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漢方薬を治療に取り入れてまだ10年程度の駆け出しです。

日常診療で漢方を使う場面は数多くあります。

西洋医学が得意な分野はお任せして、西洋医学の治療でうまくいかないところ、漢方が得意なところに使っていきます(両者併用もあります)。

このホームページでは、なるべく専門用語や難しい言葉を使わないようにして、明日からすぐ飲んでみたくなる漢方薬の情報などを載せていきたいと思います。 

 漢方治療を始めてよかったこと 

 

1 西洋医学の行き詰まりを感じた時に、治療できること

2 全国の漢方を扱う先生と出会えたこと

3 漢方治療で治療経過がうまくいくと必ず喜ばれること

4 患者さんのカラダに触れる機会が増えて、コミュニケーションが良くとれるようになったこと(腹診、触診など)

5 患者さんがいろいろ教えてくれること(漢方薬を飲んでどうなったか、を本人、保護者が熱心に語ってくれる、こうしたら良くなったとかも教えてくれる)

6 合えばすぐ効く!ということ

7 患者さんが余計な抗生剤を飲まなくてすむようになったこと

まだまだ漢方の道では、駆け出しですが前向きに考えて進みます。

 

男性不妊症に効く漢方薬

不妊症の相談は時々あります。

全員が女性です。

婦人科で治療をされている方も多いです。

「先生、私だけでなく旦那にも問題があるようなんです」と。

精子の数が少ない、運動率が低い、仕事疲れでヘロヘロ、40歳に近づいてきている、ストレスからか精神的に不安定、、、。

そうなると、それぞれに対応できそうな漢方薬を2週間ずつ試してみましょう。

ハードワークの旦那さんが多いと思いますが、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)です。

手足のだるさが取れ、食欲も少し湧いてきます。

睾丸に直接作用して男性ホルモンを分泌させます。

カラダがもっとヘロヘロなら人参養栄湯(にんじんようえいとう)があります。

加齢に伴う疲れは、八味地黄丸(はちみじおうがん)、牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)が使えます。

精神的にイライラ、不眠があれば柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)などがあります。

女性、男性ともに、体調が整えばお子さんを授かる可能性が上がると思います。

 

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歯ぎしりに漢方薬を

外来で漢方薬希望のお母さんと話をしています。

お母さんが抱っこしているお子さんがずっとギーギー、ギシギシと歯ぎしりをしています。

気にならないのかなー。

病気の話、漢方薬の説明をして時間が経過しますが、ずっと歯ぎしりが続きます。

外来が混んでいたのもありますが、こちらが少々イラッとしてきました。

歯ぎしりには、抑肝散(よくかんさん)を使います。

他の漢方薬もありますが、まずはこれを試してみましょう。

2週間経過をみて、歯ぎしりが減るおを確認できたら、1−2ヶ月続けてみます。

以前、抑肝散ですっかり治ってしまったお子さんが数人おられます。

思ったんですけど、外来でイライラした私がその場で抑肝散を2包飲めば、私が落ち着いたんでしょうね。

 

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答えは1つではありません

昨日は無事岐阜大学での講義を終わりました。

『舌診、脈診、腹診』に限った内容でしたが、先生方、薬剤師さんに参加していただき感謝致します。

講義の最後に、実際の腹診の様子を見ていただきました。

目の前で見ないと、なかなか自分1人ではやり方がわかりませんものね。

こんな感じ、とわかったら、後はどんどん自分でやるだけです。

舌診、脈診はなかなか難しいところがありますが、腹診は非常に簡単で、誰がやっても再現性があります(同じ所見が出ます)。

見た目と問診だけでほぼ漢方薬が決まって、生薬構成も頭の中で考えて、腹診で確認すれば良いです。

昨日質問がありましたが、腹診所見で漢方薬を選択することになっても、先生によって最終処方はバラバラです。

私は、問診でこれが気になったから、まずこの漢方薬から使ってみました、と。

それとあまり本に書いてある通りに漢方薬を処方するのは実際難しいかも。

人間様相手ですから、本に書いてあるようには所見が一致しないことなんてザラです。

そのあたりは臨機応変に、柔軟性を持っていくことです。

患者さんが治る道筋は1本ではありません。

どの道を辿っても結構、最終的に患者さんが治っていただければ良いのですから。

 

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漢方薬にはジェネリックがありませんが

昨日うちのスタッフが薬を処方をしてほしいと言ってきました。

親御さんが飲む抗アレルギー薬です。

イネ科の花粉症なので、アレロックを出してくださいというので、「ジェネリックにしておくよー」と言ったら、「うちはジェネリックが効かないので、アレロックを出してください」と。

そういう方もおられます。

漢方薬にはジェネリック製品がありません。

が、製造メーカーによって効きが違います。

患者さんにとってA社の漢方薬はよく効くけど、B社だと今一つとことがあります。

全員がそれぞれ反応が違います。

うちの師匠の病院の話です。

3.11震災の時に某社の工場が被災しました。

透析患者さんがこむら返り予防にA社の芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)を使っていました。

被災の影響で、一時的にA社の芍薬甘草湯が手に入らなかったので、B社の芍薬甘草湯を使ったそうです。

するとどうなったか。

患者さんから、「こむら返りが治らない、いつもと治りが違う」とクレームが出たそうです。

生産地、製造方法などによって生薬に含まれる微量な化合物、そのバランスが違うんでしょうね。

A社の芍薬甘草湯に戻したら、患者さんからの訴えがなくなったそうです。

こういうとことは、実際あるんですね。

 

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イネ科花粉症と漢方薬

今年はイネ科の花粉症の方が多いです。

初めて、この時期に花粉症になった方もおられます。

抗アレルギー薬で調子いいよ、となればそれはそれでOKです。

抗ア剤飲んでいるわりに、くしゃみ、鼻水が止まらない方には漢方薬をお勧めします。

水様性鼻汁、くしゃみ、咳があれば小青竜湯(しょうせいりゅうとう)が有名です。

これは、五味子(ごみし)という生薬のせいで、少し酢っぱ苦い味がします。

麻黄(まおう)という生薬で胃がやられる、気持ち悪い、動悸がする方もいます。

高齢者か胃腸が弱い方に起こりやすいです。

そういう時は、小青竜湯の麻黄抜きがあります。

苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)です。

全然名前が違いますね(驚)。

小児は小青竜湯でまず大丈夫です。

小青竜湯だけでは、症状の改善に物足りない時には、麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)を追加します。

こういう手もあります。

 

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