。

緊張が強くて、おなかが痛くなるようなときは、柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)です。

めまい、動悸が強い場合は苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)です。

冷えて、めまい、胃腸虚弱なら半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)です。

まだまだ手があります。

 

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麦門冬湯を飲む

麦門冬湯(ばくもんどうとう)という漢方薬があります。

花粉、ホコリ、黄砂を吸い込んでノドを痛めている人、声がかすれる人、イガイガする人、発作性に咳込む人に使います。

甘くて飲みやすい漢方薬で人気があります。

これを飲みたいというお子さんは多いです。

大人も希望されることが多くあります。

コーラス部、合唱部の部員さんは、これを飲んでノドに潤いを出して練習、本番に臨んでいます。

ウイルス性喉頭炎、別名、仮性クループという病気があります。

カゼをひいて、ノドの奥の方に炎症を起こしています。

声がかすれて出にくい、夜間はケンケンと犬の遠吠えのような声になります。

これに結構有効です。

麦門冬湯を飲むと、アクアポリンという水の通り道を開いて水分子が入り乾燥が治まり、炎症を鎮め、咳が止まります。

ノドがヒリヒリ痛いなら、カゼのごく初期なら桔梗湯(ききょうとう)、3日以上経過していれば小柴胡湯加桔梗石膏(しょうさいことうかききょうせっこう)を併せて飲むと良いです。

基本的な漢方薬を正しく使うと、ありがたいです。

 

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岐阜市の漢方外来状況

おかげさまで、患者さんが来ていただいております。

ありがたいことです。

コミで来たとか、瑞穂市に外来時間に間に合わないのでこっちに来た、とか事情はいろいろです。

カゼ、うつ病、更年期障がい、こむら返り、神経症などバラエティに富んだ相談があります。

できる範囲で対応しております。

中には、うまくいかない方もあります。

毎回知っていることを具体的にお話しています。

患者さんにとって有益な情報はお伝えしようと奮闘しています。

院外処方箋も、かなりの方が当日に薬をもらえているようです。

西洋薬はもちろんですが、漢方薬も一般的なエキス剤も手に入っていますよ、とお聞きしています。

まだまだ続けていきますので、上手に利用してください。

4月下旬にも3日連続で午前中に漢方外来をやりますので、是非御利用ください。

 

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緊張を取る

緊張しやすいお子さんがいます。

虚弱体質の中にも、緊張しやすいお子さんがいて、集団生活の中で困っていることがあります。

緊張して腹痛、頭痛などが多いでしょうか。

「緊張しないで」と言っても、無理な話です。

生まれ持った体質なのは、うまくつきあっていくのが良いです。

夜泣き、夜尿症、原因不明の腹痛、よく発熱するなどは、柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)を使います。

これを飲めるか確認した後、1ヶ月、2ヶ月と飲んでいきます。

半年以上持続で飲むときは、副作用チェックの採血をしながら進みます。

この3月の高校受験の朝まで飲んでいた男の子がいました。

アレルギー症状(花粉症など)が出る、熱を出す、学校でおなかが痛くなるなどがあり、2年間飲み続けました。

受験が終わったその日から、もう飲んでいないと。

そんなもんです。

体調を支えるために、上手に漢方薬を利用しましょう。

 

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岐阜市の漢方外来のお知らせ

ここ瑞穂市にある、なかしまこどもクリニックの漢方外来は、毎週木曜日の午後2時から5時半までやっております。

どうしても漢方外来の時間に来院できない方は、通常の外来診療時間でも結構です。

ただし、お子さんが風邪などで来院しているので、その辺りは御理解をよろしくお願いします。

水曜日、木曜日、土曜日の午前中に来院される大人の方が多いでしょうか。

午後でも構いません。

なかしまこどもクリニックとは別に岐阜市の中島小児科で月に2回(都合により1回もありますが)漢方外来をやっています。

こちらのお知らせです。

4月13日(土)、27日(土)は、午後2時から5時半

連休中は、4月30日(火)、5月1日(水)、2日(木)の午前9時から12時

5月11日(土)、25日(土)は、午後2時から5時半

以上の予定です。

気楽に御相談ください。

この外来は、『院外処方箋』となります。

保険証、乳幼児受給者証をお忘れなく、よろしくお願いします。

 

