3月は竜胆

 

 

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りゅうたん、と読みます。

薬用部位は、リンドウ科のカラリンドウなどの根および根茎です。

苦味配糖体のゲンチオピクロサイドの他が含まれています。

苦味配糖体には胃液促進作用があるとされています。

水性エキズには腸管運動促進作用が認められています。

イライラなどの精神不安を抑え、頭部の炎症、疼痛を治します。

陰部の炎症、疼痛にも有効です(竜胆瀉肝湯:りゅうたんしゃかんとう)。

泌尿器科、内科で使えそうな漢方生薬ですね。


2月は竜骨

 

 

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りゅうこつ、と読みます。

前世期に生息した大型哺乳動物の化石化した骨です。

主に炭酸カルシウムからなります。

市場には土竜骨と称する物が流通します。

1万年前以上前の地層から堀り起こし、土をきれいに洗い流して加工します。

鎮静剤として使われます。

牡蠣(ぼれい)、柴胡(さいこ)などと併用すると効果が上がります(柴胡加竜骨牡蠣湯:さいこかりゅうこつぼれいとう、桂枝加竜骨牡蠣湯:けいしかりゅうこつぼれいとう など)。

自汗、盗汗などを治します(柴胡桂枝乾姜湯:さいこけいしかんきょうとう など)。

黄耆、麦門冬、五味子などと併用すると効果が上がります。

1月はヨクイニン

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イネ科の多年草、ハトムギの種皮を除いた種子が薬用部位です。

ハトムギは和名で、鳩が食べる麦を意味します。

利尿消炎排膿鎮痛剤です。

関節の腫脹、疼痛、こわばり、しびれを除く作用があります。

蒼朮、麻黄などと併用すると効果が上がります(ヨクイニン湯、麻杏ヨク甘湯)。

湿疹、浮腫も治します(桂枝茯苓丸加ヨクイニン)。

排膿作用もありますが弱いです。

効果を出すには大量に都川にといけません。

疣贅(ゆうぜい、いぼ)の治療に、あるいは外科的治療にに補助的に用いると効果が高くなります。

大人は1日量で10-30g程度使います。

小児でも、通常の処方量の3-5倍量を使います。

ちなみにハトムギ茶は、ハトムギの皮を除かずに焙煎したものを使用するので、使用部位が異なっています。

1月はヨクイニン

 

イネ科の多年草、ハトムギの種皮を除いた種子が薬用部位です。

ハトムギは和名で、鳩が食べる麦を意味します。

利尿消炎排膿鎮痛剤です。

関節の腫脹、疼痛、こわばり、しびれを除く作用があります。

蒼朮、麻黄などと併用すると効果が上がります(ヨクイニン湯、麻杏ヨク甘湯)。

湿疹、浮腫も治します(桂枝茯苓丸加ヨクイニン)。

排膿作用もありますが弱いです。

効果を出すには大量に都川にといけません。

疣贅(ゆうぜい、いぼ)の治療に、あるいは外科的治療にに補助的に用いると効果が高くなります。

大人は1日量で10-30g程度使います。

小児でも、通常の処方量の3-5倍量を使います。

ちなみにハトムギ茶は、ハトムギの皮を除かずに焙煎したものを使用するので、使用部位が異なっています。

 

12月は木通

もくつう、と読みます。

あけび科の落葉つる性植物です。

産地は日本で、香川、徳島、長野、群馬など、です。

つるは長く伸びて左巻きです。

果実はあけびの実です。

薬用部位は茎です。

漢方的には、清熱利湿といって心、肺あるいは小腸、膀胱の熱を冷まし、尿として排出する作用があります。

消風散、五淋散、竜胆瀉肝湯などに含まれます。

通利経脈、下乳として微小循環障害を治します。

当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)に入っています。

 

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11月は麻子仁

麻子仁は、ましにん、と読みます。

くわ科の1年草の果実を薬用部位として使います。

麻子仁の油性成分には、便を柔らかくして排便を促進する粘滑性緩下作用があります。

高齢者、虚弱者、小児の乾燥したコロコロ便の便秘に使います(麻子仁丸)。

 

