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漢方薬を治療に取り入れてまだ10年程度の駆け出しです。

日常診療で漢方を使う場面は数多くあります。

西洋医学が得意な分野はお任せして、西洋医学の治療でうまくいかないところ、漢方が得意なところに使っていきます(両者併用もあります)。

このホームページでは、なるべく専門用語や難しい言葉を使わないようにして、明日からすぐ飲んでみたくなる漢方薬の情報などを載せていきたいと思います。 

 漢方治療を始めてよかったこと 

 

1 西洋医学の行き詰まりを感じた時に、治療できること

2 全国の漢方を扱う先生と出会えたこと

3 漢方治療で治療経過がうまくいくと必ず喜ばれること

4 患者さんのカラダに触れる機会が増えて、コミュニケーションが良くとれるようになったこと(腹診、触診など)

5 患者さんがいろいろ教えてくれること(漢方薬を飲んでどうなったか、を本人、保護者が熱心に語ってくれる、こうしたら良くなったとかも教えてくれる)

6 合えばすぐ効く!ということ

7 患者さんが余計な抗生剤を飲まなくてすむようになったこと

まだまだ漢方の道では、駆け出しですが前向きに考えて進みます。

 

ストレスと漢方 抑肝散

かなり有名になってきた漢方薬です。

もともとは、お子さんの「夜泣き」に使われてきた漢方薬です。

「怒っている?」と聞いて、「怒っている」と答えが返ってきたら使います。

寝たきり状態の方は、様子をみて、「この人、怒っているんだろうな」と感じたら飲んでもらいます。

「イライラ、カリカリ」に有効です。

最近は認知症の周辺症状の改善に役立っています。

暴言を吐く、暴力をふるう、夜間徘徊など、介護者の手を患わす行動が少なくなり、扱いやすい人になっていきます。

外来、病棟、自宅が平和になります、疲れが軽減されます。

さらに、最近は「慢性疼痛」に利用されることが多くなってきました。

ペインクリニックの注射などと共に疲れる機会が増えてきます。

内科的にも処方されるようになってきています。

こういう場面に出くわしたら、年齢に関係なく1週間試してみましょう。

 

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ストレスと漢方 柴胡加竜骨牡蛎湯

柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)という漢方薬があります。

精神興奮状態で、それがこちらに向かってくるタイプの人に用います。

何か怒っているんです、血圧も高いようです。

自分の上司だったらイヤです。

そういう人、いますよね。

他罰的、外因に求める傾向があり、内省する雰囲気はありません。

腹診では両肋骨下の圧痛(胸脇苦満)が著明なことが多いです。

でも本人んさんは、心悸亢進といって、心臓がドキドキしたりして困っている側面もあります。

そのあたりを鑑みて、1週間試してみます。

精神状態が速やかに落ち着き、血圧が下がるようなら合っています。

基本的には、あまりお目にかかりたくないタイプです(言いませんが)。

 

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黄連解毒湯を飲む

まあ、苦い漢方薬です。

一般的にはそう言われます。

私は美味しく(?)サッと飲めます。

梅雨明けで気温が上がってのぼせます、汗をかいて肌が熱を帯び、赤く腫れあがってかゆくなります、鼻血が出ます、イライラします。

こんな時に黄連解毒湯(おうれんげどくとう)を飲みます。

熱を冷まし、肌の発赤を治め、鼻血が止まり、イライラが解消します。

夏になると鼻出血が止まらない兄弟が来られます(毎年)。

もう高校生以上になりましたが、黄連解毒湯を飲まないと登校途中や学校で鼻血が止まらなくなるそうです。

耳鼻科で特に異常がないことを確認しています。

これが効くとわかっている方は、症状が出た時に頓服で1包飲みます。

だいたい対応できています。

あ、二日酔いにも有効です。

解毒します、と書いてありますね。

 

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サイエンス漢方処方研究会の先生が書いた本

師匠の井齊偉矢(いさいひでや)先生が書かれている本があります。

「西洋医が教える本当は速効で治る漢方」

「西洋医がすすめる、カラダが瞬間でよみがえるサイエンス漢方」

「応急 漢方」

「介護 漢方」他。

一般の方でも十分読めます(活用できます)。

産婦人科の大澤稔(おおさわみのる)先生が書いた本があります。

「よく出る漢方薬 ABC」

「女性のための自分で選べる漢方の本」

前者は、医療者向けの雑誌ですが、漢方薬に関する解説、症例が多く載っており一般の方でも参考になります。

最後は私です。

「子ども漢方診療ノート」

まだまだ続けて出版予定です。

これらは、ありがたいことにAmazonなどで購入可能です。

気になる方は読んでください。

 

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反復性腹痛に小建中湯

昨日の外来に、頻回におなかを痛がる男の子がやってきました。

元気に走って入室です。

1ヶ月前から保育園で頻回に腹痛を訴えるため、近医を受診しました。

「反復性腹痛」と言われ、ストレスなど精神的なものが原因でしょうと経過観察となったそうです。

早速診察をすると、おなかが緊張して腹直筋がピンと張ります、おなかを多少なりともくすぐったがります、睫毛が長い、少食で食べても体重が増えません、やや痩せ型体型、です。

これはまさしく小建中湯(しょうけんちゅうとう)に適応です。

これは、一目でわかる、ことです。

長々と書きましたが、診察室では、「一瞬」です。

「はい、小建中湯を出しておきます」(秒殺)

検査をやっても異常はありません(異常があれば見つかった病気の治療をします)。

小建中湯の中に、芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)がそのまま入っており、膠飴で元気になります。

日頃から1日1回、2回と1ヶ月くらい継続されることをお勧めします。

 

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