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鼻水が半年間止まらない

2歳の男児です。

相談内容は、「鼻水が半年間止まらない」です。

そんなバカな、と思ってしまいますが、どうも本当のようです。

カゼを繰り返しているだけか、アレルギーがあり頻回にアレルギー反応が起こって鼻水が出るのか、その両者か。

お母さんの話を伺うと、アレルギーはなさそうと。

はっきりアレルギー性鼻炎の症状、既往歴がなくても、親がアレルギー体質だと、お子さんにアレルギーのスイッチが遺伝していることは間違いないです。

抗アレルギー薬を試しに飲んだら、鼻水がピタッと止まった!という例はいくつもあります。

アレルギーがないか、はっきりしないときはどうしましょう?

ここで漢方薬の登場です。

小青竜湯(しょうせいりゅうとう)単独でいくか、鼻閉も気になれば、小青竜湯+葛根湯加川きゅう辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)でいきます。

お子さんでも冷えが強ければ、麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)です。

胃腸が弱いなら、苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとうです。

おなかが冷えるなら、人参湯(にんじんとう)です。

このあたりを少し長めに飲み続けると、鼻水が止まってきます。

 

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家人を呼ぶ

偉い先生の本にも書いてありましたが、うちでもありました。

漢方外来に来られる年配の方で、便秘の相談は意外に多いのであります。

無理矢理下剤で出している、浣腸をしている(!)、出るけどお尻が切れている、、、。

スムーズに出ないもんかねー、と言われます。

漢方薬にも便秘に使えるシリーズがあるので、あれこれ試して自分に合うものを探してもらいます。

西洋薬との併用でちょうどいい、ということもあります。

80代女性です。

便秘には大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)を使っておられました。

もう5,6年内服を続けていて調子が良かったのですが、1,2ヶ月前から便が出にくくなってきました。

先日は旅行に行き、生活のリズムが変わって、さらに出にくい状況になってしまったと相談がありました。

大黄甘草湯では出そうにありません。

便がカチカチになっていると言われるので麻子仁丸(ましにんがん)を飲んでもらいました。

なんと翌日大量にの便が出て、トイレが詰まりそうになりました。

その時彼女は家人を呼びました。

「出たよー」

呼ばれた家人は何事かとトイレに駆け付けましたが、大量の便がそこにあっただけです。

本人さんは、とても嬉しかったみたいです(苦笑)。

漢方薬が劇的に合うと、家人を呼ぶ人がいます、。というお話でした。

 

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スギ花粉症は峠を越えて

現在はヒノキ花粉症の方がメインで治療中です。

スギ花粉症の60-70%の方は、ヒノキ花粉にも反応しますから、引き続き軽い症状が出ている方もいます。

2月、3月ほどの症状はないので、抗アレルギー薬や漢方薬を減らし気味で飲んでいる方が多い印象です。

これから始まる方は、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)、麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)、五虎湯(ごことう)などを駆使しながら治療開始です。

うちは漢方薬ファンが多いので、漢方薬と抗アレルギー薬を併用していて調子が良くなると抗ア剤を中止して漢方薬を残す方が多いです。

別に決まりがあるわけではなく、漢方薬を中止して抗ア剤だけ内服でも結構です。

通年性鼻炎の方は、淡々と内服を続けておられます。

ダニ、ホコリに反応するので年中鼻がズルズルしています。

夏場は調子が良いことが多いので、内服を中止しているとか。

今年も2歳に花粉症デビューというケースを多々見ました。

お父さんが、「あーあ」と嘆いておられました。

私は先週末ずっと外にいたら、久しぶりに花粉症のスイッチが入ってしまったようで、鼻水、くしゃみが連発するようになりました。

今まで飲んだことがない抗ア剤を試しています。

眠いね、やはり抗ア剤は。

あまり眠い、だるいなら漢方薬に変更します。

 