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10月は麻黄

樹高30-70cmの常緑低木です。

茎は細長く分枝して、やや扁平で多節です。

薬用部位は地上茎で、日干しにして使います。

修治に去節とあるのは、節部には麻黄と反対に働く作用があるからです。

根には止汗作用がある(麻黄と全く逆の作用)ので、と書かれている本もあります。

含有成分はアルカロイド:エフェドリン、プセウドエフェドリン、メチルエフェドリン等の他、タンニン等です。

麻黄の薬能はその組む生薬によって方意が転換します。

麻黄が中枢に興奮的に強く働くのに対し、桂枝はそれほどの作用は持ちません。

その桂皮と組むと発汗作用が表面に現れます(麻黄湯、葛根湯、小青竜湯)。

さらに石膏を得てその力を増します(大青竜湯)。

熱薬の附子と組むとで今度は胃腸が弱い、冷え症の人の発汗剤になります(麻黄附子細辛湯)。

杏仁(きょうにん:あんず)と組むと鎮咳剤(麻杏甘石湯)、カラダの中を冷やす石膏と組むと止汗作用(越婢加朮湯)、朮、ヨクイニンなどと組むと利尿作用が著明になります。

何とも広範囲をカバーできる生薬です。

小児では非常に使いやすいです。

 

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9月は牡丹皮

ぼたんぴ、と読みます。

樹高50−180cmの落葉低木です。

薬用部位は根皮です。

9-10月頃に4-6年生株の根を掘り上げ日干しした後、木芯を除いて根皮のみを再度日干しにします。

6年目の日干しが大変であるというのは、大きな根の始末もさることながら、秋の彼岸が終わって1週間くらいに株分けを済まさないと、次の世代の生着がうまくいかないことによります。

この時期は実に暑い。根を水洗いした後、直ちに芯抜きの作業にかかる。本場では歯で噛んで芯を抜くと聞いているが、それでは入れ歯がいくつあっても足りない。私の所では、木製のローラーのかませて根皮と芯を分けている(田畑隆一郎先生の話はいつも面白い、です)。

西洋医学的薬理としては、ボタンピ水エキスには鎮静作用、血糖降下作用、メタノールおよびペオノールには抗炎症作用があります。

漢方的には、清熱涼血といって冷ます作用があり、夜間発熱、鼻出血、皮下出血などに用います。

頭痛、イライラにも有効です。

有名なのは微小循環障害を治します。

無月経、月経不順、打撲による腫れや疼痛に効きます。

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8月は防風

せり科の多年草です。

薬用部位は根です。

含有成分は精油、フロクマリン類であるソラレン、ベルガプテンなどです。

ラット経口投与で、慢性炎症のモデルであるアジュバント関節炎を抑制する作用が認められました。

漢方では頭痛を取り発汗、去痰作用があると言われます。

また関節痛や破傷風にも応用されます。

十味敗毒湯、消風散、荊芥連翹湯などに含まれています。

 

 

7月は芒硝

ぼうしょう、と読みます。

天然の乾燥硫酸ナトリウムと硫酸マグネシウムを代用品として使用されていました。

2007年3月をもって医療用の乾燥硫酸ナトリウムは製造中止となりました。

漢方では塩類下剤、利尿薬として使われ、便秘や腹部膨満の時に用います。

大黄(だいおう)、厚朴(こうぼく)、枳実(きじつ)などと併用すると効果が上がります。

大承気湯(だいじょうきとう)、調胃承気湯(ちょういじょうきとう)、桃核承気湯(とうかくじょうきとう)が有名な処方です。

頑固な便秘の人が飲む漢方薬の中に入っています。

 

 

6月は防已

i.ボウイ.jpgボウイ.jpgぼうい、と読みます。

つづらふじ科で、つる性落葉低木です。

薬用部位は根および根茎です。

秋以降の葉が枯れた頃に茎と根茎を採集し日干しにします。

アルカロイドのシノメニンなどが含有されています。

鎮痛、利尿などの作用が有名で、防己黄耆湯(ぼういおうぎとう)という漢方薬が有名です。

変形性膝関節症、多汗症などに使われます。

 

