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漢方薬を治療に取り入れてまだ10年程度の駆け出しです。

日常診療で漢方を使う場面は数多くあります。

西洋医学が得意な分野はお任せして、西洋医学の治療でうまくいかないところ、漢方が得意なところに使っていきます(両者併用もあります)。

このホームページでは、なるべく専門用語や難しい言葉を使わないようにして、明日からすぐ飲んでみたくなる漢方薬の情報などを載せていきたいと思います。 

 漢方治療を始めてよかったこと 

 

1 西洋医学の行き詰まりを感じた時に、治療できること

2 全国の漢方を扱う先生と出会えたこと

3 漢方治療で治療経過がうまくいくと必ず喜ばれること

4 患者さんのカラダに触れる機会が増えて、コミュニケーションが良くとれるようになったこと(腹診、触診など)

5 患者さんがいろいろ教えてくれること(漢方薬を飲んでどうなったか、を本人、保護者が熱心に語ってくれる、こうしたら良くなったとかも教えてくれる)

6 合えばすぐ効く!ということ

7 患者さんが余計な抗生剤を飲まなくてすむようになったこと

まだまだ漢方の道では、駆け出しですが前向きに考えて進みます。

 

左腕が痛い、上がらない

68歳女性です。

いつも元気に漢方外来に来られ、近況を話していかれます。

外来が終わったらコストコに行く話をしたり、最近はドリカムのコンサートに行ったらすごく楽しかったとか言われます。

その彼女ですが、ここ3ヶ月前から左腕(上腕)が痛い、上がらないそうです。

以前から首の後ろが凝り、腕が痛くなったときは葛根加朮附湯(かっこんかじゅつぶとう)が良く効いたので再開してもらいました。

横向きになると左腕は痛い。

2週間後には腕が上がるようになったが、背側まで痛くて伸ばせない。

そこで、二朮湯(にじゅつとう)に変更しました。

2週間後には痛みなく腕が上がるようになりました。

四十肩、五十肩にも有効なので有名な処方ですが、うちではあまり処方経験のない漢方薬です。

初めてサッと効いた人を診ることができました。

 

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スギ花粉症が始まります

1月下旬からスギ花粉症が始まります。

すでに花粉症が始まった、薬ください!と。

抗アレルギー薬を開始している方が増えてきます。

眠気がないとは言うものの、多少は眠気、口渇があります。

@鼻水、A鼻づまり用の2種類があります。

@、Aの2種類を同時に飲んでいる人もいれば、@のみ、Aのみの方がいます。

漢方薬は、水っぽい鼻水が多いときは、麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)が良いです。

小青竜湯(しょうせいりゅうとう)は有名になりましたが、くしゃみ、水っぽい鼻水、鼻づまり、咳に適応があります。

気管喘息にも使えます。

小青竜湯単独では少し効きが弱いなー、と思える方は小青竜湯に何か1つ追加して飲むこともできます。

抗ア剤でも良いですし、桔梗湯(ききょうとう)、桔梗石膏(ききょうせっこう)、麻黄附子細辛湯などを一緒に飲んでも構いません。

ただ、麻黄(まおう)という生薬が入っているので、気持ち悪い、動悸がする等が起こる方は内服量を減らすなどの工夫が必要です。

小青竜湯単独でも強いと感じる方は、小青竜湯の麻黄抜きがあります。

これが、苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)です。

まだまだ手はあります。

私個人的には、小青竜湯を1日2包飲めば調子良いです。

スギ花粉症のみありますが、年々軽くなってきています。

 

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小青竜湯

口からうんこの臭いがします

保育園児のお母さんが相談に来られました。

「先生、この子、口からうんこの臭いがしますが、そんなことってあるんですか?」

「あります」

「便秘気味ではないですか?」

「そうです、5日に1回ぐらい大きな便を出します、出すときにトイレで踏ん張っていて、時々お尻から血が出ます」

「それは、よくないですね」

「どうすればいいんでしょう?」

お子さんのおなかを触ったら、下腹部がパンパンに張っています。

上腹部はガスが多いです。

嘔吐、腹痛はないようですので、まずは浣腸して出口にある便だけ出しました。

その後、小建中湯(しょうけんちゅうとう)を2週間飲んでもらいました。

すると4日に1回排便があり、腹痛もない、元気いっぱいだと。

2週間後再診。

「先生、口から臭いがしなくなりました」

当面、小建中湯は続行してもらっています。

こういうことがあるんですね。

 

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インフルエンザの予防

早寝、早起き、適度ば食事と運動です。

当たり前ですが、当たり前を実践している人は意外に少ないのであります。

あと、うがい、手洗いです。

うちのスタッフはしっかりやっていますよ。

昨日同級生に聞いたら、外来でリレンザを吸入して予防しているよ、と言っていました。

昨年までは私もリレンザを吸入して予防していました。

今年は、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)を1日2回から3回飲むようにしています。

味はあまり美味しくないと感じます。

カゼの予防というよりは、カラダが元気になって動けます。

今年はこれをベースに頑張ってみます。

漢方外来の患者さんをみていて思うことは、その人に合う漢方薬をずっと飲んでいる人はカゼをひきにくい、ということ。

人それぞれの漢方薬を1日2回でも飲んでいると、調子が良く機嫌もいい、カゼもひかない、そんな印象です。

 

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腰から下が冷える

「先生、ここから下が冷えます」と40代の女性が訴えます。

「どこですか?」

「ここ!」と腰を指さします。

冷えると足が痛くなるのもあります。

手足の末端も冷えると言われます。

漢方薬が初めての方なので、まずは苓姜朮甘湯(りょうきょうじゅつかんとう)をお出ししました。

2週間後再診。

「先生、あれいい!腰のあたりがあったかい」

昨年に比べたら明らかに腰から下が暖かく調子がいいそうです。

氷点下の気温が続く毎日ですから、3月までは飲んでおいた方がいいですよねー。

足の裏が冷えるとおっしゃるので、当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)を追加しました。

3日もしないうちに足の裏が暖かくなり、気分が良くなったそうです。

2つの漢方薬を1日2回か3回で(飲み忘れもあるようなので厳しく言いません)飲んでおいてもらうことになりました。

冷えは禁物であります。

 

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