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おっと忘れてた

バタバタと仕事をしてからの出先で食事を始めました。

「お疲れさま、乾杯」と始まりました。

食事しながらビールを飲んでいたら、グーッと酔いが回ってきました。

あ、飲む前の漢方薬を忘れてた。

遅くはありませんので、五苓散(ごれいさん)を2包グッと飲みました。

お湯で飲みなさいと患者さんには言いながら、ビールで五苓散を飲みました(ごめんなさい)。

それから1時間食事会は続きました。

が、酔いもひどくならず、グッスリ眠れて、翌朝5時に起床です。

人によって二日酔い対策はまちまちです。

漢方薬を飲む人でも、皆違います。

黄連解毒湯(おうれんげどくとう)がいいという方もあれば、半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)はいいという方もあります。

会社にとって効きが違うので、この漢方薬はこの会社やつがいいと言われる先生もおられます。

煎じ薬を持って来られる先生もあります。

京都の細野診療所の中田先生が持参された赴宴散(ふえんさん)(字は合っていますか?)が過去最強でした。

宴会の途中で頂いて飲みましたが、翌日全く二日酔いにならず、翌日無事に研究会に参加できました。

 

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患者さんが良いというほうで

80歳女性です。

元気なおばあちゃんです。

お孫さんを診ている関係で、彼女の漢方薬を処方することになってもう数年経過しました。

数ヶ月に1回漢方薬を取りに来られ、世間話をして帰って行かれます。

前回来られたときに足がしびれると訴えていました。

整形外科、内科では特に異常なしです。

これには牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)が良いだろうと処方しましたが、以前から飲んでいる八味丸(はちみがん)の方が自分に合っている、調子がいい、と言われます。

そうなんでしょうね。

本人さんが自分のことを一番御存じなのですから、今回の受診から八味丸に戻しました。

教科書的にはこれ!と思って処方しても、患者さんの反応はさまざまです。

それが大切です。

こういう現象は、結構勉強になります。

素直に患者さんの反応、話を受け止めないと漢方薬は効かないところがあります。

思い込みはアカンで。

 

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小児科の周辺の病気

お子さんがカゼをひいた。

熱が出たら小児科、耳が痛いなら耳鼻科受診となります、おそらく大半の人は。

それでよろしいです。

熱が出た、発疹が出たら、小児科と皮膚科受診ですかね。

鼻カゼひいた、目が腫れた、目やにが出るはどうします?

それぞれの専門家受診が間違いないでしょう。

が、しかし時間が取れないときは一緒に診ればいいいじゃないですか?

ということで、うちは何でも屋ですから、何でも相談して来られます。

できることはやって、わからないことは専門の先生に紹介しています。

すべてが漢方で治るとも思っていません。

上手に西洋薬を使って、うまく治らないところを漢方薬で補完する方法もあります。

これに関しては漢方でなきゃ無理、というところは漢方薬を使います。

なるべく少ない薬で、短期間にキレイに治すことを目標にやっていきましょう。

お薬手帳持参だと助かります。

うちはなぜだか他院の薬の説明を求められることが多いです。

その上で、困ったことに対応する話をします。

もちろん漢方薬ではダメだった、いうこともあります。

そうであっても、今どんな治療をしているのか把握していない患者さんが意外に多いことにビックリします。

 

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顎関節が痛い

なぜか昨日外来に顎関節炎の患者さんが2人来られました。

特に原因がはっきりしませんが、両顎関節が痛くなり、軽度の開口障害があります。

何を使うの?

葛根湯で結構いけます。

熱いお湯で1日、2日飲むと、痛みが和らぎ、口が開けられるようになります。

抗生剤では無理でしょ。

解熱鎮痛剤でもねー、無理だよね、おそらく。

葛根湯を試してみてください。

 

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お子さんの不定愁訴

季節の変わりめになると、お子さんでも不定愁訴が増えます。

大人でもありますよね、お子さんでもあるんです。

朝おなかが痛い、頭が痛い、足が痛い、起きられない、気持ち悪い、食べられない、、、。

1つ1つの症状を拾って、きちんと診察します。

必要であれば検査もします。

市民病院などに精密検査の依頼をするいこともあります。

まずは大丈夫ですが、ごくまれに病気が見つかることもあります。

あれこれ調べても異常がない、しかし、訴えが続く、治らないとなれば西洋薬はお手上げです。

心療内科で薬をもらうのは躊躇しますよね。

そこで漢方薬の出番です。

お子さんの訴えにあまり引っ張られずに、このお子さんの体質は何だろうと診ていくと良いです。

神経過敏だな、便秘がちだな、胃腸が弱いな、冷え症だな、とか。

小建中湯(しょうけんちゅうとう)、柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)、苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)、柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)、桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)などを駆使しながら対応します。

西洋薬との併用も行います。

1-2週間飲んでは確認の繰り返しです。

 

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カゼひいて頭が痛い

「あ、カゼひいた」と自分でわかる瞬間があります。

あなたならどうしますか?