5月は麦門冬

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麦門冬(ばうもんどう)という生薬です。

ゆり科の多年草です。

薬用部位は根の膨大部(根茎)です。

呼吸器系を潤す作用があります(麦門冬湯)。

胃部の熱感のある口内炎、ノドの渇き、腸管乾燥の便秘、皮膚の乾燥にも効きます。

焦燥感のある不眠にも良いです(温経湯)。

 

 

4月は人参

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うこぎ科の多年草です。

薬用部位は根です。

5−6年目の9月、地上部が枯れる頃に根を掘り上げ、水洗い後日干しにします。

トリテルペノイド配糖体であるギンセノシド類を数種類含んでいます。

人参はさまざまな効果があります。

カラダのエネルギーを補うのに役立ちます。

大補元気:体力低下全般⇒四君子湯、消化機能低下⇒人参湯

関連して、補中益気湯、十全大補湯、白虎加人参湯などにも含まれています。

安神:心身を安定させ、不眠や健忘を改善する⇒加味帰脾湯

応用範囲が広い生薬です。

元気がない時は、人参が入った生薬を探すと良いです。

 

 

3月は当帰 

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とうき、と読みます。

せり科の芳香性の多年草です。

薬用部位は根です。

昔は妻をめとるのはたねを継ぐためであるとし、この草は血を調えて女性の要薬となるので、結局は夫の所へ帰るべく思いやる意味があるとして、“当帰”となりました。

精油のリグスチリド、脂肪酸のパルマチン酸などが薬効成分です。

補血、活血、止痛作用があります(四物湯、十全大補湯など)。

潤腸(うるおす)作用(潤腸湯)。

血に関係するほぼすべての病態に使えます。

 

 

 

2月は天麻

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“てんま”と読みます。

らん科の多年草です。

野生品はワシンントン条約抵触植物ですから、中国から輸出される天麻は100%栽培品です。

薬用部位は塊根です。

6月頃根茎を掘り上げ、水洗い後に湯通しし、日干しします。

天麻エキスに抗うつ作用があることがラットで示されています。

有効成分はガストロジンのようです。

ストレス性潰瘍に対する抑制作用、学習機能改善作用、抗炎症作用、不眠に対する有用性も示唆されています。

漢方的には、めまい、頭痛、ふらつき、小児のてんかん、けいれんなどに用います。

冷えや湿気で悪化する関節痛、しびれにも使います。

 

 

 

 

1月は猪苓

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ちょれい、と読みます。

さるのこしかけ科です。

チョレイマイタケの菌核です。

この菌核が黒く、猪屎(ブタの糞)に似ているから猪苓と言います。

皮が黒く光沢があり、内部が白くよく締まり、肥ったものが良品とされます。

これを夏から秋にかけて菌体を採集して、水洗い後陰干しにします。

利尿解熱止瀉剤です。

五苓散(ごれいさん)、猪苓湯(ちょれいとう)の中に入っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

11月は知母

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知母(ちも)と呼びます。

ゆり科の多年草です。

薬用部位は根茎です。

ひげ根を抜いて水洗いした後、日干しにします。

鎮静、解熱、利尿、消炎、止瀉などに使われます。

高熱で落ち着かずノドが渇き、冷たいものを欲しがる時や、糖尿病症状類似の口渇などに使います。

白虎加人参湯、消風散、辛夷清肺湯などに入っています。

 

 

10月は沢瀉

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おもだか科の多年草です。

薬用部位は根茎です。

表面が乾いたら外皮を取り除き日干し、または温風乾燥します。

“瀉”(しゃ)は水を取り去るという意味で、沢水を瀉するようなぬ、小便を利すところから沢瀉と呼ばれています。

水分調節バランスが悪くて起こる浮腫(むくみ)、尿量減少、泥状便、めまいなどに使われます。

五苓散、猪苓湯、六味丸などに入っています。

 

9月は大棗

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大棗(たいそう)はクロウメモドキ科の落葉小高木(ナツメ)です。

花は4-5月に咲きます。

黄色の小さな花が咲き、果実は楕円形で長さ2-3cmです。

薬用部位は果実です。

漢方では緩和、鎮静、強壮、利尿剤として使われる。

補中益気:消化管を安定させ、食欲増進、消化吸収を助ける  小建中湯、六君子湯

養血、安神:血液不足による情緒不安定、不眠、びくつきに用いる 甘麦大棗湯

緩和薬性:猛烈な薬効を持つ生薬と配合され、消化器系の保護に使う 

 

8月は蘇葉

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そよう、と読みます。

しそ、です。

シソ科の1年草に葉を薬用部位に使います。

花が咲かないうちの6-9月に採集し陰干しします。

蘇葉の香り高いものを得るのは難しいそうです。

紫蘇の葉独特の香りの元はペリルアルデヒドですが、含量が多いものほど高品質です。

解熱作用はありますが、麻黄、桂皮に比べると緩和です(香蘇散)。

消化管がうまく働かず、下痢、嘔吐、膨満感、胸部閉塞感などに使われます(半夏厚朴湯、香蘇散)。

魚介類による中毒(蕁麻疹)を治療します(香蘇散)。

アレルギー全般にも使えます。

鎮静作用、抗うつ作用がマウスで認められています。

抗炎症、抗アレルギー作用もあります。

食卓に出る“しそ”はこういう作用があると知っていて食べると面白いです。

 

 

 

 

 

 

7月は朮

蒼朮(そうじゅつ)と白朮(びゃくじゅつ)があります。

キク科の多年草、ホソバオケラの根茎が蒼朮、オオバナオケラの根茎が白朮です。

蒼朮は日本では市場名「漢蒼朮」(野生品)と呼ばれるものが好まれているそうです。

白朮は、日本では一般的にはオケラ(野生品)を、中国ではオオバナオケラ(栽培品)を使用しています。

薬用部位は根茎です。

精油成分のアトラクチロジン、ヒネソール等が入っており、少量で鎮静作用、大量で中枢神経を麻痺させます。

漢方では、水毒(水分調整が悪い状態)を治す薬、腎機能減退による尿の減少、身体の疼痛、胃腸炎、浮腫等に使われます。

1.健脾益気・燥湿:四君子湯、五苓散、真武湯

2.固表止汗:防己黄耆湯

 

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6月は川きゅう

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せんきゅう、と読みます。

せり科、草丈30−60cmの多年草です。

薬用部位は根茎です。

生薬として流通しているものは、ほぼ100%日本産だそうです。

血行改善や臓腑機能回復に働き、月経不順、月経痛などに効きます(四物湯、当帰芍薬散)。

感冒の頭痛、冷えて痛む関節痛などにも効きます(川茶調散、清上防風湯、疎経活血湯)。

 

 

5月は升麻

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しょうま、と読みます。

きんぽうげ科の多年草です。

多数のひげ根を出します。

薬用部位は根茎です。

春か秋に根茎を掘り上げ、ひげ根を除き日干しにします。

解熱、解毒、抗炎症薬、昔からカラダの中の下がった物を上に押し上げる作用もあります。

例えば胃下垂、子宮脱などに使われます(乙字湯、補中益気湯)。

辛夷清肺湯(鼻つまり、副鼻腔炎)、乙字湯(イボ痔、キレ痔)、立効散(抜歯語の疼痛、歯痛)に含まれています。

麻疹によく使われたようですが、現代ではワクチンの普及もあり使う機会は少ないです。

 

 

 

 

 

4月は車前子

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しゃぜんし、と読みます。

オオバコ科の多年草、オオバコの種子です。

車前の名称は、この草が道辺や牛馬の足跡の中に生えるところから名づけられました。

消炎、利尿剤です。

熱感を伴う排尿痛、排尿困難、尿量減少、濃い尿などに使われます。

湿度、気温が高くして起こる水分代謝が悪い嘔吐、尿量減少にも効きます。

熱感のある眼の充血、腫れ、痛みにも用います。

五淋散(ごりんさん)、牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)に入っています。

 

 

 

 

 