何もしない、早く寝る、市販薬を飲む、、、。

胃腸が丈夫な方が、首の後ろが凝る感じがあれば葛根湯を2包、熱いお湯で飲むと発汗してカゼをごく初期で治すことが可能です。

で、そのときに頭が痛いなあー、と思ったらどうしますか?

解熱鎮痛剤飲んじゃう?

このときに川茶調散(せんきゅうちゃちょうさん)を1包併用してください。

お子さんなら、麻黄湯(まおうとう)を2時間おきに飲みつつ、川茶調散をお子さんに薬用量だけ1回分追加して飲みます。

熱はすっ飛ぶ、頭痛も消えるという2つの症状が一気に改善する可能性大です。

何回かお試しください。

あー、こういう感じねとわかる時があります。

こうなれば次回から上手に使いこなせます。

 

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香蘇散を使う

抑うつ状態の相談が多いです。

あれこれ説明してもなかなか理解が難しいところがあります。

漢方薬で対応できる人もあれば、精神科でお願いした方が良いと思われる人もあります。

ごく軽いものであれば漢方薬で経過が改善することがあります。

カゼをひいたと頻回に来られる60代の女性がいます。

うつ病と診断され精神科で多種類の薬を処方されています。

家族も振り回されて疲れています。

最近は娘さんも疲れてきました。

本人さんは、ボソボソと私はカゼをひいたと訴えます。

胃腸も弱く、とても麻黄剤は使えません。

そこで、香蘇散(こうそさん)です。

飲みやすい漢方薬です。

これを飲むと、気分が良くなり、この人なりに元気が出てきます。

気分が重そうだったのが、少し楽そうです。

以後、カゼをひいたらこれを飲むように指示して、多めに処方しておきます。

当面大丈夫です。

 

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紅汗

メンゲンという言葉があります。

瞑眩と書きます。

漢方薬を飲んで予期しない症状が起き、その後急速に症状が改善することがあります。

これが瞑眩です。

要は薬が効きすぎている、超合っているということなんです。

でもこれを経験した患者さんはビックリして内服を中止してしまうことがしばしばあります。

急に下痢するとか、ありますから。

紅汗は、鼻出血が起こる場合を指します。

これはお子さんが発熱して麻黄湯(まおうとう)を飲んで、グッと解熱する前に鼻出血を起こしたのを診たことがあります。

血尿が出たのも経験しました。

電話で問い合わせがあると患者さんの様子がわからないことがあるので、内服を中止してもらうことが多いです。

患者さんが自宅で内服を続行したら劇的に症状が改善して翌日外来で話を伺うことが多いです。

これを知っておくと、いつか自分が当たった時にビックリせずに済みます。

 

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脳外科疾患に五苓散を使う

脳腫瘍、脳梗塞、硬膜下出血、脳炎など脳外科で扱う病気に五苓散(ごれいさん)が適応になることが多いです。

組織に起こった炎症を鎮め、浮腫(むくみ)を改善します。

結果として何が起こるか?

予後が良くなります。

杖なしで歩いて帰ることが可能になったり、余計な薬を飲むことを免れたり、頭痛が減ったり、、、。

患者さんによって様々ですが、使わないより使った方が良かったというお話は聞きます。

患者さんによっては、「そんな漢方薬は自分は飲んだことがない」と言われますが、入院の処置中に鼻の管から看護師さんに注入されていることがあります。

本人は意識がない時ですからね。

五苓散は漢方をやっている先生方にもファンが多いです。

こんなに使い勝手の良い、ありがたい漢方薬はない、と言われます。

普段でも吐き気、下痢、乗り物酔い、二日酔い、めまい、低気圧時の頭痛などに使えます。

カゼをひいて気持ち悪かったら、葛根湯2包をお湯で飲む時に、五苓散を1包一緒に飲めば良いです。

お子さんなら麻黄湯(まおうとう)を2-3時間おきに飲む時に、五苓散を1回飲んでおきます。

私はもっぱら二日酔い予防で使っています。

ニッキが苦手な方はダメですが、そうでなければいろいろな場面で飲んでみてください。

 