3月は芍薬

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しゃくやく、と読みます。

ボタン科の多年草です。

薬用部位は根です。

赤い芍薬を赤芍(せきしゃく)、白いのを白芍(びゃくしゃく)と言います。

赤は、清熱、白は、補血に優れる点で違うそうです。

エキス剤には一般的に白芍が入っています。

横紋筋、平滑筋を問わずあらゆるタイプの筋痛、筋痙攣に効果があります。

その速効性には目を見張るものがあります。

こむら返りなどは数分で治ります。

臨床では、筋肉の痙攣の他には、腹痛、生理痛、尿路結石の痛み、胃痙攣、頭痛などに広く使われます。

運動をよくされる方は一度試してください。

漢方薬に親しみを持てる可能性は大です。

 

 

 

2月は酸棗仁

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さんそうにん、と読みます。

くろうめもどき科の落葉低木です。

薬用部位は種子です。

酸棗は大棗の中の酸っぱいもの(酸)という意味です。

これの水溶液成分は中枢神経を抑制し、鎮静、催眠作用を現します。

漢方では、神経強壮、鎮静薬として心因性の不眠症、健忘症に応用されます。

酸棗仁湯(さんそうにんとう)、加味帰脾湯(かみきひとう)に含まれています。

疲れているのに眠れないなー、という時に使います。

 

 

1月は山茱

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さんしゅゆ、と読みます。

ミズキ科落葉高木、山茱の果実です。

本邦では種子を除いて、果肉だけを用いている。

10月から11月の赤熟した果実を採集し、湯にくぐらせ種を取りだし、日干しした半乾燥状態にする。

私は昨年12月に京都の加茂川沿いの道端に赤い実をたくさんつけた山茱を見つけました。

煎じ液は降圧、利尿作用、ぶどう球菌、皮膚の真菌(カビ)に対する抑制作用があります。

漢方では、滋養、強壮、強精、収れん、止血薬として使われます。

六味丸(ろくみがん)、八味丸(はちみがん)に含まれています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

12月は葛根

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葛根湯(かっこんとう)の葛根です。

マメ科の多年草です。

薬用部位は根です。

クズはどこの山野にも自生していますが、掘り上げたからといって、良質の葛根とは限りません。

茎を折って乳汁がたくさん出るクズの根が良質だそうです。

晩秋に貯蔵根を掘り上げ、5mm程のさいの目に切り流水にさらし日干しします。

感冒初期の無汗発熱、頭痛、後背部痛などに使います。

発熱や熱症状による口渇(こうかつ)、糖尿病類似の口渇症状に用います。

消化機能低下による泥状、水様便にも効きます。

葛根湯(かっこんとう)、桂枝加葛根湯(けいしかかっこんとう)、参蘇飲(じんそいん)などに含まれています。

 

 

 

11月は遠志

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おんじ、と読みます。

ひめはぎ科の多年草です。

薬用部位は根です。

春、秋に根を掘り出してひげ根と泥を除いて日干しにします。

含有成分はサポニンです。

生薬学的には去痰薬として使われてきました。

アメリカの民間薬であるセネガの代用品として使用されました。

漢方的には、動悸、不眠、健忘などに用いられます。

帰脾湯(きひとう)、加味帰脾湯(かみきひとう)、人参養栄湯(にんじんようえいとう)に使われています。

痰が多い時の咳、水分代謝不良による皮膚の化膿にも使われます。

 

 

 

 

 

10月は黄連

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黄連(おうれん)と読みます。

キンポウゲ科の多年草、オウレンの根茎です。

根茎とひげ根はともに黄色です。

含有成分は、ベルベリンパルマチン、コプチシン等のアルカロイドの他、フェルラ酸など。

エキスには抗菌、抗炎症、抗ストレス潰瘍等があります。

ベルベリンには抗菌、血圧降下、抗炎症作用等があり、漢方では、苦味健胃薬として用いられます。

清熱燥湿:胸に熱がこもって生じる動悸や煩悶を主に治療します(黄連湯、竹温胆湯)。

また、みぞおちがつかえたり、悪心、嘔吐を来たした場合に良いです(半夏瀉心湯)。

瀉火解毒:高熱、焦燥感、口渇、不眠、目の充血などに効きます(黄連解毒湯)。

小児では苦くてなかなか飲めません(一部錠剤もありますので、年齢の高いお子さんは錠剤でも対応は可能です)。