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花粉症に石膏を使う

相変わらず花粉症の症状がきつい方が多いです。

目のかゆみが治らず、仕事にならんという男性も。

集中して仕事、家事ができないです。

小青竜湯(しょうせいりゅうとう)は良い漢方薬ですが、症状がきつい方には、ちょっと弱い感じがあります。

目の充血、かゆみがひどい患者さんには、越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)を使っています。

石膏が入っていて、頓服的に追加したり、越婢加朮湯を単独で飲んでも目のかゆみ、充血が取れることが多い印象です。

ならばと、石膏の入った桔梗石膏(ききょうせっこう)を追加して試しています。

これも石膏が含まれており、適応には咳嗽などと表示されていますが、石膏の効果を期待して使います。

結構良いですね。

目のかゆみ、充血が取れます。

漢方薬は飲んでも眠くなりませんから使い勝手は良いです。

是非試してみてください。

 

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皮膚が乾燥してかゆいなら

こういう方には当帰飲子(とうきいんし)があります。

発赤や傷、浸出液が出ている皮膚には向いていません。

乾燥してかゆい、のが目標です。

抗アレルギー薬との併用は可能です。

乾燥傾向の強いアトピー性皮膚炎には温清飲(うんせいいん)との併用をします。

尋常性乾癬などでは、消風散(しょうふうさん)との併用もありです。

乾燥しているが、局所の発赤が強いなら越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)を併用します。

あれこれと組み合わせてやっとうまくいくケースは多々あります。

そう簡単にはいかないぜよ。

 

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漢方薬が効かない?

漢方薬が効きません、と患者さんに言われます。

@内服量が不足している

A漢方薬が合っていない

まず、どちらかを考えんます。

「飲み始めはちょっといい感じがしました」と言われれば、薬が合っている可能性は高いです。

1日2回しか飲んでいなければ3回飲むとか、水で飲んでいたらお湯で飲んでみるとか、そういう工夫だけでグッと効く可能性はあります。

あと、同じ系統の漢方薬を追加するという手もあります。

花粉症で小青竜湯(しょうせいりゅうとう)を飲んだけど今ひとつパンチが足りないなー、となれば、麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)を追加すると、グッと効きが良くなります。

1日3回、お湯でしっかり飲んでいるけどダメ、と言われたら、薬の変更をします。

合わない場合は、ごめんなさい、他の漢方薬を探しましょうとすぐに対応します。

薬が効きすぎている場合があります。

1日3回飲むとうまくいかない場合は、1日2回に減量してみるのもあります。

1日2回、1回に減量しても合わない場合は内服中止です。

 

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人参湯で赤ちゃんの湿疹を治す

生後6ヶ月の赤ちゃんです。

予防接種で来られています。

毎回顔面の湿疹が気になりましたが、皮膚科通院中で外用薬をもらっているとのことでしたので様子を見ていました。

1ヶ月後の予防接種の際に、お母さんが「顔の赤い湿疹が治らないのですが、何とかなりませんか?」と質問されました。

乳児湿疹ですが、発赤が強くかゆそうです。

赤ちゃん自身も手で引っ掻いたり、お母さんの服に顔をこすりつけています。

かゆいんでしょう。

肉付きの良い、栄養満点に見えるお子さんですが、やたらよだれが多いのが目立ちます。

これは胃腸が冷えているのかなと考え人参湯(にんじんとう)を開始しました。

人参湯は飲みやすい漢方薬で赤ちゃんでも普通に舐めてくれます。

飲み始めたら、皮膚は変わりませんがよだれが減りました。

その後、顔面の発赤は軽くなってかゆみが減ってきました。

赤ちゃんは相変わらず元気です。

1ヶ月半飲んで時点で皮膚がキレイになり内服を中止しました。

人参湯で皮膚が改善したら外用薬はほとんど使わずに済むようになったそうです。

こういうアプローチも面白いですね。

 

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